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成り立ちが示す恐ろしい漢字「癖」

2021-06-07 | ダイアリー
前回のブログ(読み方が違う漢字「辛い」)にお問い合わせがありました。

ぜんかいのブログ(よみかたが ちがう かんじ「辛い」)に おといあわせが ありました。





この「辛」が入っている漢字に「癖」があります。
「癖」を成り立ちからみていくと・・・

この「辛」がはいっている かんじに「くせ」があります。
「くせ」を なりたちから みていくと




「辟」は刑罰で苦痛に喘ぐ人間の姿を示している。
それが病垂(やまいだれ)で囲われているのであるから
「癖」は、刑罰で歪む体が「習慣」になり、歪んだり、偏ったリ
曲がったりしていることにいささかも気づかず
それを自然に受け入れている病的な状態を表している。
(白川静著『常用字解』平凡社より)

「くせ」は けいばつで くつうに あえぐにんげんの すがたを しめしている。
それが やまいだれ(やまいだれ)で かこわれているのであるから
「くせ」は、けいばつで ゆがむ からだが 「しゅうかん」になり、ゆがんだり、かたよったり
まがったりしていることに いささかも きづかず
それを じぜんに うけいれている びょうてきな じょうたいを あらわしている。
(しらかわしずか『じょうようじかい』へいぼんしゃより)


おそろしいですね。これは、もはや悪癖ですね。
身近な「癖」だと スマホ姿勢で、猫背になるとか
コロナ禍で、手洗いをよくするようになって
それが当たり前の習慣になったとか・・・。

おそろしいですね。これは、もはや あくへきですね。
みじかな「くせ」だと スマホしせいで、ねこぜになるとか
コロナかで、てあらいを よくするようになって
それが あたりまえの しゅうかんになったとか・・・。




では、「癖」と「習慣」の違いはなんでしょうか?
(違いは、微妙ですが)
       「癖」⇒かたよった仕草などが習慣になったもの。しかも無意識に行う。
「習慣」⇒繰り返し行うその人の習わしや仕来りのこと。
     多くは意識的であり偏っているか否かは関係ありません。
【なくて七癖、あって四十八癖】
他人の癖は気になりますが、自分の癖には案外気づかないものですね。
気を付けよう!

では「くせ」と「しゅうかん」のちがいは なんでしょうか?
(ちがいは びみょうですが)
 「くせ」⇒ かたよった しぐさなどが しゅうかんに なったもの。しかも むいしきに おこなう。
「しゅうかん」⇒ くりかえし おこなう そのひとの ならわしや しきたりのこと。
         おおくは いしきてきであり かたよっているかいなかは かんけいありません。
【なくて ななくせ あって しじゅうはちくせ】
たにんの くせは きになりますが、じぶんの くせには あんがい きづかないものですね。
きをつけよう!









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