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ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

口蹄疫にも口出しする熊森

2010-05-29 21:22:00 | 熊森
 先日の記事のコメント欄でwander-tさんに教えていただきました。熊森が口蹄疫対策にも意義を唱えるようです。

会員のみなさんへ   
>5月25日(火)宮崎県口蹄疫

 >宮崎県口蹄疫発生対策として、半径10キロ以内の牛や豚30万頭にワクチンを接種して、その後、全頭殺処分し、焼却などを行うそうです。この病気に感染した家畜がこれまでに約200頭出ているそうですが、だからといってこのような対策は本当に正しいのでしょうか。

 >もしこの感染力の強い伝染病が、人間の場合だったらどうするのだろうかと思わず考えてしまいました。人間なら感染者の治療に全力をあげ、隔離や消毒で感染が広がるのを止めようとするでしょう。動物なら全部殺せばいいという発想に人間として戦慄を覚えますし、このような殺処分対策に異議を唱える人が報道で見あたらないのにも、こわさを感じます。対策は一つしかないのではなく、いろいろ考えられるはずです。病気の原因はウィルスという目に見えない得体の知れないもののようですが、対策として、殺さなくてもいい方法なども検討していただきたいものです。

はぁ~(^ω^♯)ピキ(ちょっと文章に怒りが滲んでおります)
そもそも口蹄疫に罹ったら商品価値(肉にしてもウイルスのキャリアーになって感染拡大の原因になる)がなくなるうえに、ウイルスをあたりにばらまき続けるわけです。さらに、口蹄疫のウイルスは感染力が非常に強い。放っておいたら連鎖式に感染個体が増えていくんですよ。また、殺処分にしてもウイルスが流れ出さないようにするために埋立地が限定されてきます。

>動物なら全部殺せばいいという発想に人間として戦慄を覚えます

そういう幼稚な発想をする前に口蹄疫がどんなものか調べてみてはいかがでしょうか?

>対策は一つしかないのではなく、いろいろ考えられるはずです。

そんなことを言ってるんならなにか有効な代案を出してくれませんかね。安全圏にいると思って好き勝手なことを。

で、ここからが保全に関わるものとして軽率と思うこと。
口蹄疫というのは偶蹄類つまりシカ、イノシシにも容易に感染する可能性があります。このまま感染が終息しなかった場合、シカにも感染が拡がって、彼らを媒介にさらに広がる可能性もある(イノシシの場合はキャリアー(長期間ウイルスが感染すること)にはならないようです)。また、「動衛研:総説 口蹄疫ウイルスと口蹄疫の病性について」によれば、野鳥やネズミも感染拡大の媒介になるようです。そうなったら畜産を守るためにシカ、イノシシ、野鳥の駆除もありえます。それはおそらく困難を極めるでしょう。また、保全の観点からはある地域の個体群が絶滅してしまうことは好ましくない。しかし、放っておいたらまた再発するかもしれない。畜産と環境保全がどう折り合うのかまで考えて殺すなといっているのか。仮にその地域で希少な野鳥がキャリアーになっていたら熊森はどういう案を出してくれるんでしょうね?所詮他人ごとですね。

目先のことにとらわれて長期的な視野がないですね(いつものことだが)。

熊森の助成金について調べてみた

2010-05-27 16:25:58 | 熊森
 熊森に助成金を与えている先が気になったので少し調べてみました。ネットで漁っただけで年代ごとにきちんとまとめていないのはご容赦を。

パタゴニア日本支社 環境助成金プログラム支援先 2009年度

>絶滅に瀕しているツキノワグマの保護に立ち上がった理科教諭と中学校生徒の活動からスタートした本協会は、大型野生動物の棲む豊かな森を日本に残すため奥山の保全と復元を目指し、調査研究のみならず国や地方自治体への緊急対策の提言、ボランティアの育成等に取り組んでいます。今回の助成はパタゴニア大阪の「Voice Your Choice」プログラムによるものです。
助成額: 300,000円

地球環境基金助成金交付団体一覧(平成12年度)
>日本熊森協会 兵庫県 400(千円) 野生動物が棲む森の復元のためのホームページによる知識提供・啓発活動

地球倫理推進 2団体を顕彰(産経新聞)
ここでは、熊森に100万円の助成金が贈呈されたそうです。これを主催した社団法人倫理研究会は熊森のシンポの後援も行っています。まだ推測の域を出ませんが、熊森の幹部と懇意の人が中にいるんですかね?

