昨晩は、お待ちかねの「映画&写真&講演で辺野古Night」企画をやりました。
日本平和委員会&東京平和委員会青年協議会&ステッピングアウト平和委員会主催。東京は代々木オリンピックセンターにて。
辺野古とは沖縄県名護市にある海の町で、米軍の新しい基地を海上につくろうと日本政府が画策中なのですが、地元や日本各地の人々がここに毎日集まり建設させないよう座り込みを続けています。
海上に基地を建設するために、まず政府はボーリング(掘削)調査をしなくてはならないのですが、その調査をするために何箇所かにパイプを組み立ててやぐらを立てるなどの工事をする必要があります。その工事を、辺野古では1年以上にわたって止めています。
会場の廊下では、この辺野古での運動を撮影した写真家、浅見裕子さんの写真パネル~美ら海・辺野古10ヶ月~を並べました。
浅見さんの写真は、色が濃い。
鮮やかなのですが、とにかく色が濃い。
辺野古のたたかいが、情熱的に伝わってくる写真です。
被写体であるオバー・オジーたちの一本一本のしわがくっきりと映し出され、その人間の歴史を思わずにはいられません。
海を見つめる人々、海の上でカヌーに乗る人々、やぐらの上の人々。
そしてまぶしいほどの海の色。
浅見さんの写真パネルは無料で貸し出し中です。
各地の皆さん、ぜひご利用あれ。
そして先々週辺野古へ行った、若き写真家・郡山総一郎さんの講演。
郡山さんが辺野古を訪れたとき、ちょうど米海兵隊の水陸両用車が沈没するという大事故がありました。
郡山さんは、そのときの様子をすかさずカメラに。
事故後カヌーで現場にやってきた米海兵隊が、沈んだ車両をまったく引き揚げる様子もなく、しかし搭載されていた正体不明の赤い箱だけは取り出して行った様子を生々しく話しました。
その赤い箱の正体は、今もって謎…。
その後、昨日の企画メインの映画上映。
ドキュメンタリー映画「Marines Go Home~辺野古・梅香里・矢臼別」。
北海道AALA(アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会)が企画、監督は藤本幸久さんの、135分の映画です。
この1年プラスその前の8年にわたるたたかいで、基地建設を止めている沖縄県辺野古。
半世紀以上、米軍の射爆場として利用され、その間に騒音被害とともに米軍の事故によって住民に死者も出した韓国の梅香里(メヒャンニ)。実はここ、2004年に騒音被害訴訟で住民が勝訴し、韓米政府は05年8月までに閉鎖することを合意しています。
北海道矢臼別は、自衛隊の矢臼別演習場がある広大な原野。数年前から、沖縄の米海兵隊も演習に利用しています。この演習場のど真ん中に、なんと住んでいる人がいる。川瀬氾二さん。自ら開拓したその土地が好きだからという、実直な理由でそこに住み続けて半世紀以上。自分がそこに住み続けられる保障が、実は日本国憲法にしっかり明記されていたと、憲法の意味を訴え続けます。
私たちのような若い世代には、基地に反対するということ自体が戦闘的で、危険を伴った激しい運動のように聞こえるかもしれません。
でも、映画に写っていた人々はまさに平和的で、人間味にあふれている。
住み慣れた土地に安心して住むという、人間として当然保障されてしかるべき自分の願いを、自分の手で守り続ける人々です。そしてその願いを壊すものが、戦争であったりそのための訓練であれば、それに反対をし、なおさら自分の夢を守る努力をします。
そして決して暴力はなく、住み続けること、座り続けること、そして裁判で、対抗してきました。
川瀬さんは朴訥(ぼくとつ)な印象。
ぼそぼそと話しながら、「パウエルは、戦争の責任をどうとるつもりなんだろうね」と言ったりする。
憲法前文や九条が書かれた、川瀬さんの家(か宿舎かな?)の姿も圧巻でした。
梅香里のチョン・マンギュさんは、去年の佐世保で開いた日本平和大会に来てもらったときは、ずっとニコニコしていました。見るからに優しそうなのですが、この人も実はものすごい経験をしています。
映画にはチョンさんのワイフも登場。
毎日毎日、米軍の射撃音が鳴り響き、「誤射」によっていつ自分の身に危険が及ぶかもしれないという恐怖と隣り合わせで暮らす人々の日常生活が、垣間見ることができました。
