NFP Archives

山遊び・海遊びやカメラ・写真、星、電子工作(真空管・スピーカー等)の記事を中心にブログに掲載しています
南竹 成己

真空管「42」

2015年04月30日 | 日記

次は真空管「42」(よんにー)
電源装置に接続してヒータ点灯テスト中

ここのところようやく真空管を自在に扱えるようになり、以前よりも設計上、製作上こうしたほうがいいという部分が見えてきて、現用のアンプが陳腐化してきたこと、生活スタイルに合わせてコンパクト化したいこと等があり、部品をなるべく再利用してアンプを作り直しています。このほど完成したアンプもそれでした。そして、現用のアンプを解体し、次のに再利用するスクラップアンドビルドをやっています。

次回は、父から譲り受けたこの「42」を使って。2桁数字の真空管はとても古く、1930年代前半(昭和初期)に開発されたもの。くびれのあるガラスケースがなんともいい味を出しています。三極管から発展し、効率を高めた五極管。ただし、五極管はパワーは出るものの、内部抵抗が大きい弊害があり、高音はキンキン、低音はボンボンといういわゆるドンシャリな音になってしまいます。この42も、カタログスペック上はこういう音を想像できます。

ただ、せっかくのパワーを失うことを許容すれば、五極管は接続の仕方で三極管としても使うことができます。よって、どっちも切り替えられるようにするか、テストしてどっちかに決めるかしましょう。

最初から音がいい三極管にすれば?という話にもなりますが、そもそもオーディオアンプに用いることができる三極管なんて数種類しかなく、しかも高価なんです。

42がシングルアンプで発揮できるパワーはわずかに1W未満。でも通常のリスニングには十分でしょう。

夜な夜な小音量で癒しの音楽を聴けるのを目指して設計してみましょう。

完成した真空管アンプ

2015年04月29日 | 日記

完成したEC86/6CM4-2B46/6146/K-6022シングルアンプ
完成した状態では、電圧増幅にドイツ VALVO製のEC86(高周波用の三極管)、電力増幅に船舶の位置を測定するためのデッカ局に用いられていた富士通製のK-6022(送信機用ビーム管)を使用しています。

電源トランスも本命のものに取り換えて、真空管に十分な電流を与えることができています。

試聴してみると、倍音がよく乗り、艶やかな音は真空管らしい音。特にバイオリンやチェロはいいですね。シングルアンプにありがちな低域の量感不足はなく、大きなパワーのせいかかなり余裕のある音。ボリュームを上げるとうるさくならず、スケールアップしていきます。それよりもとても繊細なこと。今まで聞いたことことがない音が聴こえてきます。

今まで、低パワーの広帯域で低ひずみなアンプを設計・製作してきましたが、パワーのある真空管をフルに使ってみるのもいいですね。音の押し出しはすごいです。空間の再生も。ボーカルが目の前で歌い、その周りの広い空間にバックがある様子がよくわかります。

実験的に作ったにしては、出来が良すぎなアンプ。メインアンプとしてこれから心地いい音楽を聴かせてくれるでしょう。

ハム音を探る

2015年04月29日 | 日記

アンプ作り
ハム音(ブーンという音)の原因を探る。
原因はすぐわかりました。スピーカー端子の片方はアースに落とすことになっていますが、その配線がありません。
仮にスピーカー端子とアースを接続してみると、ハム音は完全に消えました。
これで、完成です!

