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メイおばさんの料理帖

「メイおばさんの宝箱」からはみ出してしまった料理や食べ物や食文化のお話を世界のいろいろな場所から楽しくお届けします。

たぶんこれが「料理セラピー」

2017-01-08 15:48:23 | 日記

当たり前だと思っていたこと

たとえば、、、、

 

今日は何を作ろう?

ねえ、何か食べたいものある?

そうだ、この間買ったお料理本の中のあれは?

じゃ、買い物に行って来るわね。

 

そんな日常が手の届かないところにいってしまいました。

買ってきたものを並べることは料理ではありません。

 

しばらく我慢をして

この左腕のぐるぐる巻きがなくなれば

ああ面倒くさいなんて言いながらも

また思う存分料理ができるようになるのでしょうが。

 

それでも日々少しずつ進歩しています。

いえ、単に片腕料理に慣れただけなのかもしれませんが(笑)。

 

今夜はここまで頑張れましたよ。

 この袋みたいなものがメイおばさんの左手です。

分厚い包帯が濡れたり汚れたりしないように

キッチンに立つ時はビニール袋をかぶせています(笑)。

 

 助っ人ワッシャーが100個も作って冷凍していてくれた

餃子を油で揚げて

玉ねぎ、ピーマンと一緒に甘酢あんでからめました。

それから卵4個で卵焼きを作って

チコリで囲んでみました。

片手ではなかなかきれいに盛り付けられませんが

それでもなんとかできるもの。

スーパーで出来合いのものを買ってくるよりは

ずっと気晴らしになります。

たぶんこれが「料理セラピー」

 

読んでくださってありがとうございました。

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ピザとビールと簡単スープ

2017-01-06 15:47:17 | 日記

「新聞を買いに行って来るよ。」

と言って出かけた夫がなかなか帰って来ません。

風来坊ですから出たついでにぶらぶらしているのでしょう。

 

こんな片腕の身になる前は

「メイも来る?」と聞いてくれて

 

めんどうくさいなあ、なんて思いながらも

「行くわ、ちょっと待ってて。」

なんて答えては一緒に散歩をしたものですが。

 

それにしても遅すぎます。

ちょっと心配になり始めたら

なんだか大きな平たいものを水平にかかえて帰って来ましたよ。

 

何かと思えば、焼きたてのピザです。

散歩コースのマディソン通りに

イタリア人のご夫婦がやっているピザ屋さんがあるのです。

 

中でも食べられますし、テイクアウトもできます。

どちらもお客の注文があってから釜に入れて焼き始めますので

けっこう時間がかかりますが

それなりのことはあって

スーパーで売っているレンジで温めるピザとは雲泥のなんとやら。

 

こんな大きいピザ、二人で食べられる?

などと思いながら食べ始めたのですが

あらまあ、食べちゃいましたよ(笑)。

黒オリーブ、緑オリーブ、ピーマン、ゆで卵。

 

骨折で左手がまともに使えない右手オンリーのメイおばさんですが

そんな左手でも重石ぐらいにはなりますから

早業で超簡単白菜スープを作りました。

 

こんな時にも

ワッシャーが作り置きてしてくれた大鍋いっぱいの

チキンと生姜のスープストックが役立ちます。

 

悔やんだってどうにもなるわけではありませんから

ピザと簡単スープとビール

こんな身でもできる夫とのランチタイムを

ありがたく楽しんだのでした。

 

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友情に支えられたメイ家のお夕食

2017-01-05 09:53:25 | 日記

一番古いシアトル友、イトちゃんは日本人。
初めて出会ったのは京都でした。
メイおばさんが結婚する前のこと。

それがまさか
二人ともシアトルに住む日がこようとは
人生はミラクル。

もちろん年の若い彼女の方が
シアトル暮らしではずっと先輩。
彼女がいなかったらメイおばさんのシアトル暮らしも
こうスムーズには進まなかったことでしょう。

怪我のことはあまり心配をかけたくなかったものですから
イトちゃんにはラインで年末の挨拶を送った時に
さりげなく伝えただけでした。

それがイトちゃんたら、、、、、

翌日、仕事帰りにたくさんの差し入れを持って飛んで来ちゃったのです。

相変わらずドジな姉貴分を放っておけなかったのでしょう。

日本食スーパーで買って来てくれた鰻の蒲焼は、タレと紅ショウガ付き。

暖めればいいだけのご飯をたくさん。

メイおばさんが大好きなお煎餅が二種類。

アンパンが一袋。

そしてなんとなんと
毎年この時期についてもらうという丸餅に
海苔まで添えて。

鰻はさっそくこうなって

 

