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福島発 “母親ブランド” イスラムファッション市場へ

2019-10-02 07:00:00 | 報道/ニュース

9月10日 NHKBS1「国際報道2019」


イスラム教徒の女性が髪を隠すために着用するヒジャブ。
そして体に羽織るアバヤ。
イスラム伝統の衣装を着もので仕立て直した。
独自の柄と品質の良さからイスラム教徒の女性の間で人気が高まっている。
商品を売り出したのは福島県白河市にある小さな縫製会社。
30~40代の育児中の女性たち10人が働いている。
3年前に会社を起ち上げた名和淳子さん(44)。
きっかけは育児のために長年続けてきた仕事を辞めざるを得なかったことだった。
(WATASI JAPAN 名和淳子さん)
「子どもを生むということは非常に大事なことで
 でも女性はそれがあるからこそ時間が制限されてしまったりとか
 それで働けなくなってしまうというのは非常におかしい。」
自分のような母親たちがまた活躍できる場を作りたい。
そこで考えついたのが
留学中に出会ったイスラム教徒の女性たちが頭にかぶっていたヒジャブである。
イスラム教徒は約16億人。
世界の人口の4分の1を占める。
イスラム教の戒律を守りながらおしゃれを楽しめるヒジャブやアバヤに
ビジネスチャンスがあるのではないか。
そのうえ縫製業務なら
子育てで時間を制限される母親たちが自分たちのペースで働き続けることが出来ると考えたのである。
試行錯誤の中で目を付けたのが希少価値の高い昔の着物である。
質の高い着物を仕立て直し
着物1枚から世界にひとつしかない独自の商品を生み出す。
「“袖にも柄が欲しい”とイスラム教徒の意見があったので
 袖に柄を入れました。」
宗教上 肌を見せることが出来ないイスラム教。
何度も女性たちに聴き取りをし商品開発をしてきた。
「イスラム教徒は手先しか見せないので
 袖が広すぎると腕が見える。」
商品はネットや日本のモスクなどで販売。
インバウンドを中心に徐々に売り上げが伸び
これまで10か国以上の人たちに500枚以上の商品が売れた。
着物の紋様には様々な思いが込められている。
長寿を願う「菊」。
暮らしの平穏を願う「松」。
(名和淳子さん)
「昔から続く日本の美を生かしながら
 形を変え
 新しい女性の働き方を交えながら
 これから事業を進めていけたらいい。」
7月下旬 名和さんは初めて海外での商談会に挑んだ。
世界最大のイスラム国家で
多様なモスリムファッションが注目されるインドネシア。
ここで富裕層を取り込めれば今後の事業拡大も夢ではない。
デザインと機能性に富んだ商品はその場で次々と売れていく。
(バイヤー)
「涼しい着心地で肌触りもいい。
 着物の柄ならインドネシアではよく売れると思いますよ。」
さっそくファッションショーへの参加を打診されるなど十分な手ごたえを得た。
(WATASI JAPAN 名和淳子さん)
「想像以上にいい話をいただいたので
 本当に来て良かった。
 新しい着物の商品というところをインドネシアの方々に広めたい。」




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