「東洋ゴムグループ環境保護基金」2010年度助成計画が決定
>日本熊森協会 兵庫県 豊かな森づくりのための保全作業や、自然の森を知るための視察ツアーを行う。 3回目

ちょっとわかりにくい引用になっていますが、熊森はこの基金から今年で計3回助成金を受けています。助成金額については書いていなかったのでわかりませんでした。

イオン「自然を守ろうキャンペーン」1999年
金額はありませんが、寄贈先団体に熊森が入っています。

第1回地域貢献活動助成金交付式
こちらも熊森(福島支部)が交付先にあります。

コープこうべ(2004年)
こちらも交付先に熊森が(見つけにくいので注意。助成団体一覧の下から2行めの右側にJBFA日本熊森協会とあります)。

・・・結構、大企業の助成金なんかにも浸透してるんですね。

熊森の正体見たりなんとやら

2010-05-24 03:31:05 | 熊森
 先ごろ熊森の総会があったようで、すでに泉ヶ岳さんが取り上げていますが、こちらでも。
熊森協会岐阜地区(岐阜支部とはまた違うみたい。正直、組織内の構造がわからん)という所に議事録がupされていますのでそれを引用していきます。
というかこういった議事録は本部のHPで真っ先に公開されなくてはいけないはずですが、今日にいたるまで本部のHPにupされた形跡はありません。いったい何をやってるんでしょうね?とりあえず、これが正しいと仮定して突っ込みを入れていきます。

>第1部
 ・約230名出席
 ・4月現在会員数役24,600名。うつ1,000円以上の会費会員6,485名(しかし約半数が会費未納)

半数が会費未納って会員とよばんだろそれは。会費を納めていないのに会員とはこれいかに?サバを読むのも大変ですね。ここまで来ると醜悪を通り越えて滑稽です。

>・日本奥山保全・復元学会設立
  <学術的調査>の重要性。熊森の活動の説得力の付与。
  研究者からのアクセスのしやすさ。
  「自然保護大学」設立への布石。
  支部からも論文でもなくて、研究ノート、書評等でも投稿可能。

え~やっぱり僕が以前睨んだ通り見たいですね。権威づけのための学会もどきというわけか。というか、今さら熊森にアクセスしようなんてほとんどの研究者は必要性を感じねえですよ。

>4.会計報告:収入
         会費/役3,800万円 助成金/345,000円
         寄付金/820万円 事業収入/約490万円
         繰り越し金/約900万円 収入合計/約5,200万円
         支出
         事業費/約2,590万円(森復元事業、環境教育事業等)
         管理費/約1,150万円 支出合計/約3,750万円
         熊森特別基金積み立て/約1,010万円
         次年度繰り越し/約1,350万円

これだけ財政状況に余裕があるのに、実働してくれるボランティアに無料で会報のひとつも送らないとはケチなのか何なのか。むしろ全ての会員にメールで一括して会報を送ればもっと無駄なお金を出さずに済むのに。外来生物駆除が無駄という前に自分の足元を見直してくださいな。

>4.国会のロビー活動について
 ・超党派で議員連盟が今年中にできる予定。
 ・岐阜出身の議員で勉強会に出席/柴橋正直氏
 ・岐阜出身の議員で関心のある方/園田康博氏、橋本勉氏、平田健二氏

おそらく内実を知られたらどこにも見向きもされなくなるでしょうなぁ。2万人越えなんて言いながらも、実態はその半分以下ですから。
正直なところ本部で議事録をupしないのもわかる気がします。張り子のトラですからね。こういう議事録からも彼らは自己顕示欲や名誉欲は人並み以上にあるものの、計画性や一般常識は無いことがうかがえます。
今さらですが・・・・・・ばっかじゃねえの。

熊森が学会をつくったようです

2010-04-12 22:05:19 | 熊森
 つい先日、熊森主導で「日本奥山保全・復元学会」なるものが設立されたようです。

日本奥山保全・復元学会:神戸・灘区で設立総会 /兵庫(リンク先はweb魚拓です)

全文引用しておきます。

>山奥の自然環境の保全や荒廃した森林の復元について考える「日本奥山保全・復元学会」の設立総会が10日、神戸市灘区の神戸大百年記念館で開かれた。研究者など約20人が出席し、会長に選ばれた自然保護団体「日本熊森協会」の森山まり子さん(61)は「森林の復元は難しいので、衆知を集めて山を取り戻す第一歩としたい」とあいさつした。