お餅も早速、昨夜のお夕食になりましたよ。

こちらはお雑煮(もどき)。


ワッシャーがたくさん作り置きしてくれた
チキンブロスを使いました。

そしてこちらが磯辺焼き(もどき)。
網ではなくフライパンで焼きました。

自力で、夫が大好きなこんな前菜も作ることができました。


なにせ火も使いませんし、包丁も使いませんからね。
チコリの上にツナをサンドイッチスプレッドで和えて載せただけ。

サラダは
洗わずにそのまま使えるオーガニックのベビーリーフ。
オリーブオイルと寿司酢で和えます。

夫が言いました。

「メイ、『One hand cookbook』(片手で作る料理の本)を書いたら?」

いえいえ、けっこうです。
メイおばさん、早く両手で作りた~い!!!

みんな、本当に本当にありがとう!

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料理を作れることは恵み

2016-12-25 15:41:01 | 日記

まさかこんなことになるとは思ってもいませんでしたから

メイおばさん、夫に食べてもらいたい料理、作りたい料理を

こんな風にたくさん2016年の手帳の終わりの方に書いて

ワシントンDCへと飛んで来ました。

 

まだあれから10日しかたっていないのに

まさかこんなことになるなんて、、、、、

 

これがメイおばさんのクリスマスの右手

これがメイおばさんのクリスマスの左手

 

不自由な左手では限られたものしかできません。

時には外食に頼ることになります。

お客様料理なんて絶対に無理です。

 

それでも夫は喜んで食べてくれますけれど

今更ながらに

 

何を作ろう→食材の買い出し→作って→盛り付けて→並べて→一緒に食べて→片付けて→洗って、、、、、、

 

そんなごく当たり前の一連の作業が

実はとても恵まれていたものだった、ということがわかりました。

 

何にしようか迷えることを

キッチンに立てることを

包丁を握り、料理ができることを

それを分かち合えることを

 

どうぞ皆様

ありがたく楽しんでくださいね。

 

Merry Christmas!!

 

PS. 手術は来週シアトルで行います。もう少しの我慢です。

   

 

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千円でお釣りが来た幸せランチタイム

2016-11-23 21:51:41 | 日記

お風呂場の窓の向こうが、いつの間にか赤く染まり始めて

 

駅への道を早足で歩けば、空に向かう銀杏の木が

黄金色に染まってきらきらと輝いています。

 

足元にはかさこそと落ち葉たち。

 

年に一度の乳がん検診は、日本にいる間の自分へのお約束。

いつものように都心のクリニックで

いつものようにマンモグラフィーと触診を終えて

 

「はい、大丈夫、今年も異常ありません。」との言葉を聞いて

また新しい1年が始まります。

 

時計を見ればもうお昼過ぎ。

安心したらお腹が急に空いてきて

どこに入ろうかしらと通りを見渡しました。

 

お洒落なカフェも、粋なお寿司屋さんも、エレガントなフレンチも

ありましたけれど、なぜか突然入りたくなったのはこんな店。

薄暗い階段をトントンと上った先は、テーブルが5つしかない小さなお店。

 

舌足らずな日本語でお客の注文を取るのはとっても地味な若い女の子。

カウンターの向こうでトントンサクサクと切り、ジャージャーと炒めるのは

無口な青年。

 

無駄口もなく、無駄な動きもなく

女の子はお客への配膳や片づけが終われば

隅から隅までテーブルを拭き

炊飯器回りを片付けて、水を満たします。

 

男性はカウンターの向こうの小さなキッチンで

黙々と手を動かします。

時々交わす二人の言葉はたぶん中国語。

 

いくつかある昼定食のうち、私が選んだのは「白身魚の黒酢炒め」。

 

飾り気もない小さな静かな空間が

ちっとも豪華でもなく、お洒落でもなく、洗練されてもない空間が

妙に居心地がよくて

 

メイおばさん、カウンターの向こうでフライパンを揺する音を聞きながら

読んでいたのは村上春樹さんの「職業としての小説家」

 

まあ、なんていうシチュエーション!

