あおによし奈良には数々の御寺がありますが。そのうち歴史の古い大寺、
東大寺、西大寺、興福寺、法隆寺、薬師寺、元興寺、大安寺を南都七大
寺と呼びます。とはいえ、この間訪れた大安寺は、東大寺など今も隆盛を
誇る大寺とは違い、こじんまりした姿になっています。
それでも、境内はチリ一つなく掃き清められ、静謐の気が漂う凛とした
御寺です。創設を622年推古29年までさかのぼるというのですから、東
大寺より、薬師寺より古いのですが、その歴史を見ると、波乱万丈さに
眼を見張ります。よくもまあ、これだけ数々の試練に耐えて生き残って
きたものです、立派とほめたたえたくなります。考えてみれば、創建か
らほぼ1400年経っているのですから。その時代時代の人が守り抜いて
きたのだと思うと、頭が下がります。
聖徳太子発願の熊凝精舎からはじまり、最も位の高い大官大寺となりま
すが、藤原京とともに焼け、場所を移し、一時栄えますが、雷で西塔が焼
け、伽藍が焼け、大風で回廊が倒れ、地震で金堂が傾きと散々な目に会
います。でもその度に再建され、規模は縮小したものの今に至るようです。
9世紀半ばには境内に八幡宮が創設されました。お寺の中に神社、
昔はほんとに神仏混交だったのですね。
興福寺や東大寺のあたりとは違い、訪れる人もなく、八幡宮のあたりは
竹林で覆われ、すがすがしい気に満ちていました。
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