試運転

2015年04月23日 | 日記

アンプ作り
各部の電圧等に問題なく、安全なことが確認できましたのでCDプレーヤーにつないで、音が出るか確かめます。

右の小さい真空管(EC86/6CM4)は電源ONの時、一瞬大きく光ります。左のK-6022は、写真では明るいですが見た目は暗い灯り。暗くしてみると青白い光がまとわりついていることがわかります。

音は、元気のいい真空管アンプらしい音。倍音がよく乗りとてもさわやかではありますが、低音の量感も十分。特にストリングス(弦楽器)やシンバルのアタックはいいですね。ジャズベースもいい。片チャンネルあたり、1本の真空管を使うシングルアンプは2本使うプッシュプルアンプよりも大人しい音のイメージがありますが、最初の音が出たときに後ろに仰け反るような前に出る音がきたので

でもハム音(ブーンという音)が若干あるので、どこかおかしいです。試聴しながら寝てしまいました。。。


アンプ回路実装・測定

2015年04月22日 | 日記

アンプ作り
回路ユニットを実装し、配線していきます。自分はこの実装が下手くそ。ベテランのアンプビルダーなら、スッキリきれいに配線していきます。

回路を実装し、目で見て確認してからコンセント接続し、電源ONします。
当然のことながら、配線に間違いがないかしっかり確認したり、手順や安全を確保した状態で作業を行わないと、感電や火災の危険を伴います。この真空管アンプでは、真空管へ300V以上の高い電圧をかけます。極性が定められているコンデンサに逆の電圧をかけると、破裂し、電解液が目に入ると失明も有り得ることから、最初に電源を入れるときは大変慎重に作業を行います。

無事にちゃんと動作するようですので、テスターで設計した時の数値になっているか、どこかに許容を超える電圧がかかっていないか?などチェックしていきます。

結果、ほぼ設計通りの数値になっていました。この時初めて真空管の動作の特性を知ることができます。だいたいこれぐらいだろう??というのがほぼ的中でした。

灯りがともる

2015年04月21日 | 日記

電源回路ユニット、増幅回路ユニット(左右2組)を作っていきます。また、真空管に灯りをともすヒータの配線を。



灯りがともった真空管6CM4(EC86)。7・8年ぐらい前に未使用品を手に入れましたが、使わず保管品になっていました。ようやく灯が入ります。1960年代に製造されたものと思われるので、半世紀以上経ってからようやく使われることになります。
ヨーロッパ生まれの真空管。増幅率が大きいのに内部抵抗が小さいという通常トレードオフの関係にある特性が両立している優れもの。でもそんなにアンプに使われている例は見ませんね。

送信管

2015年04月20日 | 日記

真空管 2B46
暫定的に完成させるのは、使う真空管(2B46/6146/K-6022・・・その他類似管がいくつもあるらしい。)の素性がよくわからないため、実験の意味もあります。もともとオーディオ用ではなく、電波を発射する送信機に用いられる真空管(送信管)。オーディアンプで使用するときのデータもなく、だいたいこれぐらいだろう??というアバウトの設計をしています。アバウトな設計でもちゃんと立派にオーディオアンプとして動作するはずです。

ちなみに、手元にある2B46の1本は、"NHK"の標記があり、もう1本には、箱に「鰐塚山」(宮崎県のTV中継局がある山)の標記ありますので、いずれも放送局に使われたものと想像できます。K-6022は、特殊な型式なので、特に素性がよくわからないですが、「デッカ用」の標記。GPS以前に船の位置を測定(電波航法:双曲線航法)するために用いられていた海上保安庁が運用していたデッカ局の送信機用。その他、アマチュア無線機にも繁用されていました。この真空管が現役を引退したのはそれほど昔じゃないでしょう。もしかしたら、どこぞの送信機で未だに電波を発射しているのもあるかもしれません。

送信管は一般用途の真空管に比べてタフで大きな電力を扱えるため、その気になれば大きな出力のアンプを作ることができます。

霧島山岳会・霧島キャンプ

2015年04月20日 | 日記

霧島山岳会・霧島キャンプ
風もなく、寒くもなく、多少火山灰は降っていましたが、快適な夜でした日中、仕事してから来る人、ファーストエイドの勉強をしてから来る人、自分はバイク屋さんに寄ってから。翌日が来週のイベントの準備で長居できないところでしたが、結局仮眠して、未明に帰宅。
みなさん、楽しい時間をありがとうございました。