まあ、なんていうアバンギャルド(笑)!

 

そして運ばれてきた「白身魚の黒酢炒め」のまさかの美味しさ!

 

食べ終わった後もしばらく余韻にひたった後で

レジでお会計をする時に口から出た言葉は

 

「とても美味しくいただきました。ありがとう。」

 

すると無口だった若い女性が、恥ずかしそうに笑って

たどたどしい日本語でこう言いました。

 

「こちらもありがとございました。」

 

期待もしていなかった素敵なランチタイムは

千円でお釣りがきました。

 

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梨とチキンと胡桃のサラダに思うこと

2016-08-26 14:17:25 | 日記
2年間も取り組んでいた仕事が終わって
いきなりストレスから解放されて
本来のフラフラ癖が首をもたげてきたメイおじさん

今朝もまた、突然こんなことを言い出しました。

「メイ、こんなにいいお天気にどこかへ行かないなんて手はないね。
 ノースゲイトに行ってみない?」

ノースゲイトというのは郊外のショッピングモール。


メイおばさんは一度友人に連れて行ってもらったことがありますが
メイおじさんは一度も行ったことがないんですって。

たしかにまるで夏が戻ってきたみたいな心躍るお日様と青い空。
珍しく日傘をさしている若いお嬢さんもいたりして
しかもよく見ればこれがよく曲芸で使われるような(古い?)紙の傘だったりして。


正直な話、飛びぬけて素敵なモールでもありませんし
いかにもの定番のお店ばかりで、しかも閑散としていて、、、、、

けれどもせっかく来たのですからね、ランチのひとつも食べて帰らねば
というわけで、なかなかいい感じのレストランに入りました。


外テーブルではいかになんでも日に焼けますから
外テーブルの見える内テーブルを選んでまずはビール



そして、メイおばさんは「梨とチキンと胡桃のサラダ」


だってこれ、妙になつかしいのです。
春のアリゾナでよく似たサラダを食べました。
「梨とチキンとピーカンナッツのサラダ」でした。

ピーカンナッツの林が連なる所でしたから
サラダにもピーカンナッツが大盤振る舞いされていました。

今日のサラダは「ピーカンナッツ」ではなく「胡桃」でしたけれど
それ以外は全部同じです。

お皿の上にはロメインレタスと人参、セロリ、赤パプリカ
そしてたっぷりのグリルチキンと胡桃です。
添えられているのは何切れかの洋梨。
これでもスモールサイズです。
ドレッシングはメイプルシロップとブルーチーズを使ったもの。


「食」というのは実は味覚だけではなく五感かな、と思います。
あの時の風景、ピーカンナッツの林を抜ける風の音
あの砂漠の真ん中のレストランに入った時の香り
並んで座った夫の手のぬくもり、そして美味しさ。
それら全てが思い出となります。

だからこそきちんと味わい、きちんと感じ
きちんと食べたいと思うのです。


あわただしく過ぎていく日々の中で
今日のようにそんなことができたように感じる日は
単純に幸せです。

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メイおばさんの賄い飯~小豆島のお素麺

2016-06-15 23:53:19 | 日記
小豆島から素麺とお醤油が届きました。


小豆島と言えばまずメイおばさんが思うのはオリーブとオリーブオイルですが

「小豆島でオリーブ、素麺、佃煮と並ぶ名産品である醤油」

だそうで、こんなお手紙が付いていました。

「小豆島は昔から醤油造りに欠かせない麹の発酵に適した温暖な気候と良質な塩の産地であり、400年前から醤油造りが行われています。そして、江戸時代には、大豆や小麦などを運ぶ北前船の中継地となっていたため、醤油に必要な材料が集約する場となり、それ以来小豆島は醤油の一大生産地として発展してきました。

長年受け継がれている昔ながらの醤油蔵では、今でも『木桶仕込み』による醤油造りが多く残っています。年月を経た木の樽に棲みついている百種類もの良質の酵母菌や乳酸菌の助けを借りながら、職人が手を入れてじっくり熟成させることによって、添加物を一切使うことなく大変美味しい醤油が出来上がるのです。現代では機械化が進み木桶仕込みによる醤油造りを続ける蔵はとても少なくなりましたが、小豆島では今でも伝統の醤油造りが続けられています。」

そこで作ってみましたよ。
まずはおひとり様の「まかない飯」いえ「まかない素麺」を!