梅香里を出て安心して暮らしたいという、チョンさんのワイフ。
米軍の誤射によって殺された住民のことを、落とされた米軍の薬きょうを広げながら怒りをにじませて語るチョンさんの姿は印象的でした。
辺野古は、たくさんの人が登場しました。
まさに現在進行形のたたかいが、克明に映し出されていました。
基地建設を止めているのは、まさにこの人たちだ、と思いました。
海上のやぐらを何とかして建設しようと、政府機関の那覇防衛施設局と業者が暴力交じりでそこに座り込んでいる人たちをどかそうとします。海上の座り込みとは、ウェットスーツを着てやぐらにしがみつき、作業を食い止めるものです。施設局が手を挙げてきたとき、無理やり体をつかんで引き摺り下ろそうとするとき、座り込みの人たちはそれでも非暴力でじっとしがみつく。非暴力を貫くことの信念と辛抱強さが、胸を突きました。
沖縄に移住して4年目の、20歳の富田晋くんが、オバーやオジーに学んだこと。
やぐらに座り続ける平良悦美さんの思い。「私たちがこうして止めているのは、時間稼ぎに過ぎない、でもそうしている間に基地建設反対の世論は大きくなり、いまや日本中から応援がきている…」。
名護の住民の具志堅徹さんが、基地建設に反対する原点。母親、祖母のすさまじい戦争の記憶。親子で互いの胸を刺しあう苦しみ、生き残った者の苦しみ。
などなど、貴重な証言と映像満載でした。
みんな、本当に「スゴイ」人なんだけど、人間くささを感じます。
基地建設や演習に反対する運動の最前線に立つ人々の、苦しみや誇り。
決して英雄扱いをしてはいけないな、と思いました。
だれもが迷いながら、でも怒りと誇りを胸に、そこに立っているのだろうと思います。
魅力的な人間がたくさん写ったこの映画、いろんなところで上映してほしいと思います。
今日のミニトマト。葉っぱが続々と。そして緑が濃くなっています。
日本平和委員会&東京平和委員会青年協議会&ステッピングアウト平和委員会主催。東京は代々木オリンピックセンターにて。
辺野古とは沖縄県名護市にある海の町で、米軍の新しい基地を海上につくろうと日本政府が画策中なのですが、地元や日本各地の人々がここに毎日集まり建設させないよう座り込みを続けています。
海上に基地を建設するために、まず政府はボーリング(掘削)調査をしなくてはならないのですが、その調査をするために何箇所かにパイプを組み立ててやぐらを立てるなどの工事をする必要があります。その工事を、辺野古では1年以上にわたって止めています。
会場の廊下では、この辺野古での運動を撮影した写真家、浅見裕子さんの写真パネル~美ら海・辺野古10ヶ月~を並べました。
浅見さんの写真は、色が濃い。
鮮やかなのですが、とにかく色が濃い。
辺野古のたたかいが、情熱的に伝わってくる写真です。
被写体であるオバー・オジーたちの一本一本のしわがくっきりと映し出され、その人間の歴史を思わずにはいられません。
海を見つめる人々、海の上でカヌーに乗る人々、やぐらの上の人々。
そしてまぶしいほどの海の色。
浅見さんの写真パネルは無料で貸し出し中です。
各地の皆さん、ぜひご利用あれ。
そして先々週辺野古へ行った、若き写真家・郡山総一郎さんの講演。
郡山さんが辺野古を訪れたとき、ちょうど米海兵隊の水陸両用車が沈没するという大事故がありました。
郡山さんは、そのときの様子をすかさずカメラに。
事故後カヌーで現場にやってきた米海兵隊が、沈んだ車両をまったく引き揚げる様子もなく、しかし搭載されていた正体不明の赤い箱だけは取り出して行った様子を生々しく話しました。
その赤い箱の正体は、今もって謎…。
その後、昨日の企画メインの映画上映。
ドキュメンタリー映画「Marines Go Home~辺野古・梅香里・矢臼別」。
北海道AALA(アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会)が企画、監督は藤本幸久さんの、135分の映画です。
この1年プラスその前の8年にわたるたたかいで、基地建設を止めている沖縄県辺野古。
半世紀以上、米軍の射爆場として利用され、その間に騒音被害とともに米軍の事故によって住民に死者も出した韓国の梅香里(メヒャンニ)。実はここ、2004年に騒音被害訴訟で住民が勝訴し、韓米政府は05年8月までに閉鎖することを合意しています。
