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他人を自分の思い通りに 続く?

2012-06-02 09:32:19 | Weblog

 (続き)

 

 がん治療薬、イレッサに関する裁判で、原告敗訴が高裁レベルで決定されたが。言論人は言う。『日本の薬の承認は、欧米より、5年か10年遅い。この問題を解決しなければならない』と。で、イレッサはその批判を受けて、世界で初めて日本で承認された薬である。で、結局、その薬で、死んでしまう人が出たということで。

 欧米で安全性が確認された後で、承認するなら、副作用のリスクは低い。私は、「欧米人は実験台だ」と思っているけれども。

 新しい発明は、結果がどう出るか分からない。良いだけの発明なら良いけどね。

 石綿ねえ。これも、最初は、ものすごく画期的な発明と称賛されたものらしいね。結局、30年後ぐらいに、人に不幸をもたらす物質だと分かった訳で。

 

 日本人には、欧米人が必要なのだよ。技術レベルは日本やアジアの方が高い。でも、新たな知見をもたらすべく、自ら実験台となってと言いたくなるが、やってくれるのは、欧米人しかいない訳で。日本人やアジア人は、自分が死ぬかも知れないという実験はやってくれないからね。欧米人が、発明者に名誉を与えるのには、それなりの理由がある。発明者の“死ぬかも知れない”“将来的に人殺しだと言って非難されるかも知れないリスク(危険性)”を承知で、そのものを発明してくれた事に対して、名誉を与えているだけで。

 何かをやるのに。リスク(危険性)がなければ、皆やるよ。問題は、新しい知見をもたらすには、常に、リスクが必要だと言う事である。それが問題だ。

 

 普通の人の生活レベルは、欧米より日本の方が高い。でも、日本人は、“死ぬかも知れないリスク”を嫌う。それでは、“革命的科学技術革新”は止まる。それが問題である。

 

 新大陸発見をした、コロンブスは、今でも、欧米人のヒーローだが。どう考えても、“死ぬかも知れない”というか、そもそも“人殺し”と言われても仕方のないような行為である。船の食糧が尽きる前に、陸地を発見する事が出来なかったら、自分も乗組員も死んでいたからして。今の日本なら、コロンブスの船が本国に、帰って来なかったら、コロンブスの家族が、乗組員の家族から訴訟を起こされて、多額の賠償金を払わないといけないような状態かも。

 だから。それが今の日本の問題だし。江戸時代の頃の一般庶民の生活レベルは、恐らく、日本や中国の方が、ヨーロッパよりも、高かったと思うけれども。それでも、ヨーロッパが世界を変えて、日本や中国は世界を変える事が出来なかった。理由はそこにあると思う。

 

 結局、簡単に言えば。「日本人・アジア人はリスクを嫌う」と言う事なのだけれども。

 新たな発明をするには、何らかのリスクがある。でも、日本人というか、アジア人は、その“リスクがある”という問題について軽視する。だから、コピー商品の氾濫について、何も問題だと思っていない傾向があるということで。

 欧米の、発明者利益の尊重にも、社会的問題がある。要するに、発明者利益を尊重するから、コピー商品が氾濫しないから、物価が高めになってしまうということで。欧米では宅急便の値段が高く、医療費も高い。エリート優遇にも、それなりの社会的デメリットが存在する。一般庶民は、日本人やアジア人に比べて、馬鹿だし。英語もろくに読み書き出来ない、イギリス人って、何? でも、存在するらしいのである。平均的アメリカ黒人の馬鹿さ加減は、本当はもっと知られても良いと思うけれども。欧米はエリートで回っている社会。日本は、庶民で回っている社会。だから、日本ではエリートたる、国会議員がどんなに、馬鹿でも、ちゃんと国は回って行くということで。まあ、欧米では、こうはいかないけれども。

 

 欧米人が発明したものを、改良するのは、今でも、日本やアジア人は優れている。でも、リスクを取って、新しい知見をもたらす事が出来ないのだよな。発明者が利益を独占することを良いとしない風土でもあるし。

 

 欧米では、“新しい知見をもたらした人”として、すごく評価されているが、日本では評価されていない、日本人なんて、いっぱいいる。でも、インスタントラーメン会社が、日清食品だけの社会が良い社会か、どうか。もちろん、そういう社会になれば、日清食品の会社の創始者は、今でも、偉大なる人として、世界的に評価され続けているであろう。世界で、インスタントラーメンが、日清食品以外に売る事が出来ない世界になっていれば。(ディズニー等、マイクロソフトとか、アップル等、その他のアメリカ企業、みたいに、世界中相手に、商標権訴訟を起こしまくる選択をしていれば、可能である。)でも、そういう世界が、人々に幸福をもたらすかと言えば、別問題なのだよな。

 結局、問題は、バランスなのかも知れないけれども。欧米の発明者利益尊重社会と、日本の一般庶民幸福追求型社会と。その2つの社会が共にあること。それが、世界の平和をもたらすのかも知れないけれども。

 

 『アメリカは、個人重視の社会。日本やアジアや集団を重視する社会。この二つのバランスを取る事によって』と言う。

 一般庶民は、欧米人より、日本人の方が賢い。でも、エリートは、日本人より、欧米人の方が賢い。多分、両方を選択することは、出来ないと思う。

 

 良いとか、悪いとかじゃないのかも知れないけれども。やっぱり、日本人というか、アジア人、いや、世界の人々にとっては、欧米人が必要なのだよな、と。そう思ってしまうのだけれども。

 

 ちなみに。『アメリカでは、ベンチャー企業支援の、ファンド・金融機関があるのに。日本では、ベンチャー企業支援のファンド・金融機関がほとんどない』と言われるのには、この問題、「日本人・アジア人は創業者利益を尊重しない」という問題が絡んでいる。アメリカでは、創業者利益は絶大で、ベンチャー企業が発明したものについては、他の人は、真似出来ない。同じような商品を出す企業は社会的非難を浴びる。だから、ベンチャー企業を支援する、ファンド・金融機関は、100個投資したうち、一個でも当たれば、大儲け出来る。でも、日本やアジアでは、創業者利益を尊重しないから、1個当たっても、儲けにならない。だから、ベンチャー企業支援のビジネスが出てこないということで。

 

 結局、簡単に、『アメリカのようにしたい』と言ったって。良い所、利益の部分のみを得る事は出来ないと言う事で。『日本では、アメリカのように、ベンチャー企業支援の金融機関がない』という人に対して言ってやりたいです。「あなたは、インスタントラーメン会社が、日清食品しか存在しない世界になっても良いですか」と。そこが問題だ。実際、マイクロソフトと同じような機能を持つソフトウエアを作ったら、その会社は損害賠償ものですし。

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