素麺をささっと茹でて
冷たい汁に浸したり、暖かい汁に浸したり

「400年も前から受け継がれた伝統の手練り製法によって麺の熟成を見極めながら、2日かけて丁寧に1本1本延ばすから、のど越しがつるつる、モチモチなんです。」

という言葉のとおり、確かにつるつる、確かにモチモチ。

ああ、そう言えば角田光代さんのあのせつない小説
永作博美さん主演で映画にもなった「八日目の蝉」にも
誘拐した少女と人目忍んで住みついた小豆島で
素麺工場で素麺を延ばす誘拐犯の女性の姿がありました。

さて、前置きが長くなりましたが
メイおばさんの「おひとり賄い素麺」ですが

これはシンプルに冷たい汁で


こちらは冷蔵庫でたまたま見つけたオクラとミョウガと油揚げ
そして油揚げとほとんど見分けがつかない卵焼きの細切り(笑)を
暖かい汁に浸した素麺の上にたっぷりと。


偉大なる料理研究家、岸朝子さん流に言えば
はい、どちらもおいしゅうございました。

かくして素麺とビールの季節が始まりました。


読んでくださってありがとうございました。
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笑うご飯

2016-01-10 12:20:31 | 日記
「おひとりさま」ではないのですが
遅ればせながら、8年半も前に刊行された
上野千鶴子さんの「おひとりさまの老後」を時々取り出しては
「ふむふむ、なるほど」と読んでいます。

その共感度はもちろん
8年前よりは5年前、5年前よりは今という具合に
次第に増しているのですけれど(笑)。

「いっしょにごはんを食べる相手はいる?」の章を
ちょっとご紹介すれば、、、、

この章は3つのサブタイトルから成っています。
それら3つを並べるだけで何となく中味の察しもつくでしょう?(笑)。

《ベッドメイトよりテーブルメイト》

《メシがうまくなる相手と少人数で》

《女同士の食卓に男は呼ばない》

「そうだ、そうだ!」拍手をしたかったのは、上野さんが引用していた小倉千加子さんの言葉でした。
詩人の谷川俊太郎さんに「何がいちばん大切ですか?」と聞かれて、「笑う晩ご飯」と答えたそうなのです。

どういうものかと言えば
「気ごころの知れたひとたちとなんの憂いもなく笑いのある食卓を囲んで一食一食を味わうこと」。

ね、いいと思いません?
笑う晩ご飯なんて。
家族がいようが、おひとりさまだろうが
簡単なようでいて、なかなか難しいことだとは思いますけれど。
やっぱり目指すは「笑う晩ご飯」。
もちろん「笑う昼ご飯」も「笑う朝ご飯」もね。

土曜日を休日と数えるならば
今年最初の三連休の始まりの「笑う昼ご飯」は
冬の柔らかな陽ざしにあふれたイタリアンで


「笑う晩ご飯」は沿線の居酒屋のカウンターで


笑う分だけ心が軽くなって
心が軽くなった分だけ美味しくなりました。

そんな
日常の中にあるかけがえのない時間が
年とともにだんだん愛おしくなります。
ありがとう、みんな。

今日も読んでくださってありがとうございました。
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たかがマドレーヌ、されど、、、、

2015-12-17 20:08:05 | 日記

早とちりの大失敗!
渋谷「Bunkamura」でやっているはずの
「英国の夢~ラファエル前派展」に
心躍らせて駆け付けたら

ん?何か違う、何かおかしい。
美術館は閉まっています。

ポスターをよくよく見たら
な、なんと12月22日からではないですか!

仕方なくランチをして
せっかく来たのだからと
並んで順番を待って「VIRON」のパンを買いました。


お夕飯用に小さなお食事パンと
ついでにショコラ・フランボワーズとマドレーヌ.

