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ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

熊森批判をめぐる売り言葉に買い言葉

2010-12-05 08:31:19 | 熊森
 ネットで熊森批判をしているとこういう発言にも出くわすことがあります。たとえばこんな売り言葉。

以下引用
ツイッター内で色々と意見を交わされているけど、実際のところフィールドに出てツキノワグマに調査や観察をしたり身近にツキノワグマが生息している環境にいる人は、どのくらいいるんだろう・・・本で読んだ知識や机上の考えなら誰でも言える・・。
引用終わり

うん、そうか。あなたはそう考えるんですね。じゃあ、あなたにやってもらいましょう。質としては僕が現在やっているもの以上が最低ラインということで。本で読んだ知識や机上の考えならだれでも言えるというお考えですから、僕程度の文章を書くくらい鼻歌交じりで出来るのでしょう。これだけ言っているのだからできないわけがないですよね。ネットでいろいろやってる身としては、言葉の是非はともかくこう言われるとピリッときますね。たとえて言うなら、ニコ動のゲームのタイムアタック動画などにつくコメントに「これくらいオレでもできる」というのがたまにあります。それに対して「じゃあ、お前が動画あげろ」、「名人様はお帰りください」と返されることが多々あります。ま、この人は自称名人様や自意識過剰でないことを祈りますが。

一方、こちらは買わなくてもいいものを買ってしまった事例。

ツキノワグマ実験プロジェクトのドングリ受け入れします

いやいや、そんなことしなくていいでしょ。なんでわざわざやる必要があるのかと。まぁ、確かに一部の人にはこうでもしないと届かないかもしれませんが、だからといって植生や他の生物のことを無視していいという道理もないでしょう。というか、熊森に取り込まれた人間なら、やり方が間違ってるとか幾らでも自分が納得しないための理屈をひねり出すでしょうけど。何のためにやるの?対象としているものが分かるようで分かりませんね。
どうしてもやりたければ近くの山のドングリを使ってやってくださいとしか。個人的にはジョークにしても性質の悪いものと思います。
これを本気でやるつもりならば、残念ですが宮崎氏も熊森と同レベルの自然観しかお持ちでないのだなと判断せざるを得ません。ただ立ち位置が違うだけで。
上記の2人に共通するのは“体験”や“経験”というものを重視し、文献などの記述されたものへの無関心ないし軽視があげられますね。体験や経験の必要性は否定しません。そういうものがあった方が話が通じる場合もありますからね。ただ、体験にしろ文献の知識にしろどちらか片方を偏重してもう一方を軽んずるようになったらそれは危険な兆候でしょう。


熊森協会に呼応する自治体が出たらしい

2010-12-03 21:09:08 | 熊森
 お久しぶりです。ここ数日は、ブログの更新に目もくれずゲーム内でハンマー片手にトカゲや獣を撲殺する日々を過ごしていました。決してサボっていたわけではありません。魂の洗濯ですキリッ(ほんとですよ?)。
そんな至福の時間はそろそろ終わりのようですね。どうやら熊森協会(以下熊森)のドングリ運びに呼応する自治体が出てきてしまったようです。

これが問題のツイート

こちらがその写真

どうも呼応したのは愛知県豊田市のようです。
さすがに自治体の回答を偽造するようなまねはしないでしょうから、ほぼ事実であると判断できそうです。
・・・・・・しかし、以前に外来魚駆除交換会でブラックバス問題の有名人の某N氏と話した時にN氏が危惧していたことが現実になってしまいました。
熊森って、部分的にまともな部分もあるんですよね(探すのが難しいけど)。それで、担当者に十分な知識がない場合は、熊森に迎合してしまうだろうというN氏の予測がしっかりと現実になりました。しかし、担当者は環境省や県の方針を知らなかったんでしょうか?さすがにまるで知らないということは無いでしょうけど、いい話と思ってやってしまったのではと個人的には推測します。

