宮原教育の窓

有田市立宮原小学校(和歌山県)の公式ブログです。

校長講話(7月2日)

2013年07月06日 | インポート
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「今日は、ちょっと話が長くなります。低学年の人には少し難しいかもしれませんが、大切なことなので、しっかり聞いてください。」
という言葉から始まった校長講話

ちょうど、校長講話を題材に学級通信を出していた担任がいたので、そこから一部をブログ用に抜粋・変更してご紹介します
それこそ、「ちょっと」ではなく、かなり長くなりますが、校長の考えを知っていただく機会になればと思います

 人は、何かをするとき、目標を持つことが大切です。目標がなかったら、「~させられている」「~やらされている」という思いが強くなって、「しんどい」「大変だ」「嫌だなぁ…」という気持ちになってしまいます。

 みんなが学校に来る理由の1つに「賢くなるため」という思いはありませんか?新しいことを学び、友達とともに考え合って、自分の知識を増やしていくことはとても大切ですね。しかし、ただ、「賢くなるため」なら、塾などで勉強しても目標を達成することができるのではないでしょうか。

 授業の始めに、その時間のめあてと学習の流れを確認していますね。今までもめあてはあったのですが、本年度は「クラスみんなが」「全員が」という言葉をつけることが多いと思います。

 この「みんなが」「全員が」という言葉には深い意味があります。先生1人が一度にクラス全員に授業の内容を理解させることはとても難しいことです。個人差もあります。同じスピードで作業が進むことはありません。もし、先生中心に一定のスピードで授業を進めるとどうなるでしょうか。きっと、早く課題ができてしまった子は暇になるだろうし、難しいと悩んでいる子は先々と進まれて分からないまま放っておかれることになります。

 「みんなが」「全員が」という言葉がめあてに入ると、自分だけが課題を達成しても、授業のめあてを達成できたことにはなりません。みんなが達成できて初めて、その授業のめあてが達成できたということになります。それが、「1人も見捨てない授業」です。

 では、課題ができた子は、残りの時間何をしていればよいのでしょうか。例えば、「できた子は、めあてを達成させるために、自分は何をすればよいか考えて行動しましょう。もし、何もやることがない場合は、iプリ(学習プリント)をしましょう。」ということです。課題で困っている子がいれば、力を貸すのも必要です。「教えることは2度学ぶ」という言葉があるように、他人に教えるということは、自分がしっかりと理解しているからこそできることです。また、その際、違う考え方を知ることにもなります。他の子が教えているので、自分はその必要がないと判断したら、iプリにどんどん挑戦していくといいのです。

  野球にたとえてお話ししましょう。

 野球では、大会に出た場合、めあては「勝つ」だと思います。でも、チームの1人が一生懸命頑張っても、勝てるわけではありません。チームが協力して力を合わせて戦うことで、勝ちにつながりますね。教室でも同じ事です。先生は監督で、選手はみなさんです。監督はどんなに頑張っても試合に出ることはできません。選手が力を合わせそれぞれの力を発揮するのを願うのみです。

 だから、教室では、みなさんが、教え合い、助け合い、学び合うことで、めあての達成が可能になるのです。

以上です 

まだまだ、この形はスタートしたところです

うまくいく場合もあれば、そうでない場合もあります

クラスに応じて改善していきながら、クラス全員の力をそれぞれ伸ばしていくよう取り組みを進めていきたいと思います