新年明けましておめでとうございます。
みなさん、どのような年末年始を過ごされましたか。私は例年どおり、遠出することなく、家や近場でゆったりと過ごしていました。
大晦日はじめTVもよく観ました。平成最後の『紅白歌合戦』は例年になく盛り上がり、視聴率もまずまず高かったそうです。とりわけサザンオールスターズと松任谷由実のパフォーマンスが好評で、ネットでは「神回」みたいに言われていました。私も、ユーミンがNHKホールに現れた時、aikoが号泣しているのを観て、もらい泣きしてしまいました(笑)。
でも、あえてシニカルな見方をすると、彼らはやはり昭和を象徴するミュージシャンだと思うのです。平成30年間の締めくくりを、「昭和の遺産」に頼ってしまっている。本来ならば平成時代に活躍したアーチストが中心になって紅白を盛り上げ、昭和のレジェンドはそれに花を添える、くらいの役割分担が理想なのかなと思いました。
紅白の卑近な例をあげるまでもなく、平成は昭和に比べ日本がパワーダウンした時代だったと思います。経済は、初期にバブルが崩壊し、後処理に長い年月を費やし、成長が停滞しました。銀行・証券・生損保・通信・小売りは業界再編を繰り返しました。政治は、バブル後に「新党ブーム」が起きました。日本新党などが躍進し、細川護煕内閣が発足し、「55年体制」が崩壊しました。しかし、その後ダイナミックな変革が行われることなく、現在はライバル無き自民党一強体制が、しばらく継続しそうです。人口は、平成15年を過ぎた頃から減少局面に入りました。今後よほど出生率を上げないと(ほぼ無理と言われています)、日本の人口は増えることはありません。印象に残っている出来事は、阪神淡路と東日本の二度の大震災、あとは一連のオウム真理教事件のようなネガティブなニュースが多いのではないでしょうか。ネットやスマホが普及し、生活環境などは随分変わりましたが、それも残念ながら日本企業が中心となって仕掛けたものではありません。
そんな中、今年5月に改元が行われます。
昭和から平成の改元のきっかけは天皇陛下の崩御でしたから、急な話でした。今回は退位という前もった準備の中で進められるのが大きな違いです。改元では、どんな変化が予想されるのでしょうか。
分かりやすいところでは、紙幣や貨幣、印刷物の切り替え。印刷業界への好影響が考えられます。
あとはシステム関連でしょうか。元号の管理や表示の改定などが必要になってきます。IT関連企業への波及効果はあるのでしょう。
GWは、天皇陛下の退位(4月30日)と皇太子の新天皇即位(5月1日)に伴い、前後の休みも繋げて10連休とする特別法が先日衆参両院で可決・成立しました。海外旅行などは例年よりハイペースで予約が入っているそうです。
ただ、こうやってみると、印刷やシステム関連、旅行やレジャーなど、恩恵を受ける業界や企業は一部に留まるのかもしれません。改元自体が、直接的に大きく経済に好影響を及ぼすことはないような気がします。むしろ新元号発表から改元まで1ヶ月しかない中、混乱する企業も出るでしょう。10連休は、勤務時間に応じて収入が決まる非正規雇用社員とって、大きな収入減になると、不安に感じる人も居るかもしれません。
そこで大事なことは、新天皇即位や改元という機会に前向きに“乗っかる”ことじゃないかと思います。
行動経済学では「経済は感情で動く」「人間は自分たちが思っているより合理的でない行動を取る」といったことがよく言われます。
理屈や理由を熟考するより、単純に「時代が代わるから」ということに乗じて、新しいことを始める、積極的に物事を進める、というマインドを持つことが大切じゃないでしょうか。
個人でも、新しい趣味や習い事を始める、投資を行う、新車を買う、何でもいいです。ラグビーワールドカップ、東京オリンピック、わが地元大阪では万博など、国内では世界的なイベントがここ数年間目白押しです。それにかこつけてやることを見付けるでもいいと思います。そういった気運が盛り上がれば、企業もキャンペーンなど仕掛けを行い、消費が増える可能性があると思います。
われわれ全員、昭和~平成~新元号時代と3時代を経験できます。単純にタイミングだけの話かもしれませんが、それでも時代の移り変わりを目の当たりにできるのは、幸運なことだと思います。昭和の最後と違い「自粛ムード」もありません。そんな絶好の機会を捉えて、より前向きに2019年を過ごしていきたいものです。
