ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

外来植物のリスク評価

2008-08-26 18:06:33 | 外来生物
 外来生物のリスク評価は外来生物とどのように関わっていくかを決めるために重要です。そのための方法というのもいくつか存在しているので、今日はその一つを紹介します。
FAOの発表した侵略的外来植物の雑草性を判定する項目
水生植物である
同じ種に雑草がある
意図的・非意図的を問わず人間活動で広がる
とげや針をもつ
寄生植物である
草食動物に対して有毒か忌避される
病害虫の宿主となる
人間に対してアレルギーや皮膚炎を起こす
蔓性であったり、他の植物を窒息させるほど繁殖する
種子が多産である
種子の寿命が一年以上ある
無性生殖により再生する
切断・火入れに耐えるか、むしろ広がる
基本的には一項目当てはまるごとに一点となり、六点以上でリスクありと判断します。ただし、水生植物には三点、人間活動で広がるのと同じ種に雑草がある場合はそれぞれ二点です。これを特定外来生物の植物に使ってみると多くが高得点となりますので評価法の結果の妥当性もあるようです。
 この評価法のメリットは植物図鑑やインターネットにある情報からリスクの判定ができることです。つまり、素人であってもある程度のリスク評価ができるということです。なお、これを改良して十の因子で雑草のリスク評価をするASAI式という雑草リスク法も存在します。こちらもいずれ取り上げてみたいとおもいます。


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