熊森批判と代案をめぐる議論

2010-11-28 19:33:58 | 熊森
 金曜日から今日の正午近くまで、twitterで熊森協会関係の議論?をしていました。
(梨=invasivespeacieです。sが足りないのには突っ込むな)

Togetter - 「熊森協会の活動について、invasivespeacie氏と__pon_氏のやりとり」

僕が2人連続して議論していますので、かなり長いものになっていますがお時間のある方はどうぞ。

さて、こちらには舞台裏の話でも。これについたブクマの方で「お疲れ様」という言葉やそれに近いものをいただきました。ありがとうございます。
ありがたい言葉をいただいたのに何なんですが、僕自身は1人目の人のやり取りはあまり疲れてなかったですね。質問の段階で相手の知識レベルや認識におおよそ見当がついたので、後はそれに合う事例を引き出してくるだけ。その後の相手の対応もおおよそ当初の予想通り。ネットで議論に興味を持ってればこの手の手合いは何人も見ますからね。あまりにも予想通りで少し拍子抜けしたくらい。
この人はこの後にこんなことも言ってますね。
問題は2人目でしたよ。こっちの話を全く理解しようとしないんだもの。何度話が振り出しに戻ったか。対案、論理と言う癖にまるで現実味のない話しかしないんですもの。
まさに議論のための議論。
ヘリを1回飛ばすのにどれだけ金がかかると思ってるんだか。小型でも30~40万はするんですよ(参考)。そんなものが恒常的にできるのかと。
クマ対策にどういうことが行われているかは後ほど。

追記/こちらで今回の議論?の要点がわかりやすくまとまっています。僕はここで言うwhatに話を絞っていたつもりなんですが・・・。

熊森は大変なことをしてくれました

2010-11-24 21:09:07 | 熊森
 熊森批判はかなり先のつもりでしたが、そうも言ってられないことが起きましたのでここで紹介します。

餌不足のクマにドングリ ヘリコプターからまく

マスメディアァァ・・・。
1tて・・・・・・。どう考えても山への投棄です。これが仮に牛肉1tや果物1tだったら不法投棄として取り上げられてもおかしくないんじゃないですか(まぁ一応トラスト地らしいから法的な問題は薄そうだけど)。
で、問題なんですが、散布してるドングリゆでてないですよね・・・?以前、どこかで彼らが運ぶドングリはゆでて発芽阻止や害虫防除をしていると聞いたんですが、この動画見る限りそれもなさそうですね。

根拠としては以下の通り
1.ドングリの表面に湿り気が見られない
ドングリをゆでてから袋詰めしたとすればドングリの表面に水滴があります。むしろこの季節ですからあまり蒸発せずに袋の中に水分が残ります。

2.1tのドングリをそこまでして処理する手間が膨大
こっちの方が感覚的にも受け入れやすいでしょうか。そもそも、1tあればゆでるだけでも鍋がたりないですよ。で、ゆでたのをわざわざ乾燥させて撒く?あの団体にそんな細かな心掛けがあったらここまで苦労しませんから。

さらに見るとですね。クヌギやコナラやら多種多様なドングリが混ざってるんですね。というかミズナラやマテバシイっぽいのも見える気が・・・。集められたものがその地域の植生を反映しているものとは到底思えず(そもそもそんな考えがあったら撒かない)、植生の攪乱をしていますね。仮に、沢筋に落ちて下流まで運ばれて発芽するとか考えてないですね。熊森の言い分では遺伝子攪乱されたところに撒いているということでしたが、どうやってヘリで撒くほど広大な面積の遺伝的多様性を調べたのかと。そもそも、そういうことをしたという情報開示がありません。他にもいくつも問題点はありますが、今回はここまでに。

以下愚痴
中日新聞のときも思いましたが、自分たちが何に関わっているか自覚的でないメディアが火に油どころかTNTぶち込んでますな。
実際、保全遺伝学者からすれば、これはTNTどころか核爆弾を調査地にぶち込まれたようなものです。
そして・・・こんなことする暇と金があるなら定点調査して個体数や年齢層の把握に努めて哺乳類科学にでも論文出さんかい!!!