北海道矢臼別は、自衛隊の矢臼別演習場がある広大な原野。数年前から、沖縄の米海兵隊も演習に利用しています。この演習場のど真ん中に、なんと住んでいる人がいる。川瀬氾二さん。自ら開拓したその土地が好きだからという、実直な理由でそこに住み続けて半世紀以上。自分がそこに住み続けられる保障が、実は日本国憲法にしっかり明記されていたと、憲法の意味を訴え続けます。
私たちのような若い世代には、基地に反対するということ自体が戦闘的で、危険を伴った激しい運動のように聞こえるかもしれません。
でも、映画に写っていた人々はまさに平和的で、人間味にあふれている。
住み慣れた土地に安心して住むという、人間として当然保障されてしかるべき自分の願いを、自分の手で守り続ける人々です。そしてその願いを壊すものが、戦争であったりそのための訓練であれば、それに反対をし、なおさら自分の夢を守る努力をします。
そして決して暴力はなく、住み続けること、座り続けること、そして裁判で、対抗してきました。
川瀬さんは朴訥(ぼくとつ)な印象。
ぼそぼそと話しながら、「パウエルは、戦争の責任をどうとるつもりなんだろうね」と言ったりする。
憲法前文や九条が書かれた、川瀬さんの家(か宿舎かな?)の姿も圧巻でした。
梅香里のチョン・マンギュさんは、去年の佐世保で開いた日本平和大会に来てもらったときは、ずっとニコニコしていました。見るからに優しそうなのですが、この人も実はものすごい経験をしています。
映画にはチョンさんのワイフも登場。
毎日毎日、米軍の射撃音が鳴り響き、「誤射」によっていつ自分の身に危険が及ぶかもしれないという恐怖と隣り合わせで暮らす人々の日常生活が、垣間見ることができました。
梅香里を出て安心して暮らしたいという、チョンさんのワイフ。
米軍の誤射によって殺された住民のことを、落とされた米軍の薬きょうを広げながら怒りをにじませて語るチョンさんの姿は印象的でした。
辺野古は、たくさんの人が登場しました。
まさに現在進行形のたたかいが、克明に映し出されていました。
基地建設を止めているのは、まさにこの人たちだ、と思いました。
海上のやぐらを何とかして建設しようと、政府機関の那覇防衛施設局と業者が暴力交じりでそこに座り込んでいる人たちをどかそうとします。海上の座り込みとは、ウェットスーツを着てやぐらにしがみつき、作業を食い止めるものです。施設局が手を挙げてきたとき、無理やり体をつかんで引き摺り下ろそうとするとき、座り込みの人たちはそれでも非暴力でじっとしがみつく。非暴力を貫くことの信念と辛抱強さが、胸を突きました。
沖縄に移住して4年目の、20歳の富田晋くんが、オバーやオジーに学んだこと。
やぐらに座り続ける平良悦美さんの思い。「私たちがこうして止めているのは、時間稼ぎに過ぎない、でもそうしている間に基地建設反対の世論は大きくなり、いまや日本中から応援がきている…」。
名護の住民の具志堅徹さんが、基地建設に反対する原点。母親、祖母のすさまじい戦争の記憶。親子で互いの胸を刺しあう苦しみ、生き残った者の苦しみ。
などなど、貴重な証言と映像満載でした。
みんな、本当に「スゴイ」人なんだけど、人間くささを感じます。
基地建設や演習に反対する運動の最前線に立つ人々の、苦しみや誇り。
決して英雄扱いをしてはいけないな、と思いました。
だれもが迷いながら、でも怒りと誇りを胸に、そこに立っているのだろうと思います。
魅力的な人間がたくさん写ったこの映画、いろんなところで上映してほしいと思います。
今日のミニトマト。葉っぱが続々と。そして緑が濃くなっています。
「ジュゴンを守れ」のmixiのコミュニティー掲示板に、このイベントのお知らせを載せてみたんだけどね…。あんま効果なかったかな…。
mixiに載せてくださってほんとにありがとうございます。効果てきめんですよ!
MLやホームページなどなどにいろいろ載せた結果、知らない人がたくさん来ていたんですよ。総勢ではそれほど多くはなかったですけどね。
なかなか貴重な出会いでした。
「今日の出来事」に、うちがお世話になっている電波ニュース社が作成した辺野古ニュースが流れたようですが。私、これも見られなかったのですけど。