Nikon F 修理
K氏所有のNikonF。修理前に詳細に調べてみると次のような不具合がありました。
・シャッタースピードが正しくない。特に低速シャッターはダメ。
・ミラーアップ機構の動きが悪い。途中で止まったり、ミラーアップしたまま下がらない。ミラーアップの速度も遅い。
これらは動作の音からしても元気が無いのがわかります。1966年に製造されたと思われるNikon F。そろそろ製造されて半世紀を迎えます。
これらの不具合は、まずはバラして、それからどう動きが悪いのかを観察することから始めます。
写真は、すでに修理が完成した時。バラしても仮に動かすために巻き上げレバーは仮止めしてあります。修理は完了。シャッタースピードは全速問題なく、ミラーアップも元気にすばやくなりました。その動作の音が元気がいいです。ショックが手に伝わってくるのが心地いい。
Nikon Fは当時の最高級一眼レフ。バラしてみると実にシンプルで合理的にできているのがよくわかります。故障する要素が見当たらない、または故障しても調整や注油で直せてしまいます。使い続けて、調整をし続ければ半永久的に使えそうな気がします。
常に新しいものは世の中に出続けますが、いいもの、長く使えるものは買い換える必要もないです。しかも電池すら要らずに動くカメラ。このような技術は継承されていって欲しいですね。