本年もよろしくお願いいたします。
みなさん、どのような年末年始を過ごされましたか。私は例年どおり、遠出することなく、家や近場でゆったりと過ごしていました。
大晦日はじめTVもよく観ました。平成最後の『紅白歌合戦』は例年になく盛り上がり、視聴率もまずまず高かったそうです。とりわけサザンオールスターズと松任谷由実のパフォーマンスが好評で、ネットでは「神回」みたいに言われていました。私も、ユーミンがNHKホールに現れた時、aikoが号泣しているのを観て、もらい泣きしてしまいました(笑)。
でも、あえてシニカルな見方をすると、彼らはやはり昭和を象徴するミュージシャンだと思うのです。平成30年間の締めくくりを、「昭和の遺産」に頼ってしまっている。本来ならば平成時代に活躍したアーチストが中心になって紅白を盛り上げ、昭和のレジェンドはそれに花を添える、くらいの役割分担が理想なのかなと思いました。
紅白の卑近な例をあげるまでもなく、平成は昭和に比べ日本がパワーダウンした時代だったと思います。経済は、初期にバブルが崩壊し、後処理に長い年月を費やし、成長が停滞しました。銀行・証券・生損保・通信・小売りは業界再編を繰り返しました。政治は、バブル後に「新党ブーム」が起きました。日本新党などが躍進し、細川護煕内閣が発足し、「55年体制」が崩壊しました。しかし、その後ダイナミックな変革が行われることなく、現在はライバル無き自民党一強体制が、しばらく継続しそうです。人口は、平成15年を過ぎた頃から減少局面に入りました。今後よほど出生率を上げないと(ほぼ無理と言われています)、日本の人口は増えることはありません。印象に残っている出来事は、阪神淡路と東日本の二度の大震災、あとは一連のオウム真理教事件のようなネガティブなニュースが多いのではないでしょうか。ネットやスマホが普及し、生活環境などは随分変わりましたが、それも残念ながら日本企業が中心となって仕掛けたものではありません。
そんな中、今年5月に改元が行われます。
昭和から平成の改元のきっかけは天皇陛下の崩御でしたから、急な話でした。今回は退位という前もった準備の中で進められるのが大きな違いです。改元では、どんな変化が予想されるのでしょうか。
分かりやすいところでは、紙幣や貨幣、印刷物の切り替え。印刷業界への好影響が考えられます。
あとはシステム関連でしょうか。元号の管理や表示の改定などが必要になってきます。IT関連企業への波及効果はあるのでしょう。
GWは、天皇陛下の退位(4月30日)と皇太子の新天皇即位(5月1日)に伴い、前後の休みも繋げて10連休とする特別法が先日衆参両院で可決・成立しました。海外旅行などは例年よりハイペースで予約が入っているそうです。
ただ、こうやってみると、印刷やシステム関連、旅行やレジャーなど、恩恵を受ける業界や企業は一部に留まるのかもしれません。改元自体が、直接的に大きく経済に好影響を及ぼすことはないような気がします。むしろ新元号発表から改元まで1ヶ月しかない中、混乱する企業も出るでしょう。10連休は、勤務時間に応じて収入が決まる非正規雇用社員とって、大きな収入減になると、不安に感じる人も居るかもしれません。
そこで大事なことは、新天皇即位や改元という機会に前向きに“乗っかる”ことじゃないかと思います。
行動経済学では「経済は感情で動く」「人間は自分たちが思っているより合理的でない行動を取る」といったことがよく言われます。
理屈や理由を熟考するより、単純に「時代が代わるから」ということに乗じて、新しいことを始める、積極的に物事を進める、というマインドを持つことが大切じゃないでしょうか。
個人でも、新しい趣味や習い事を始める、投資を行う、新車を買う、何でもいいです。ラグビーワールドカップ、東京オリンピック、わが地元大阪では万博など、国内では世界的なイベントがここ数年間目白押しです。それにかこつけてやることを見付けるでもいいと思います。そういった気運が盛り上がれば、企業もキャンペーンなど仕掛けを行い、消費が増える可能性があると思います。
われわれ全員、昭和~平成~新元号時代と3時代を経験できます。単純にタイミングだけの話かもしれませんが、それでも時代の移り変わりを目の当たりにできるのは、幸運なことだと思います。昭和の最後と違い「自粛ムード」もありません。そんな絶好の機会を捉えて、より前向きに2019年を過ごしていきたいものです。
本年もよろしくお願いいたします。