熊森批判OP

2010-11-11 21:47:43 | 熊森
 やあ(´・ω・`)ようこそ、ならなしとりへ。どうせ最初は入門でクマの生態からだから落ち着いて聞いて欲しい。うん、獣害中心なんだ。期待してた人にはすまない。分量的に外来生物まで書ききれなくなってね、謝って許してもらおうとも思っていない。
でも、今回の熊森批判シリーズを最後まで読んだら、きっと言葉では言い表せない何かが生まれると思う。
獣害問題については右も左もわからない人が多いと思うけど、そんな人にこの問題に入るときの目印になればいいと思って書いたんだ。
じゃあ、獣害問題という名の樹海に入ろうか。


と、いうわけで熊森批判を土曜日か日曜日の夜から始めます。管理人のツイッターでも投下予告はするのでそちらもどうぞ。
今回なんですが、最初から熊森批判ではありません。上にも書いてあるように最初の5つくらいはクマ(ツキノワグマ)の生態から始めます。
ここから始める意図は、まず現在のクマ対策の主流の見解を知ってもらって、そのうえで熊森の言っていることと比較して欲しいからです。
その後からが管理人による熊森の見解や行動のおかしなところへの批判になります。熊森批判までには2週間くらいかかると思います。熊森批判を楽しみにしている人には申し訳ないけど、素人の取り込みという処に関して今の主流が熊森に勝っているとは思えないんですね。新聞記事などでも熊森が専門家面をしている現状を見る限りでは。

さて、ここからはちょっとした注意事項の話をしよう
・文章量が軒並み1000字を越えているが大丈夫か?
出来る限り1200字(原稿用紙3枚)以内には収めた。引用の関係上長くなってしまった個所もある。
記事によっては外部リンクを貼ってあるものもある。上手く使いこなせよ。

・熊森批判が辛辣だが大丈夫か?
批判のトーンについてはいつもの梨。おかしなところがあったら容赦なく指摘してます。
とはいえ、最初から梨のトーンについていけない人もいると思う。そんな人にはAsay氏のブログ「紺色のひと」にある記事2つを読んで準備運動をしておくことをお勧めする。

野生のクマをなんとか助けたいと考える皆さんへ
「クマがかわいそうだから殺さないで」と感じる皆さんへ

・内容について言及したいが大丈夫か?
間違いの訂正などはどんどん指摘して欲しい。ただし、“具体的に”“根拠をつけて”。
“思います”だけで根拠がなければ梨の容赦ない返答が待っているかもな。
後はプロフィールのところにもある注意を読んでほしい。名無しかそれに近い類は相手にしない。

・このOPだけで1000字を越えたが大丈夫か?
神は言っている。こいつは計画性がないと・・・・・・。

宇多田ヒカルさんが熊森に興味を持ってるみたいorz

2010-10-19 13:32:09 | 熊森
宇多田ヒカルさんのツィートを見て。

ブルーギル(以下ギル):やあ、こんにちは。
ワニガメ(以下カメ):お久しぶりです。
ギル:なんで今回出てきてるの?
カメ:管理人が最近の熊森賛美で頭がヒットしちゃったから代理。ヒットした頭を冷やすべく管理人は渓流に出かけたらしいよ。
ギル:サワガニと戯れるんですねわかります。ま、ただの現実逃避だが。

カメ:さて、今回は・・・・・・。いや・・・、どうしてこうなったぁ~(;ω;)
ギル:haha、まさか宇多田ヒカルさんなんて大物が熊森に関わりだすなんて想定の範囲外だよ。
カメ:リツィートとか見てるとすかさず熊森が喰いつきに行ってますね。
ギル:先日の中日新聞といい・・・、管理人的にはスタンを取られて追撃の縦3コンボ×2でダメージが加速ですね。
カメ:だから、モンハンの例えはわかりにくいって。とはいえ、嘆いていても始まらない。
ギル:問題点を指摘していこうか。まず一つ目。熊森は専門家集団なのかと。
カメ:それについては去年あった乗鞍岳の事件を見てもらうのがわかりやすいでしょう。
ギル:事のあらましを説明すると、去年の9月に乗鞍岳畳平でクマが観光客と接触し、9人が重軽傷を負う事件がありました。
カメ:これに対しての熊森顧問の見解は、人の食べ物に引き寄せられたもので、クマに立ち向かうなど論外と言うものでした。熊森のHPにあったんですが、どういうわけか今は公開されていないようなので、web魚拓をどうぞ。