 山奥の森林は、杉やヒノキなどの人工樹林が侵食し、原生林のまま残っているケースは少ない。森林の荒廃が原因となって、クマやサルなどの野生動物が人里に下りてきたり、昨年8月の佐用町の水害を招いたという仮説について、学会は研究大会を定期的に開き、検証を進める。

 問い合わせは学会事務局(熊森協会内)電話0798・22・4190。【石川貴教】
 
 学会ってあなた達は具体的に何やるんですか?という突っ込みは置いといて僕の所感をいくつか。これで森山氏は熊森とこの学会の2つの団体の会長を兼任ですか。ふむ、まぁいいか。
そして学会事務局が熊森内部ですか・・・・・・。なんと言うか、いまだかつて論文を専門誌に投稿したことすらない団体が学会設立ってのは何の冗談ですかね。個人的にはホメオパシーあたりが権威づけに作った団体と同じにおいを感じますね。産経の記事を見る限りでは肝心の中身も熊森顧問で占められて特に変わり映えがなさそうに見えますしね。
僕の今の時点の感想は「学問的裏付けがあるかのように見せるために学会を作ってきたな」というところです。彼らに学問的裏付けなんて無いに等しいんだけど、今度はどんなネタもとい無理難題を押し付けるつもりやら。
一応、公式HPもあるようなのでお暇な方はのぞいてみてください。アンブレラ種の説明の仕方が早速おかしなものになっていますけど(正確にはおかしいと言うより不十分かな)。

これはおかしいよ熊森協会11 環境カルトとしての熊森

2010-01-30 07:02:30 | 熊森
 大変遅くなり申し訳ありませんでした。熊森批判シリーズもこれで最後です。今回は熊森の持つカルトとの類似性について言及します。まずカルトとはwikiによれば以下の特徴を持っているようです。

1.精神の不安定化
2.法外な金銭的要求
3.住み慣れた生活環境からの断絶
4.肉体的保全の損傷
5.子供の囲い込み
6.反社会的な言説
7.公秩序の攪乱
8.裁判沙汰の多さ
9.従来の経済回路からの逸脱
10.公権力への浸透の試み
あとで詳しく述べますがいくつかは当てはまるないし似通っています。

・デタラメな熊森の言説
個体数把握の必要性を軽視
個体数把握というのはワイルドライフマネジメントでは基本にして最重要課題の一つですので、この必要性の理解できない人間はそもそも関わるべきではありません。熊森は岐阜県へのクレームの中でヘアトラップ法を否定した揚句、それ以上の精度が出る対案も出さずに

>生息推定数の正確に近い数など、逆立ちしても出ません。それが自然というものなのです

と言っていますし、猟友会に聞いたおおまかな数値だけで熊問題に取り組んでいることから個体数把握の必要性を理解していないのは明らかでしょう。
外来生物による被害の軽視
以前書いたように、熊森は外来生物の影響および被害を不当に軽視しています。たとえば
外来生物による農林水産においてこう主張しています。

>外来生物問題とは、外来生物が在来生態系に与える影響についての問題が本来的なものであり、農林水産業被害は、外来生物の捕殺を正当化する道具とされているにすぎない。

外来生物による農業被害を甘く見てもらっては困ります。非常に有名な沖縄のウリミバエの事例ではウリミバエが根絶されるまで作物の県外輸出ができませんでした。現場主義はどこにいったのやら。情報集めてないですよね。
ここでさらに疑問なのは人への直接被害はなぜか触れられていないことです。じゃあセアカゴケグモやヒアリへの対策も本来的なものでないのだから外来生物法の対象外にすべきとくらい言ってもよさそうなものですが。
他にもあるけど熊森のデタラメさについてはここで散々やってきたのでこれ以上はいいですよね。

・熊森とカルトの類似点
熊森とカルトの類似点を列挙しました。( )内は熊森における具体例です。
奇跡・高潔な人格の強調(会長は立派、活動は無償でやっていることの強調)
指導者の神格化(指導者が間違った見解を示しても訂正されない)
外部に敵を求める(行政や保全生態学者を目の敵にしている)
陰謀論を持ち出す(外来生物の駆除など)
批判に対して無視をつらぬく(ドングリ散布への批判が論文となっているのに無視)
公権力へ浸透しようとする(政治家への勉強会を開いたことを強調)
公秩序の撹乱(兵庫県の獣害対策講座の責任者の電話番号をHP上でさらし、全国の会員に電話するよう扇動)
法外な金銭要求(ほかの熊研究団体の2倍近い会費を取る)

