貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

山も庭も夏座敷!

2022-07-01 09:44:25 | 日記
令和4年7月1日(金)
大田原市: 旧浄法寺邸  
      
 芭蕉と曾良は、
元禄2年4月4日(1689年)、
浄法寺図書(俳号桃雪)に招かれた。

 『奥の細道』によれば、
「黒羽の館代浄法寺何がしの方に
音信(おとづれ)る、思いがけぬあるじ
の悦び、日夜語つづけて云々」
とある。

 一族をあげて歓待されたので
居心地がよかったのだろう。

 黒羽で十三泊、
あしかけ十四日の長逗留であった。
 とりわけ桃雪邸には八泊もした。

 芭蕉句碑には、

「山も庭も 
  動き入るるや  
     夏座敷」  
 ダイナミックなタッチで、
黒羽の山河と浄法寺家の庭園の美しさ
を絵画的に表した句が生まれる。

 現在残っている旧浄法寺邸は、
芭蕉が逗留した建物ではないそうだが、
武家屋敷の趣を多分に残し、
当時の雰囲気を味わうことができた。

 また、手作りの作品も多く、
親しめる処であった。