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お気に入りの美術館「三菱一号館美術館」へ行きました。
東京駅のすぐそば、閑静な地区にある閑静な美術館です。
1892年創建、ジョサイア・コンドル設計の三菱のオフィ
スが再建された赤煉瓦作りの素敵な建物で、中で開かれ
る様々な西洋画の美術展ともども、訪れるたびに、豊か
な気持ちにしてくれる場所です。
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今回はラファエル前派の美術展でした。この派の思想的支
柱であったジョン・ラスキンの生誕200年ということで、
彼の作品が多く展示されていましたが、おなじみのダンテ・
ロセッティやエヴァレット・ミレーなどの作品もたくさん
ありました。これはロセッティの「魔性のビーナス」。豊
かな赤毛が印象的です。この頃、日本でも、フラッシュを
焚かなければ写真を撮っても良い美術展が増えてきました。
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ラスキンは、美術は自然をありのままに再現すべきという
考え方であったそうですが、ロセッティの絵とこの野辺の
ナズナとでは、まるで美しさの種類が違います。自然のあ
りのままの美と、芸術家の個性から生み出される独創美と。
金子みすゞが言うように「ちがうからいい」んですよね。
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紫花菜と薄ピンクの石楠花、春の自然の絶妙な色合いです。