キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

だれが風を見たでしょう?Who has seen the wind?  クリスティーナ・ロセッティの童謡詩

2016-08-02 11:18:20 | アート
            

            昨夜はゲリラ豪雨に襲われました。バケツをひっくり返したかのような土

            砂降り。英語でもbucket downなんていう同じような言い回しがあります。

            It rains cats and dogsという言い方はおなじみですよね。なんで猫と犬が

            降ってくるのか?渇水で困っているこの時期、水源地で降れば恵みの雨

            ですが。

シング・ソング童謡集―クリスティーナ・ロセッティSING‐SONG A NURSERY‐RHYME BOOK訳詩集
安藤 幸江
文芸社

            英国の詩人クリスティーナ・ロセッティにこんな詩があります。

            "If all were rain and never sun, No bow could span the hill;

            If all were sun and never rain,there'd be no rainbow still."

            「もし雨ばっかりでお日さまがなかったら、丘に虹はかからない

            もしお日さまばっかりで雨がなかったら、やっぱり虹はかからない」

            5歳になった孫娘が、自然や天体のことにいろいろ興味を示します。

            虹をとても見たがっているのですが、まだ見たことがないようです。

            

             雨は大事。でもお日さまも大事。極端なのが困りものですが、

             自然は人間の言いなりになってはくれません。

            

            ロセッティの童謡詩を読んでいると、以前に行った彼女の故郷

            イギリスの美しい風景を思い出します。

            

            

            

            特に風に揺れていた野の花々の可憐だったことを。ロセッティの詩には

            風をうたったものが数多くありますが、一番有名なのはこれでしょうね。

            Who Has seen the wind? Neither I nor you:

            But when the leaves hang trembling The wind is passin thro'.

            「だれが風を見たでしょう? ぼくもあなたも見やしない。

            けれど木の葉をふるわせて、風はとおりすぎてゆく」  西条八十訳詞

            小学校の音楽の教科書に載っていた気がします。

            ほんとにそう、風って見えないんです。隙間風、熱波、暴風、寒風、

            そして、そよ風。写真で風を表すのは至難の業です。でも、こんな

            にも五感で感じる自然現象は他にないでしょう。ほら、今も窓から、

            セミの声と一緒に優しい風が吹きこんできました。

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