岐阜県高山市乗鞍山頂近く2700mでクマによる人身事故⇒クマ射殺  熊森見解2009、9、19

ギル:ところがどっこい。現地入りして調査した日本ツキノワグマ研究所の米田氏の報告書によれば、結果的に被害者を助けようとしてクマにかかっていったことが死者を出さなかったことがわかった。また、事件を起こしたクマの解剖の結果、ここ1,2年は残飯などを食べていた形跡もないことがわかっている。

畳平バスターミナルでのクマ襲撃事故の検証(11/5改訂版)

カメ:つまり、熊森顧問の見解は間違っていたわけですが、それに対する謝罪や訂正は今のところありません。管理人が9月に取材に行った時も熊森内ではこの顧問の見解が維持されているようでした。
ギル:さて、次はドングリ運びについて。
カメ:宇多田ヒカルさんのツィートを引用させてもらったうえで彼らの行為を見てみましょうか。

以下引用
奇をてらって周りと違うことして目立とうとしても、それは他の人たちに対するリアクションに過ぎない。本当の個性、オリジナリティーは、普遍性の中に見い出すものだと思う。RT @hiroham11: 極端の方が良いです。真ん中が人と同じなら違う道を走り、オリジナルを大切にしたい。
引用終わり

カメ:まさにこれを生態学でやってしまっているのが熊森。ドングリ運びのような餌やりというのは問題が多いことから今はほとんど推奨されないんですよ。
ギル:たとえば、動物が人慣れするとかね。観光地で食べ物目当てに人間を襲う猿とか十年前くらいにワイドショーでやってたね。
カメ:当然のように、現在餌やりを推奨する保全生態学や獣害の専門家は絶無です。
ギル:そういった専門家への対応として熊森が出したのがこれ↓。

ドングリ運びについての日本熊森協会の見解
ギル:これを現在(2010/10/19)も維持した状態。内容を3行でまとめると、

遺伝子攪乱?、人慣れ?こまけぇことはいいんだよ!
何にもしないよりはまし。
検証してるから問題ありません(キリッ

カメ:当然のことながら、これを疑問視して検証してみた専門家もいます↓。

野生グマに対する餌付け行為としてのドングリ散布の是非について
ギル:だけど、素人にこれを全部読めというのは無茶振り。3行でまとめて。
カメ:あれ、3行でまとめるの僕にはきついんですけどねぇ。とりあえず。

ドングリを水に漬けても病害虫は結構生きてる。
たとえクマの口に入っても良くておやつ程度の効果。
今まで専門家が積み重ねてきたことを無に帰す行為。

カメ:ここら辺が僕の限界ですね。興味をもたれた方は元論文を読んでください。用語がわからなければこっちでフォローしたいとも思いますし。

ギル:リツィートしたいとこだけど、管理人はツイッター使ってないんだよね。
カメ:あれは管理人向きじゃないですからね。まさかこんなことになるとは・・・。
ギル:あ、そうそう。熊森の検証については管理人のレポもあるので興味があれば見てやってください。

それは全力で非援護射撃です

2010-10-13 20:55:51 | 熊森
 先日の記事の続きです。獣害問題関係者が脱力するような記事を書いてくれた中日新聞ですが、その続きまでご丁寧に記事にしてくれました。

ドングリでクマ防ごう 熊森協県支部 能美、白山の山中にまく(リンク先はweb魚拓)