組織からの抜けだしやすさや囲い込み、勧誘方法についてはよく知らないのでここでは含めないでおきます。

・熊森をカルトと見なすメリット
熊森をカルトと見なすことで末端の会員への対応にカルト対策のマニュアルが応用できるというメリットがあります。また、自治体のほうもカルトと認識しておけばそれなりの対応ができるでしょう。たとえば行政暴力への対応マニュアルを使うと言った方法です。
熊森も末端の会員は何か自然にいいことをしたいという善意の人でしょう。
だとしても、熊森という団体はデタラメな論理を振りかざし遺伝子撹乱を引き起こし外来生物問題を容認する公益を傷つける団体であることは認識しておく必要があります。実際、外来生物や獣害のシンポでは自分たちの主張のみを繰り返してほかの参加者の発言を妨害しています。そのほかにも無知なまま専門家面してマスメディアで放言をしています。これ自体は自由な発言が保障されているコストかもしれないけど、放っておいていいわけもないですからね。


これはおかしいよ熊森協会10 若ぐま隊に入るのはよした方がいいと思いますよ

2010-01-11 22:27:52 | 熊森
 「これはおかしいよ熊森協会」もついに10回まできてしまいました。今回は若ぐま隊という熊森内のチームについてです。若ぐま隊というのは熊森の中でも学生や若い人が中心となって若い世代への自然保護を計画・立案するチームだそうです。これまでの活動としては甲南女子大での紙芝居公演や勉強会があるそうです。
こういう若い人が子供向けの環境教育を行う際の実働部隊になっているようです。個人的には何やってんの?ってこの人たちには言いたいですね。そもそも生態学を専攻している人が若ぐま隊にいないんじゃないですか?生態学を専攻しているなら会長たち幹部の発言をいさめるくらいはするでしょう。それが表に出てこないというのは発言が封じられているか、そもそも疑問に思っていないからでしょう。少し辛辣なことを書きましたが、個人的に自分と同年代の人間が熊森で無為な時間を過ごすのは見ていて忍びないのです(おせっかいと言われればそれまでだけど)。本気で生態学を勉強する気があるなら大学4年間で200冊(1ヶ月あたり4冊弱)くらい保全生態や獣害、外来生物、進化生物学の本を読んで、10冊以上論理学に関する本を読めば僕と同レベルくらいにはなります。獣害や外来生物の研究をしているという先生が学内にいるならその先生の所に行くというのも手です。論文や紀要などを快く下さる人もいますし、「先生の論文が読みたくてまいりました。」といってオフィスアワーに来れば袖にはされないでしょう。それに引き換え熊森が何をしているかというと、的外れな批判、誹謗中傷、現代生態学を実践していると言いながら具体的にどんなものなのかHPでも会報でも示されていないようですし、いったいどうすればあの内容でレベルアップと言えるのか不思議でたまりません。ボランティアの扱いはぞんざい、間違いはなかったことにされ、批判には耳を傾けず独りよがりな発言を繰り返す集団。そんな集団にあなたは青春をかけたいんですか?

追記
ちょっと最近の記事はロジックの切れ味が落ちてきているし、10回ときりもいいのでしばらくブログの更新は休みます。ブログ主自身が疲れているというのもありますし、勉強不足で稚拙な論理もさらしてしまいました(それについて指摘をいただいたのはありがたいことだけど)。2週間ほど休んでからまた再開したいと思います。あまり期待せずにお待ちを~(・ω・)ノシ

