mitakeつれづれなる抄

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防護無線10km先まで飛んでいく

2010年05月28日 | 鉄道

 走り梅雨のような天気が過ぎたかと思えば、何やら風強く気温も下がってきました。風薫る5月なのですが、上がったり下がったりで、中々大変な5月でもあります。

 この風薫る5月頃から暫くの時期は、地球を取り巻く電離層でも、普段より低いところで電離層が発生する事があり、スポラディックE層と呼ばれています。これ突発的に発生し、しかも濃く発生すれば放送電波や無線通信に大きく影響を与えます。また反射しやすくなり、遠隔地のFM放送が受信出来たりします。

 そんなスポラディックE層の影響ではないかと思われる現象が、27日朝大阪府でありました。ABCラジオのABC朝日ニュースで伝えられたり、夕方のネット上のニュースでも詳しく書かれています。それらによれば・・・。

 27日朝、JR西日本東海道本線(JR京都線)摂津富田駅付近を走行中の普通電車が、踏切内で人影を発見。ブレーキをかけると共に、近くの列車を緊急停止させる為に「列車防護無線装置」を発報(発信)しました。この防護無線は非常を知らせる信号波で、これを受信した列車は二次事故を防止するため、直ちに止まらねばなりません。

 この踏切での人影はどこかへ行ったらしく、普通電車にも線路にも異常が無いことから3分後に運転を再開しました。しかし発せられたこの防護無線。淀川を越え、遠く10km以上離れた片町線(学研都市線)にも届き、こちらでも複数の列車が受信したらしく約20分停車し、その影響で列車5本の運休を出して、1万人の足が乱れたという事です。

 これ、スポラディックE層の影響でしょうか。防護無線は通常は半径1km程度に届くようになっているそうですが、実際には半径3kmぐらいは届いているようです。私のこれまでの経験では。

 結局、原因側である東海道本線(JR京都線)は状況が掴め、直ぐに運転再開できましたが、遠く離れた片町線(学研都市線)で却って運転再開が遅れ、列車運行が乱れたのは、なんとも皮肉に感じられます。自然現象なので止むを得ないとは思いますけど。

 このスポラディックE層による遠くまで届いてしまった防護無線は、こちら愛知県でも起きており、稲沢市走行中の東海道本線列車から発報、それが10~15km以上も離れた春日井市の中央本線にまで達した事がありました。やはり季節は初夏から夏にかけての頃でした。


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2 コメント

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こんにちは。 (パレット・ブルー)
2010-05-31 15:54:58
こんにちは。
電波って、不思議ですね。

特に、理科系の苦手なものにとって、全然分かりません。
しかし、この時期だけ起きると言うと、「オーロラ」や「蜃気楼」を連想します。
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コメント、有難う御座います。 (kisomitake)
2010-05-31 22:54:21
コメント、有難う御座います。

電波ネタは少々得意です。
なんたって、関西のラジオを東海地方で聞いていますからね。
夜は電離層が下がって、関西のラジオは受信しにくくなります。
その代わりもっと距離の遠いラジオが聞けます。東京のラジオがよく入ります。

オーロラはもっと上空の出来事で電磁気学の分野。蜃気楼は地上(海上)の現象で気象学の分野になります。
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