いや、ですからそれは効果も定かでないうえにわかっているデメリットが多すぎる方法なんですよ。軽くおさらいしておきましょう。
ドングリをまくことのデメリット
・病害虫がもたらされる
・動物が人慣れする
・遺伝子攪乱の可能性がある
・食べられずに残れば水質汚濁の原因になる
ま、ぱっとこんなところですか。詳しく知りたい方は先日の記事も読んでください。

 これを書いたのは前回の記事と同じ記者が書いているようですね。斎藤雄介記者ね。覚えておきます。こういう餌やりには問題が山積みで現在は非推奨なのに肯定的に取り上げるというのは記者もデスクも獣害問題の知識がないか本質的に無関心なのでしょう。
野生動物を(人に)近づけさせない、慣れさせないが今の獣害問題対策の基本ですが、それと全く反対のことを肯定的に取り上げるとか、獣害問題を解決して欲しいのかすら疑問に思えてきます。これが仮に身内だったら脳が働いているのかと罵るレベル。
 実を言うと、「野生グマに対する餌付け行為としてのドングリ散布の是非について」へのリンクを貼って中日新聞社には一度メールしたんですね。内容は前回の記事の表現をソフトにした感じで。ですが、返答は無し。まぁ、肩書もない一般人ですし。もう一度やってはみますがどうなるか・・・(´.ω.`)
いっそ大勢の人が送れば先方も動くんでしょうが、それはチェーンメールの危険性が大ですしね・・・。
1ブロガーじゃ無理っぽいので、これは保全生態学者に動いて欲しいです。

性懲りもない人たち

2010-10-05 17:42:56 | 熊森
 今年は滋賀県などでドングリの不作年のようですが、そんな中、実践自然保護団体(自称)の日本熊森協会が石川県でドングリを集めて山に散布するようです。

中日新聞 クマ出没防止へ“ドングリ作戦”『日本熊森協会』県支部 (リンク先はweb魚拓)

正直、予想外ではありませんでした。一度彼らと話をしたときに凶作の年はドングリをまくと聞いていましたし、滋賀県で今年はドングリが不作と聞いて、うすうすやる予感はしていました。しかし、こういう野生動物に餌をやるということには、問題点がいくつかあるんです。
例えば
生きた状態の餌を持っていくことで遺伝子攪乱や病気、寄生虫の伝播などが起こりやすくなる。
本来あるはずの餌がなくなってドングリを集められた地域の生物の餌が少なくなる。
野生動物が人慣れして、人身事故や農業被害を起こしやすくなる。
目的の生物に餌が食べられるとは限らない(例:クマ用のドングリがネズミやイノシシに食べられる)。
本来、淘汰されるはずの生物が生き延びて生物群集のバランスが崩れる。
水源などに近ければ腐った餌が水質汚濁の原因になる。

記事を書いた記者はこの程度の知識もなかったんでしょうね。熊森の行動に疑問を示さないどころか肯定的に紹介していますから。この程度の見識しかない人間に獣害の記事を書いてもらっても現場の足を引っ張るだけでしょう。まったく、怠惰にもほどが(ry
熊森と以前話した時に思ったんですけど、彼らはこういうことが広まればいいとか考えているみたいなんですよ。それが何を意味するかというと、熊森という組織の拡大です。この団体は自分を大きく見せて権威化させるのが大好きですから。
この記者は熊森の宣伝にも一役買ってるわけですよ。
加えて、熊森はこういった行為がどの程度目的の生物(この場合はクマ)の生存率の上昇に貢献したとかの検証をやっていません。それはただの自己満足でしょうが。
さらに、写真で見る限り、子供も参加しているみたいなんですね。はっきり言って環境教育としても最低レベルですよ。今日日、ハクチョウなどへの餌やりすら水質汚濁の原因や一か所に数多く集まることで病気の蔓延のリスクがあるから控えようというのに何を時代遅れのやり方に固執するのか。子供に教える立場として資格がないです。ついでに言えば、子供たちの善意を効果も定かでないことに使うという善意の無駄遣いをしているわけです。

熊森と僕が話した時の記事 「突撃取材そして斜め上」
ドングリまきへの検証実験

突撃取材 そして斜め上

2010-09-09 18:41:50 | 熊森
 今日はちょっくら兵庫までシンポジウムに行ってきました。

兵庫県生物多様性国際シンポジウム

なんで行ったかというと、熊森がこのシンポに出ていたからです。実際のところはどんなものかと見に行ったわけですよ。
シンポはまず、兵庫県知事のあいさつから始まり、つぎに保全生態学の有名人の鷲谷いずみ先生の基調講演がありました。内容は基礎的な生物多様性についての説明。COP10には2010目標という2010年までに生物多様性の現象を顕著に抑えるという目標がありましたが、それは達成できなかったとのこと。近年の保全活動はその多くがある程度の成果はあるものの、1970年と比較した場合、淡水では41%の生物多様性の減少がみられるということでした。ちょっと教科書に沿いすぎな気もしましたが、許容範囲でしょう。
その後、自由時間ということで、熊森などのパネルを見に行きました。そこで、熊森の人と話したわけですが、ま、一言でいえば自説を曲げない人たちでした。
去年の乗鞍岳の事件についても顧問の見解が正しいと疑っていないようですし、遺伝子攪乱などについてもHPのテンプレそのままの回答でした。
ドングリまきについては、不作の年にだけおこない、ドングリを山にまいた後にクマがどれだけ食べているか、どれだけクマの生存などに寄与しているのか調査はしていないとのこと。熊森の人2人から聞いたのでほぼ確実でしょう。クマが食べた云々よりもドングリがいかにどれだけ集まったかを成功として誇っているあたりありゃりゃでした。
以下がほぼ実際にあった会話です。

梨「ドングリをまいた後、クマの生存に与えた影響は調査してないんですか?」

熊森「調査には人手もお金もかかるのでやっていません」

梨「ビデオカメラを設置してクマがどれだけ食べているのか調べないんです?」

熊森「そんなことしてるくらいならドングリをまきます。クマは食べているんです」

なんでしょうね、この科学的検証を放棄した姿勢は。予想通りの斜め上っぷりですね。
午後もシンポはありましたが、前日からまともに眠れていなかったため断念しました。できれば見たかったんですけどね。

おまけ
熊森に言及したブロガーが某組織から名誉棄損で訴えるなんてメールが届くこのご時世に熊森のことを書くのもなんですが、まぁ梨は空気の読めないバカだからしょうがない(′・ω・`)。

いい加減にしてよね熊森さん

2010-05-31 19:45:03 | 熊森
 今回は前半に小話があります。モンハンに興味のない人はとばしてください。

 僕は今、旧密林に来ている。今回のクエストはリオレイア亜種の狩猟だ。何度か狩猟したことはあるので、手順はわかっている。今回もサクッと狩って報酬をもらうつもりだった。
・・・・・・やつらが現れるまでは。
どういうわけかブルファンゴの出現頻度がひどい。どのエリアにも5,6匹は一度に出てくる。まるでランゴスタだ。一体倒してもはぎ取る間もなくすぐに新しい個体が出現している。なんなんだ!今日の旧密林は!!ブルファンゴの繁殖期か!!!
無視できればいいのだが、あいにく今日はガンナーだ。邪魔な雑魚は倒しておかなくては狩猟中に事故が起きてキャンプ送りだ。また、視界の悪い旧密林の特性上、雑魚を倒しておかないと高確率で命にかかわる。ましてガンナーの防御力は剣士のそれと比べたら紙なのだ。放っておけるものではない。
リオレイア亜種を探しながらブルファンゴを倒してゆく。かれこれ30体は倒しただろうか。実を言うと30から先は怖くて数えていない。・・・・・・ほんとに今日はリオレイア亜種の狩猟がクエストなんだよネ?
このままではリオレイア亜種と戦う前に弾がつきてしまう。あいにくレベル1通常弾は持ってきていない。弾切れを起こしたガンナーなんてレベル1のオトモアイルー以下だ。ランポスより弱い。
しかも今日はソロだ。誰かが助けてくれることなどありえない。しかしこう思ってしまう。

誰かこいつらなんとかしてくれ!!!