これはおかしいよ熊森協会9 ドングリは殺鼠剤

2010-01-10 17:38:55 | 熊森
 しばらく身の回りが忙しくブログの更新ができませんでした。これはおかしいよ熊森協会はもうしばらく続きます。今回は熊森のドングリ運びについてです。おそらく熊森がしでかしたことの中で生態学者内でもっとも有名なのがこのドングリ運びでしょう。一応知らない人のためにかいつまんで説明しますと、ドングリ運びとは2004年に熊森がクマの生息域にドングリをまくために全国からドングリを持ってくるよう募ったことです。これの賛否が生態学者、一般を巻き込んで起こりました。僕の知る限りではこのドングリ運びを肯定した生態学者はゼロです。熊森側の見解としてはあくまで一時的なものであり批判は杞憂、不当であるという見解を表明しました。この行為が本当に生態系に影響がないか追試した研究もあり、そこではドングリ運びに否定的な結論が出ましたが熊森の見解は変わらないままです。この組織らしいですね。
ここ最近やっている形跡は熊森のHP上を見る限りではないです。
 前置きが長くなりましたが本題です。 ドングリと森の生き物との関係を調べた研究に以下のものがあります。
堅果とアカネズミとの関係」(これにはグラフなどがなくわかりにくいかもしれませんので同じ研究者の別の報告をリンクしておきます→野ネズミにとってドングリは本当に良い餌か?)
これはドングリに含まれるタンニンという物質がアカネズミに与える影響を調べたものです。この研究によればタンニンを含まない餌(コントロール)とドングリ2種類の3グループに分けて飼育したところドングリを与えたグループではネズミの体重が減少してしまいました。
どうやらタンニンが体内の窒素を外に出してしまい、それが原因で体重の減少が起こっているようです。
これにどうやってネズミが順応しているかというと、少量ずつタンニンを摂取しながらタンニンへの耐性をつけているようです。ただしいきなりタンニンを摂るとその後死亡しやすいこともこの研究では報告されています。さらに後日の研究ではドングリごとに含まれるタンニンに違いがあることもわかってきました。これを突き詰めて考えるとタンニンの含有量に地域差がある可能性も否定できないでしょう。ということはその地域のものでないドングリをばらまくということはネズミたちにとって毒を撒くのに等しい影響を与えるリスクがあります。さらに、仮にタンニンの影響が無視できるものだとしても遺伝子撹乱の問題もあります。こういうことを考えると熊森のドングリ運びというのはいたずらにリスクだけを増やす方法です。だいたいクマがドングリを食べたと熊森は言っていますがそれがどの程度クマの生存に影響を与えたのか報告がないじゃないですか(具体的にはどれだけドングリが食われたのか、何頭のクマが利用したのか等)。地域ごとの差を考慮するというのは生物多様性の保全の基本ですが熊森はそれを軽視しすぎです。



これはおかしいよ熊森協会8 責任を明らかにしない組織と顧問

2010-01-06 21:17:01 | 熊森
 熊森の特徴として責任の所在があいまいであることがあります。
例えば乗鞍岳で熊による事故が起こった際に熊森は顧問の見解を出しましたが、どの顧問の見解であるのかは伏せたままでした。その後、現場に赴いて調査した米田氏や死体を分析した信州ツキノワグマの会、岐阜大学などの調査結果によれば熊森の顧問の見解と異なることがわかりました。以下に顧問の見解と調査結果を箇条書きにします。
顧問の見解
・残飯など人間の食べ物に寄ってきたに違いない
・熊に対して殴りかかるなんてとんでもない
・土産物屋などは熊対策をあらかじめしておくべきだった
・人間におびき出された熊を殺す必要はなかった。

調査結果
・少なくともこの1,2年は残飯みたいな人の食べ物を食べてた形跡はないよ
・結果的に殴りかかったのが死者を出さずに済みました
・60年間も熊の事故がなかった場所で熊対策(武器の用意など)をあらかじめやっておくのは難しい。

最後の見解についてだけ突っ込んでおきますと、前提がすべて崩壊しているので無意味な見解ですね。さらに言えば、その見解をどうぞ被害者の前でおっしゃってください。件の熊は人がおびき寄せた可能性が低いことがわかっており、その前提で発言したところで的外れになるのは目に見えてます。にも関わらず熊森はこの顧問の見解を維持したままです。持論に相当の自身が御有りなのでしょう。しかし、それならなぜ顧問の誰の見解なのか明らかにしないのでしょうか。持論を裏付ける根拠も示さないままです。このままですと熊森顧問は論拠も示さず思い込みだけで人を非難したヤジ馬にも劣る屑と見なされてもしょうがありませんけど。社会に対して専門家として発言するならば責任の所在くらいは明確にしてもいいのではありませんか?

これはおかしいよ熊森協会7 熊森とニセ科学の連鎖

2010-01-05 17:39:15 | 熊森
 前回、熊森の言う“現代生態学”はニセ科学と言いましたが、今回は熊森とそのほかのトンデモ、ニセ科学の関係についてです。フルコースをお楽しみください。
まずは熊森の会員と思しき人のブログから。ほとんど他人からの伝聞ですがその人の見解の部分を抜粋。

JWTの波動
>波動を感じる人もたまに居るので、JWTのパックを観ただけで、触っただけで、解るそうです。
なんとバッグの中に入ってるのを感じたり、関連本を観て涙を流す人もいるのだそうです。
私はまだそういう人に出会ってないので、出会ってみたいものです~。

