サイエンス好きな男の日記

気が向いたときに、個人的なメモの感覚で書いているブログです。

「健康のススメ」は共済にどれだけ太刀打ちできるか?

2007-10-13 15:14:02 | 資産運用
セゾンカードを利用していた関係で、AIGエンジン生命が扱っている「健康のススメ」という医療保険商品の案内をもらいました。

支払った保険料よりも受け取る給付金が多い(ただし死亡時はそうならないことがある)という特徴を持つ商品です。

クレディセゾンが扱っている投資信託商品には、かなり私にとっては評価が高い
商品があり、同じクレディセゾンが扱っているということ、受け取る給付金が
多い、ということからすこし興味を持ちました。

私は、保険は共済(府民共済)で十分だと考えているのですが、この「健康の
ススメ」が共済にどれだけ太刀打ちできるのか、検証してみたくなりました。
むろん、利益重視の企業が扱っている商品ですから、健康のススメの方が
メリットは少ないとは思うのですが、その差は結構接近しているのかも、と
漠然と思ったからです。


以下、比較を行いますが、もちろん私は保険の専門家でもなければ、健康のススメ
の約款を事細かに見たわけでもないこと、また保障内容も全く同じではないので、
正確な比較でもないことはお断りしておきます。
また、健康のススメの良し悪しを示すことが目的ではなく、あくまでも単なる比較
であることも述べておきます。

比較は、健康のススメ(以下健康)での基本プラン(タイプ1)と共済の
総合保障2型との比較です。多くの点で保障内容は異なるのですが、最も
コストに影響を与える入院給付金はそれぞれ以下となっています。

健康:
がんで入院 日額10,000円(支払い限度日数なし)
病気やけがで入院 日額5,000円(1回の入院124日・通算1000日)
保険料:12,350円(40才)

共済:
事故で入院 日額5,000円(5日から184日まで)
病気で入院 日額4,500円(5日から124日まで)
保険料:2,000円(18才から60才)
ただし、共済の場合には保険料の割戻しがあり、平成18年度は28%が割り戻されています。ここでは割戻し率を25%と見積もっておくこととします。
したがって、保険料を1,500円として計算します。

健康の保険期間は20年であり、20年後も生存していた場合を仮定します。

健康では毎月保険料を支払い、共済では健康で支払う保険料から共済の保険料を
差し引いた額は預金します。なお、預金金利は年利1%とします。

そして20年後に健康が保険期間満了を迎えたときに健康で受け取った計3回の
無事故ボーナス(5年ごとに受取)と満期時に受け取るヘルシーボーナスの
合計を算出します。ただし、無事故ボーナスは受け取ったあとは預金金利1%で
運用したとします。

共済の場合には同じく20年後に預金にたまっている額を計算します。

そしてその両者を比較します。

健康の場合:
支払った保険料は2,964,000円、受け取るボーナスは3,093,600円です。
受け取るボーナスの内訳は、無事故ボーナス75,000円、ヘルシーボーナス
3,018,600円です。
無事故ボーナスは受け取ってから保険満期まで年利1%で運用します。
結局受け取る金額はおよそ310万円です。(ただしボーナスの一部運用に
よって得られる収益はこの場合7千円あまりです)

共済の場合:
差額 10,850円 = 12,350円 - 1,500円 を毎月預金したとします。そして、
預金金利は年1%とします。その結果、20年後に受け取る金額は、およそ
289万円です。
また、預金金利を 1.5% にした場合も同様に計算すると305万円と、ほぼ
健康の場合と同額になります。

一般の医療保険は共済とは太刀打ちできませんが、健康の場合には同じ土俵に
上がることはできそうです。
ただ、大前提として満期まで死亡せず、ヘルシーボーナスが受け取れることが
重要です。健康の死亡保険金は50万円(共済は400万から1000万)しか受け取れ
ませんから、死亡時には健康は圧倒的に不利になります。

したがって、結論としては、共済が有利といえます。
その理由は、今後20年間の平均預金金利は少なく見ても1.5%以上である可能性が
高いと思われること、さらに死亡時の保障が健康は圧倒的に少ないこと、です。

言い換えれば、20年間死亡する可能性が極めて低く、また今後も預金金利が
1%であると思えば、健康が有利になります。


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解約を行う3つ目の理由

2007-10-13 14:55:28 | 資産運用
私の運用のスタンスとしては長期運用であり、株価や債券は長期的に見れば
必ずあがるものである、したがって解約するのは、本当にキャッシュが
必要になったときだけである、という考えでした。

しかし、これまで4-5年ほど投資信託を中心とした資産運用を行ってきて、
解約のメリット(分配金再投資ではなく分配金受取り型のメリットも含む)には
以下があるのではないかと思っています。

・何らかの事情により現金が必要になった
・リバランスを行うにあたり、新たに投信を購入するという手段がとれず、
 解約のみ(あるいは解約後に別の投信を購入)によって行うことが
 必要
・投信の評価額が高くなったため、許容リスクを超えた

これまでは、最初の2つだけだと考えていましたが、最近3つ目の理由で一部
投信の解約を始めました。また、分配金受取りに変更できる投信は、変更して
います。

先日の米国のサブプライムローン問題で、投信の評価額は一時1ヶ月ぐらいで
1500万円ほど下がりました。幸い2ヶ月ですべて取り戻すことができましたが、
もし中国のバブルがはじけた場合にはこの程度では済まないでしょう。

リスクは通常運用資産に対する割合でその大きさを比較することができますが、
個々人が意識するのは割合だけではなく、その絶対額にも依存すると思います。

私の場合は、まださほど深刻な問題に発展していないような状況で1500万円ぐらい
変動してしまったことから、現状は私の感覚からすればリスクをとりすぎて
いるように感じられるのです。中国バブルがはじけた場合でもせいぜい2000万円
ぐらいの評価損となる程度にしておかないと日々不安になってきました。

中国バブルがはじけたことを想定する、というのは、具体的には、中国を含む
新興国の株価は半値以下(中国は1/3ぐらいになってしまうかも)、それ以外の
先進国の株価も3割強は減る、と見ています。
その場合、現在の運用ではおそらく3000万円ぐらいの評価損を抱えてしまいます。
これは私の感覚からは大きすぎます。

これを回避するには、運用資産額の絶対額を減らすとともに、アセットクラス
である世界株式に資産がやや偏っている(全資産の27.5%)ので、特に世界株式
の投信の一部解約をする必要があると思っています。

おおざっぱには資産運用による毎月100万円の増加があるため、その分だけ
中国・インドなどの投信を解約していきたいと思っています。

また、自分自身でも気をつけておきたいのは、結果としては同じことになるかも
しれませんが、あくまでもリスクを低くすることが目的であり、高値で売って
低い値で買うというような発想を持つと誤った判断をしてしまうことに
なりかねません。欲を出すとろくなことはない、というのもありますし、そもそも
値の上がり下がりを予測しようとしても無理なのです。

仮に中国のバブルがはじけなくても、やはり今の運用額が私には大きくなりすぎて
いるのが理由です。

当たり前ですが、運用額が増えると同じ変動でもその絶対額もそれに比例して
変わってきます。そして、長期運用による資産額増大で、そのうち許容できる
リスクを越えてしまうこともあります。その場合には、株・債券から
流動資産へと資金をリバランスすることが必要になる、ということです。
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