(続き)
イスラム教の国で、税金という分かち合いが出来ないのは。元々が遊牧民族であったからであろう。まあ、はっきり言えば。遊牧民族とは、奪う側の人間で。農耕民族とは、奪われる、自衛する側の存在であろうと思う。
『農業の開始と共に、戦争が始まった』のだって。奪うのは、遊牧民族。守るのは、農耕民族である。日本の米なんて、1年に一度ほどしか収穫出来ない。大抵の作物で、種を植えてから、育つまで半年ぐらいの時間がかかる。その実った、果実だけを奪おうとするのが、遊牧民族である。
前に、『独立戦争の有無が、アメリカが経済発展出来た秘訣なのではないか』と書いたが。
農耕民族にとっては、遊牧民族から、作物を守るのは、自分達の生命に関わる事だから、一致団結せざるを得ない。だから。多分、最初に国家を作ったのは、農耕民族のような気がする。
『農業の開始と共に、国家が成立した』と考えるのは、不思議な思想ではないと思う。
『他国からの侵略から守る事』が、国家の第1番目の存在する目的なのである。
奪う側の、遊牧民族に、まともな国家運営が出来ないのは、ある意味当然の事のような気がする。
黒人国家で、まともな国家運営が出来ている国は存在しない。元々、彼らは農耕民族じゃないしね。狩猟民族とでも言うべきなのだろうか。農業の基本が全然分かっていない。
結果だけを与えても、過程がなければ、意味が分からない。今の世界は、先進国の人達が、今まで散々悩んで実現したものを、発展途上国の人達は、過程もなしに、結果だけ簡単に手に入る。しかし、結果だけもらっても、過程を経ていなければ、それが何を意味するかが、アフリカの黒人には何も分からない。
中国に対して。「コピーを批判する先進国の人達がいるが。コピー出来るのは、ある程度能力がある証拠」と思う。世界には、「コピーすら作れない」国の人達が大勢いるからね。それが、世界の人口の半数以上なのだよ。だから。世界の大多数は貧しいままである、と。
狩猟民族の問題点。何も努力せずに、果実という、結果だけ手に入れる事が出来ると考えている点。
農耕民族ではこうはいかない。作物が育つのに、すなわち、果実という、結果が出るまで、半年はかかるから。
『あれば、奪えば良い』という発想では上手くいかない。育てていく事を考えないと。