ほしとたんぽぽ | |
上野 紀子 | |
JULA出版局 |
青いお空のそこふかく、 ちってすがれたたんぽぽの、
海の小石のそのように、 かわらのすきに、だァまって、
夜がくるまでしずんでる、 春がくるまでかくれてる、
昼のお星はめにみえぬ。 つよいその根はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ。 見えぬけれどもあるんだよ。
見えぬものでもあるんだよ。 見えぬものでもあるんだよ。
金子みすゞ『星とたんぽぽ』
ネットのお悩み投書コーナーで、「生まれてくる子どもに義父母が"たんぽぽ"
という名前を付けたがっている。自分は嫌なんだけどどうしよう」なんていう
のがありました。いろんな悩みがあるものです。この金子みすゞさんの美し
くも深い詩のように、たんぽぽってかわいらしく健気な花ですが、女の子の
名前としてはどうでしょうね?ちょっと大きくなって"たんぽぽ"さんと呼ばれ
るのはちょっとつらいかな。"さくら"とか"ゆり"とか"すみれ"とか"あおい"と
かあるんだからいいじゃないと言われればそうですが、花の名前といっても
"木瓜"とか"犬のふぐり"なんていうのは付けないだろうし。もっとも意味を
調べないで、"ふぐり"なんてうっかり付けてしまうこともないとは限らない?
今キラキラネームとかDQNネームとか言うのが話題になっています。読めない
ような奇抜な名前や当て字の珍名のことです。以前わが子に"悪魔"くんなん
てつけて話題になった人がいましたね。このごろはそんな比じゃない、判じ
物のような名前の子もいるようです。無難に"百合"とか"小百合"なんてい
いと思いますが。常識的だって言われそうだけど。
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