物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

普通の中に潜む狂気

2008年04月23日 | Weblog
 30歳くらいの頃か、よく友人と、「子供の頃、甲子園の高校球児ってものすごいお兄さんに見えた。今は幼い高校生が野球をしてるのを見て、俺らも年取ったなあと感じる。」といった会話を交わしていた。
 同じように子供の頃、TVで犯罪者の指名手配写真や容疑者として写真が映ると彼らは決まって「いかにも悪そうな顔したオッサン」であった。それが今の年になってくると、犯罪者の多くは自分より年齢が下だったりして、何か妙な感覚にとらわれる。
 茨城県の8人殺傷事件や、福岡県の78歳の老女殺害の容疑者は20歳代前半。岡山駅ホーム突き落とし殺人の容疑者は未成年。彼らがたった一人手錠をかけられ、多くの大人に取り囲まれながら連行されているのを見ると、親的目線と言おうか、非難の感情よりむしろ悲しい気持ちになってくる。
 茨城県の容疑者の父親は外務省勤務。福岡県の容疑者も見た目は線が細めで、「いかにも悪そう」とは程遠い。普通っぽさの中に狂気が芽生えていく過程を親は周りの大人は察知できなかったのか?テレビゲームやインターネット等で青少年に悪影響を与える情報に触れて知らず知らずにそうなってしまった、なんて責任転嫁である。このセリフは自分自身相当腹をくくって言わないといけないが、「やはり親に責任がある。」 吉本隆明的に言うと、「未青年・青少年の凶悪犯罪は親の『代理犯罪』である。」
 鈍感力なんてくだらないこと言ってる場合ではない。子供の様子から、興味の対象から、普段のコミュニケーションの中から、“何かおかしな様子”を察知する洞察力を大人は身に付ける必要がある。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする