ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

サクランボの季節

2005-06-24 22:04:47 | 食べ物
イギリスではウィンブルドンのテニス大会が始まっている。ウィンブルドン見物といえばイチゴというくらいで、イギリスは今イチゴの季節の真っ只中なのだろうが、スペインではイチゴはすっかり姿を消してしまった。

1ヶ月くらい前、まだイチゴが店頭に並んでいた頃、スーパーに出回り始めたのがサクランボである。3週間前に2ユーロ60セント(343円)だった500グラムのパックが、先週は1ユーロ60セント(211円)になり、今週はついに1キロパックが登場して、その値段は2ユーロ60セントであった。

イギリスのスーパーマーケットは品揃えが豊富だ。世界中の産地から調達された野菜や果物が一年中並んでいる。傷んだり腐ったりしたものもほとんどなくて、見た目もきれいで質がいい。そういう点ではスペインのスーパーは劣るが、地元産の果物が旬に近づくにつれて、どんどん値段が下がっていくのがとてもいいところだ。

去年のサクランボの季節には、「サクランボはイギリスに行くまで待とう。おいしいケント県産のサクランボをイギリスでたくさん食べよう」という夫の言葉に従って、スペインではまったくサクランボを買わなかった。イギリスに行ってみると、サクランボは高くてとても手が出ない。結局、去年はサクランボを食べないで終わった。今年はスペインのサクランボを思い切り食べてから、イギリスに行くぞ。

聖ヨハネの夜

2005-06-24 20:35:37 | 異文化・風俗・習慣
今日、6月24日は聖ヨハネの祝日である。もっとも、国民の祭日ではないようだ。その前夜の昨夜は、アリカンテ地方一帯の浜辺で、先週の日曜日に設置されたオグエラと呼ばれる張りぼての飾りに火がつけられた。バレンシアの火祭りやイギリスのガイ・フォークス・ナイトの夏版というわけだ。

オグエラが焼かれた後、真夜中の12時から花火大会や歌・踊りが繰り広げられ、夜明けまでお祭り騒ぎが続くのだそうだ。海に入って前の年の厄を落とし、新しい年を新鮮な気持ちで迎えるというみそぎの習慣もあるという。昨夜は一晩中暑かったので、たぶん多くの人たちがこの古い習慣を喜んで実行したのではないだろうか。

この聖ヨハネの夜祭りは夏至を祝う異教徒の祭りがもとになっており、キリスト教到来後、夏至にもっとも近い聖人の祝日に形を変えたそうだ。それがたまたま聖ヨハネの祝日・6月24日にあたったということである(その当時は聖人も少なかったのだろう。今では365日、必ず誰かの聖人の日になっている。2人の聖人の合同祝日という日もある。それでも足りないので、11月1日は全聖人の日ということで、もれた聖人も集めてお祝いする)。というわけで、祭りそのものは聖ヨハネとは全然関係がないのだそうだ。祭り好きのスペイン人のことである。理由はいらない。