物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

決め方を決めとくこと

2008年04月13日 | Weblog
 東京出張中読めなかった新聞をまとめ読みしていると10日の記事でこんなのがあった。

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 9日午前の参院本会議で、前財務省財務官の渡辺博史・一橋大教授を日銀副総裁に充てる人事案が民主党などの反対で否決されたことを受け、自民、公明両党は同日午後、国会同意に関する日銀法の規定の改正を検討するプロジェクトチームを設置する。
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 日銀総裁がやっとこさ決まったが副総裁でまだもめている。TV・新聞報道の論調はねじれ国会が原因とよくいっているが、そうではない。ねじれ国会はこれまでもあったし、別に悪いことではない。むしろ衆議院(≒与党)と参議院(≒野党)とで決議が異なることで議論が深まることもあるし、また国民がその議案について関心を持つきっかけにもなる。今回はそもそも最後決着のさせ方が日銀法で定められてなかったことに問題がある。上記の法改正検討ではその辺りをきっちりと盛り込んでもらいたい。

 仕事がら研修の中で受講者にフリーディスカッションをさせることがよくある。複数の異なる事案の中からグループで一つ最適案を選出させるというやり方である。アセスメントをしていると優秀な受講者は必ず冒頭、全体の時間配分と「決め方を決める」ことに留意する。最後の落とし方についてコンセンサスを得ておこうというわけである。これをせずにいきなり自由に話し出すと、よほど上手く仕切れる受講者がいなければ議論が紛糾したままタイムップになってしまう。
 
 憲法に定める衆議院優越の原則のように最後の落し所を決めておかないと、今回の日銀総裁指名のようなことになる。国会でいたずらに時間やエネルギーを費やしたことより、世界経済不安定の中、国際社会に日本の政治の無能さを改めてさらけ出してしまったことがIt's a shameである。

 

 
コメント
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