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山遊び・海遊びやカメラ・写真、星、電子工作(真空管・スピーカー等)の記事を中心にブログに掲載しています
南竹 成己

完成(6AU6-6AS7G(6520)シングルアンプ)

2013年04月01日 | インポート
Dscf0645
完成した6AU6-6AS7G(6520)シングルアンプ

真空管は、左手前に5AR4整流管(松下製)、初段に6AU6(東芝製)左右各1本計2本、出力段に6AS7Gまたは6520(NEC製)1本。

音出しテストをして、問題がないことを確認して、配線を整理し先ほど完成しました。

シャーシの上はかなりあっさりしています。チョークコイルなど、大型のパーツもシャーシの中に納めました。放熱が一番の問題になっていましたが、発熱体である抵抗と熱に弱いコンデンサとの離隔距離を十分にとって、シャーシに放熱孔、あらに、足を20ミリとして開口を大きくしたこと。またシャーシ自体の容量も大きく、放熱に十分考慮したつもりです。

6AS7Gは1つの真空管の中に2ユニット入っている双三極管なので、1本で2チャンネルとれます。本来はオーディオアンプ用ではなく、増幅率がとても小さいですが、内部抵抗がオーディオ用の真空管よりも小さいという特徴があります。音楽の微細な信号をスピーカーに届けるためにはこの内部抵抗が大きな影響を与えます。音出しテストで音が出た瞬間にとてもクリアなことに驚きました。特に低音域。ベースがはっきり見通せるという感じです。とても透明感があります。オーディオに汎用されている真空管と比べると、特性が設計しづらい感じですが、未だに新品が安価で手に入るために、ぜひ活用したいですね。普段はオーディオ用の三極管が非常に高価なので、ビーム管、五極管といったパワーはあるけども、”よい音”を出すには技術のいる真空管を三極管として結線し使っています。よってこのような安価な三極管は貴重な気がしますね。

6AU6はもともと高周波増幅用の真空管。無線機やラジオ等に使われていました。でもオーディオにも応用でき、特性も素直で、自分の好きな真空管です。とても小さくて頼りない感じがしますが、なかなかいい真空管。これは五極管なので、三極管に比べると増幅率は桁違いに大きいですが、あえて三極管としています。以前、6AU6と6AQ5でアンプを作ったときにどちらも三極管接続としましたが、好結果でした。鈍感な6AS7Gをドライブするには厳しいのは最初からわかっていましたが、組み合わせるスピーカーが感度の高いバックロードホーンなので、ボリューム不足にはならないだろうと。結果、OKでした。6AS7Gを使うには初段管の増幅率をとにかく大きくするか、段数を増やすかして稼ぎますが、シンプルにしたいし、どのぐらいのボリュームでいけるか試しの意味もありました。

ちなみに、スピーカーは、概して小さいスピーカーほど感度が悪く、でかいスピーカーほど感度がいいです。小さいスピーカーに小さい出力のアンプを組み合わせるよりも大きいスピーカーに小さい出力のアンプを組み合わせるか、小さいスピーカーに大出力のアンプを組み合わせるかという形的にはバランスが悪いですが、そのほうがいい結果となります。




完成(仮)

2013年04月01日 | インポート
Dsc_0500
仮に完成

とりあえず、配線も長いまま接続して実装が終わりました。よって配線がぐちゃぐちゃになったままです。

ここから、音を出す前にもうひと作業。まずは、目で見て回路を追って、間違いが無いかチェック。電源を入れて、ヒューズが飛んでないか、やはり、見て・聴いて・感じて、、、と救急法のように五感を使います。250V以上の高い電圧がかかっていますので、危険です。チェックは入念に。

といいつつ、電源回路を作った時点で真空管のヒーターのテスト(ちゃんとオレンジ色になって暖まるか?)をチェックしたところ、大きな容量のコンデンサが実装されている電源回路にも電気を通してしまいました。コンデンサは蓄電しますので、ショートさせると一気に電気が流れて感電の恐れがあります。かといって、意図的にショートさせてもバチッ!と来るので、怖いです。よってコンデンサに電気を入れてしまうと、それ以上触れなくなってしまう。。。急遽、抵抗に電線をつけて、バチッとこないようにしてコンデンサを放電してまわり、その後の作業をしました。

それから、各部の電圧の測定。設計値と照らし合わせてちゃんと動作しているかを確認します。

普通は設計値から大きく外れることはありませんが、このアンプは予想以上にずれていました。設計時に真空管の特性のグラフから動作する電圧や電流値を決めます(ロードラインを引くという。)が、この設計値と実際の動作点とは若干異なるようです。でもいい方向に違っていました。

一通りチェックして、結果OK! 

次は音出しチェックです。