はい。小話終了で~す。カッとなってやりました。後悔は・・・・・・多分してないですよ(・ω・`)
実際、僕の今の心境はまさにこんな感じです。やりたいことがあるのに邪魔なものが湧いてきてやりたいことに集中できないという。本当に、誰かこいつら何とかしてくれと切に思います。
というわけで本題に入ります。前回も熊森の口蹄疫への見識のなさを批判しましたが、あれに輪をかけてひどいものが熊森のHP上にアップされました。もうどっから突っ込んでいいのかわかんね(・ω・`)

5月30日(日)宮崎県口蹄疫全頭殺処分への素朴な疑問② 
>全頭殺処分に、厚労省医系技官の木村盛世さん(感染症疫学)が反論

>やっと殺処分に異論を唱えている人を、ネットで見つけました。どうしてこういう意見がマスコミに出ないのでしょうか。もっともっと議論すべきだと思います。

> 口蹄疫感染による家畜殺処分やそれを前提にしたワクチン投与に対し、厚労省の医系技官が、ツイッターで疑問をぶつけて波紋を呼んでいる。人にうつったりしないのに、新型インフルと同じ過剰な騒ぎだというのだ。農水省などからは、「致命的な病気で、放っておいたらまん延する」と反論も強いが、どうなのか。

> ツイッターで疑問を呈した厚労省医系技官の木村盛世さん(感染症疫学)は、2009年5月28日の参院予算委員会で新型インフルの政府対策を批判して話題を呼んだ。

>家畜の群れが免疫をつけるまで待てばよい

>木村さんは今度は、口蹄疫問題で家畜殺処分などに噛みついた。ツイッターで10年5月21日、「口蹄疫は人間の『はしか』みたいなものだろう。麻疹も感染力が強いが、罹ったからといって子供を殺すことはしないだろうに」とつぶやいた。致死率は数%で、人にもうつらないのに、殺処分はおかしいということだ。そして、家畜の群れが免疫をつけるまで待てばよいと指摘した。

そもそも人と家畜を同等に考えるという前提が間違い。愛玩動物と違い経済的な側面が強い家畜は商品にならなければ意味がない。それをわかっていない木村氏の発言はネット上でフルボッコにされているわけですよ。「口蹄疫 木村盛世」でグクればわかることなのに、ネットのどこを見ているんでしょうか?参考までにいくつかあげておきますよ。熊森さんには見つけられなかったのでしょうがね。

■Togetter - まとめ「口蹄疫をめぐる木村盛世厚生労働省検疫官の暴言

木村盛世医師と口蹄疫

Twitter見聞録:木村盛世氏( @kimuramoriyo)の口蹄疫に関する事例

前の発言もよりグレードアップされていました。

>成牛の場合、罹患しても、死ぬのは5%以下だそうです。あとは自然治癒する。(幼い家畜は50%の高率で死亡するそうですが)。今回、中国から輸入したワラにウィルスがついていたのではと疑われているということです。全頭殺しても、新しく飼いだして、またワラを輸入したら同じことになるのではないでしょうか。それより、免疫を持った家畜が残ったほうがいいということはないのでしょうか。

>ちなみに、発展途上国で同じことが起きた場合、ワクチンを打って終わるだけだそうです。

あのさぁ、なんで日本よりも動物愛護の進んでいるイギリスですべて殺処分されたのか考えないのかなぁ。同等の知識や対策を実行できるだけの力のある先進国間の対応を上げなくては意味のないところなのに発展途上国をあげるのがそもそもおかしい。
蔓延したら一国の問題じゃ済まなくなるんだよ。仮に日本がよくても関係各国は口蹄疫が広まるのは嫌なわけで、国際的にそんな我儘が通ると思ってるんでしょうか。