知ってる方には「何を今さら・・・」というところですが、迅速測図(じんそくそくず)がネットで見られる事を最近知りました。迅速測図とは明治維新直後の我が国が、緊急に国土の地図を整備したいということで作成された地図です。
明治10年、当時の参謀局が西南の役で西海道において軍事用地図が作成されたのが始まり、その後関東地方において三角測量を用いないで迅速に地図が作成されたものです。三角測量で測ったわけではないので必ずしも正確ではありませんが、大きな狂いも無く、明治初期の国土の様子が伺えます。それが関東地方だけですがネットで公開されていることを比較的最近に知り、結構ハマりました。右の図です。
→クリックで640×511の画像が出ます。
画像は今の渋谷駅周辺のもの。私が細かいところまで知っている場所の中から選んでみました。画像中央から僅か下がった所がいまの渋谷駅の位置。豊島郡の「島」という文字の辺りは、東急バスなどが発着する渋谷役西口の広場。そして「赤」という文字に掛かる位に山手線が通り、その東側に川が流れています。渋谷川。今でも都01や都06系統が発着する東口広場のどこかに暗渠で川が流れており、首都高3号線から南へ行った東横線沿いに渋谷川が姿を現しています。
ちなみにこの渋谷川はここで今の明治神宮の西側から流れる川と合流しますが、その川は、童謡「春の小川」で謡われた小川である河骨川です。大山街道沿いに家並みが見られますけど、本当に長閑な小川の流れる谷合でありました。
この迅速測図が見られるというサイトは、農業環境技術研究所。
http://www.niaes.affrc.go.jp/
ここの「データベース・画像情報」から「歴史的農業環境閲覧システム」で閲覧できます。
測量をなさる方の中には、毎度の歩幅を正確に歩かれる方がいらっしゃいますね。
歩数×自分の歩幅で、距離が測れるというものです。
幕末の伊能さんも、こんな技術を見につけられたそうです。