貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

どっちつかずの‥‥自己反省句

2021-05-19 15:40:26 | 日記

どっちつかずの‥‥自己反省句

令和3年5月19日(水)

夕にも 

 朝にもつかず 

     瓜の花

  夕べにの花にも、朝の花にもならず、

瓜の花は日盛りに己が姿を示している、

の意。

  元禄三年作。

 「~も~もつかず」は、どっちつかず

の状態を言う表現。

 『数柑子』に「幻住庵にこもれるころ」

と前書き。

◎ 夕顔の花は夕べに咲くし、

朝顔の花は朝に咲く。

 ところが、瓜の花は、平凡に

昼間咲くのみで、

面白くもおかしくもない。

まるで、

どっちつかずの人間のようだ。

 人は、自分の人生は自分で

対処すべきで、どっちつかずの

人生行路は面白くない。

 芭蕉はこう言いたいのだろう。

 芭蕉の自己反省句でもあるかな?

 幻住庵は、大津市にある芭蕉の庵。