サイエンス好きな男の日記

気が向いたときに、個人的なメモの感覚で書いているブログです。

区分マンションへの投資はやめました

2014-06-03 22:54:08 | 不動産賃貸業

 昨年(2013年)から不動産投資についてかなりの時間を割いて勉強してきました。

不動産業者開催セミナーに参加したり、不動産投資DVDをいくつも見たり、不動産屋を訪問しいろいろと話をうかがってきました。その結果として、2014年1月末に、大阪市西区のファミリータイプの区分マンションを1室購入しました。

購入するまでかなり長かったですね。

 

そして、高々1年足らずのわたしの経験からいえば、区分マンションはよほど価格が低くなければ、買うメリットはないです。

家賃から管理費・修繕積立金・賃貸管理会社への支払いで2万円くらい減るでしょう。さらに、固定資産税の支払いや物件価格の下落等も考えると、実際の利回りは表面利回りよりもかなり悪くなります。

以前、大阪市の区分マンションを勧められたことがあります。

  • 物件価格:800万円
  • 管理費:7,800円/月
  • 修繕積立金:3,900円/月
  • 家賃:62,000円/月

この場合、表面利回りは 9.3% ですが、実質利回りは 7.3% です。

さらに、

  • 賃貸管理報酬:3,000円/月
  • 固定資産税:35,000円/年
  • 5年ごとに家賃が5%下落
  • 空室率95%
  • 退去時のリフォーム積立費用:30,000円/年
  • 購入時の仲介手数料や諸経費
  • 初年度の不動産取得税
  • 売却時の仲介手数料
  • 10年後の売却額690万円もしくは20年後の売却額600万円

を考慮すると、内部収益率は10年後から20年後で 2.7%~3.1% にしかなりません。

金融機関から8割借り入れることができれば、内部収益率は 4.5%~5.4% ぐらいになります。

8割の借入ということは自己資金は166万円ぐらいです。どうでしょう。

これだったら、maneoに166万円突っ込んだ方が楽だし収益性もいいですよね。

これを解決するにはもっと安く物件を買うしかありません。

上記の例で言えば、600万円で購入できれば

  • 表面利回り:12.4%
  • 実質利回り:9.6%
  • IRR(全額自己資金):4.5%
  • IRR(2割自己資金):12%

となります。物件金額が安く、上記のように表面利回りが高い、という物件は、たまたま高い家賃で入居しているか、設定家賃が高すぎるのだと思います。あるいは、本当に幸運な物件に巡り合ったか。

これまで相当物件を見てきましたが、私はそんな恵まれた物件に出会ったことが無いですね。

よく区分マンションの不動産投資で成功したというブログ等がありますが、運よく破格の値段で買っているか、表面利回りだけで成功をアピールしているだけかのどちらかに見えます。

不動産投資の初心者はまず区分マンションを検討することが多いと思いますが、過度な期待は禁物です。

表面利回りや実質利回りは収益性を正しく表していないことを肝に銘じるべきです。しかし、表面利回りが高いならまだいいですが、その利回りでさえ、高々5-6%しかないが、節税になる、生命保険の代わりになる、将来の年金代わりになる、銀行の預金金利よりもいい、といった甘い言葉に決して騙されて買ってしまうことが無いようにしたいですね。

私もそうですが、いろいろ話を聞くうちに、なぜか物件を買いたくなってきます。最初は条件を厳しく設定していても、結局、その条件に合う物件は出ず、徐々に自分の中で条件を緩く設定しだしてしまい、当初の予定とは違った物件を仕方なく買ってしまう、ということにならないよう、十分注意が必要だと思います。

 

話を元に戻して・・・

私がファミリータイプの区分マンションを買ったのは、価格が相場よりも200万円ほど安かったこと、出口戦略として投資家だけでなく実需向けにも売却が可能であること、そして”物件買いたい病”にかかっていたかもしれませんね。(笑

しかし、その直後、修繕積立金が1万円ほど値上げされると聞いてショックを受け、現在売りに出しています。購入額よりも400万円ほど高値で出しているのでたぶん売れないでしょう。修繕積立金の値上げ分が吸収できるくらい、家賃が相場よりも高めになっています。そのため、しばらくは現状維持のままとし、今の賃借人が退去したときに、実需向けに売りに出すことで多少の儲けもでるのではという戦略で進めています。

たぶん、今後、区分マンションを探すことはないと思います…。

コメント
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