■JWT・メモ---3■
★JWTの開けてない箱を家の四隅(え?外?いいえ、中!中でOK)に置くと、結界が貼れるんだって

JWTとは何かと調べたらただのハーブティーのようです。これが体の余分なものをすっきりするそうです。世界総合医学連盟顧問を務めるイギリスの医師イアン・ピアーズ医学博士も推薦しているそうな。
世界総合医学連盟とはなんじゃいと検索しても件のお茶に関わることにしかヒットしませんでした。おそらく権威づけのために作られたものでしょう。さらに調べたらマルチとも関連してそうなんですけどこのお茶。
乾いた笑いが止まりませんでしたがこれは序の口、コース料理で言ったらサラダのレベル。次の方がもっとすごかったです。熊森鹿児島支部副支部長のブログから

>さて、もうひとつの顔も書いておきます。

潜在意識と会話できる整体技法と、
独学で得た波動医学の知識によるカウンセリングを合わせた
独自の整体を趣味でやっております。

神秘体験から得た独自の能力で、
身体からのメッセージを聞けたり聞けなかったり(笑)

こんなことを心配する間柄ではないですけどこの支部の人たちの健康が心配。上の人間がいいというものを勧められると断りづらいですよね。

・デザートもあるよ
ぶっちゃけここまでで終わりにしたかったのですが、熊森のリンクもたどってみました。いま思えばやらなきゃよかったよ・・・・・・orz
メダカのがっこう
無農薬・生物多様性の農業こそが平和の礎で「悪魔の農薬、ネオニコチノイド」船瀬俊介著という本に触れ減農薬を批判しています。この参考にした著者が曲者で「買ってはいけない」の著者の一人であり、最近では抗がん剤批判をし、それに対する反論があります。ネオニコチノイドがミツバチに影響を与えていないと言うつもりはありませんが、どうも胡散臭い批判に乗っかってしまったのかもしれません。
ちなみにサイニィで「ネオニコチノイド ミツバチ」で調べてみましたが3件しか見つかりませんでした。ちょっとこの件は専門外すぎるのでこれ以上の言及は控えておきます。



これはおかしいよ熊森協会6 熊森とボランティア

2010-01-04 21:52:15 | 熊森
 今回は熊森とボランティアについてです。梨がぎゃあぎゃあ言うだけなのも面白くないので今回はペットのワニガメとブルーギルにやってもらいます。
ブルーギル(以下ギル):うわぁ一年ぶりの登場だよ。あの果物1年もほったらかしにしやがって。酒になっちまえ。
ワニガメ(以下カメ):一応説明しておくと、僕ら2ひきはブログ主が普通の文章書くのめんどくさいなぁ~と思う心から生まれた解説要員です。
ギル:つまりブログ主の怠惰の結晶!!
カメ:あんまし関係ないことしゃべってると餌抜きにされるからちゃっちゃと終わらせようか。
ギル:あいよ。

ギル:熊森ってさ何かにつけてボランティアを使いたがるよね。
カメ:そうですね。この前もラベル貼り、発送のボランティアを募集してたしね。
ギル:でもさ、それってこの前泉ヶ岳さんが言ってたようにメールで一括送信すればすむことじゃね?で、パソコン持ってない人にだけ送るようにする。いまどきパソコンがない人なんて少数だからこうすれば手間も省けてボランティアもいらない。熊森はボランティアに頼りすぎじゃないかな。
カメ:うん、確かに。そもそも手間を省くにはどうすればいいかという発想はあまりないみたいですね。
ギル:熊森はボランティアをどう思っているのかな?単なる便利な労働力としかとらえてないんじゃない?ボランティアに来る人たちの時間もろもろをいただいているという自覚はないの?
カメ:なんというかボランティアとして参加することそのものに意義があるとか思ってそうですね。
ギル:でも意義があるだけで免罪符になるか?遺伝子撹乱のときの熊森の反応を見ても意義だけじゃ納得はされないし、それですべてが片付く免罪符になるわけでもない。
カメ:まあそうなりますね。遺伝子撹乱された個体を駆除するというのはこれ以上の撹乱を防ぐという意味もあるし固有性を保つという意義もあるけど彼らはそれに納得しなかった。
ギル:自分たちが納得しなかったことを他者にやっている自覚はあるのかね。
カメ:そんな自らを省みる視点があったらもっと思考も文章も洗練されてますよ・・・・・・。
ギル:そだね・・・・・・。

直接問いただしたわけじゃないので後半わら人形になってる可能性がありますのでご注意ください。