家に帰って
クリスマスプレートに載せてみました。


この玩具のようなプラスチックのプレートは
ワシントンDCのキッチン雑貨と家具の店「Pier 1 Imports」で
お安く買いました。

このお店、アメリカのいろいろな所にあります。
初めて出会ったのハワイのマウイ島でした。
けっこう興奮して、ナプキンリングをたくさん買ったことを思い出します。
決して高級品ではありませんけれど、ファンシーに遊べる楽しいお店で
メイおばさんは大好きです。

いっとき日本にお店を構えたこともあるようですけれど
今はどうなっているのかしら。

ところで「VIRON」のマドレーヌ
お皿に載せてみたらこんなに小さいのですけれど
マドレーヌはマドレーヌ(右はじ)、やっぱりちょっと特別です。


だって、、、、、

マドレーヌと言うとあの長い長い長~い小説がすぐ頭に浮かぶのですもの。
20世紀を代表する小説のひとつとも言われている
フランスのマルセル・プルーストの「失われた時を求めて」です。

第一篇の「スワン家の方へ」から
第七編の「見出された時」まで
記憶がめぐり、回想が飛んで行く大小説。

あまりに長過ぎて、いくら本好きのメイおばさんでも
とても最後までは読み切れておりません(笑)。

でも、不思議と最初の巻に出てくる「マドレーヌ」のことだけは鮮烈に覚えていて
「マドレーヌ」という言葉を見たり、「マドレーヌ」を食べたりすると
必ずあの難解な小説の世界にちょこっとだけ入り込むのです。

この小説の主人公は
熱い紅茶にマドレーヌを浸して食べながら
いつか同じことをしたことがあったな、、、、、と
記憶の旅路に出るのですから。

マドレーヌが
この記憶を廻る膨大な物語のきっかけと言ってもいいでしょう。

メイおばさんも
こんな小さなマドレーヌを前にして
いろいろな思い出が走馬灯のように駆け巡ります。

どきどきと初めて口にしたマドレーヌ
失恋をして悲しくて、ぼろぼろ泣きながら食べたマドレーヌ
愛する人と一緒に踊る心で食べたマドレーヌ

たかがマドレーヌ、されどマドレーヌ
いくつかの食べ物はいつも懐かしい思い出を連れてきます。
そんなことも人生の味わい。


今日も読んでくださってありがとうございました。
どうぞ良い一日をお過ごしくださいね。
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延々とエンドレス

2015-11-16 23:45:10 | 日記
まさかそんなことになるなんて
つゆほども思っていなかったものですから
写真なんて撮りもしませんでしたけれど

先日、長野のワイナリーで買ったケーキと
群馬から友が届けてくれた白菜漬け
ご主人様のお酒の肴にいろいろナッツの詰め合わせ。

そんなものを紙袋に詰め込んで
年上友の家に車を走らせたのでした。
「ちょっとお届けしたい物があるから」と。

家の前に車を止めて「今着きました~!」と電話をすれば
すぐに出て来てくれた割ぽう着姿の友もまた
手に紙袋を持っています。

「お食事これから?」
「ええ。」
「よかった、間に合って。」
「???」
「残り物でごめんなさいね。でも食べていただければと思って。」

家へ帰って袋の中をのぞいてみれば


まあまあ、なんてことでしょう。
まるでお母さんみたい。


玉子焼き


シラス


小松菜のお浸し


手作りの金山寺味噌


焼味噌の大葉巻き


栗羊羹


そしてお庭になった柚子


そしてそして、、、、

「メイさん、あなたほら、椎茸を煮たのが好きだって言ってたじゃない。」

と、干し椎茸を煮てくださって、、、、、


これじゃまるでほらあれ、あれじゃないですか。

「海老で鯛を釣る!」(笑)

もう80になろうとするのに
子どもたち、孫たちをたずねて北は北海道から南は沖縄まで
その合間に黙々と「お遍路さん計画」を実行する
姉のような友です。

「こんなにいただいちゃって
いったい何をお返しにお持ちしたらいいかしら」

と考えるメイおばさんの頭の中を
あの歌がまわります。

「白やぎさんからお手紙着いた
 黒やぎさんたら読まずに食べた
 しかたがないのでお手紙書いた
 さっきの手紙のご用事なあに」

つまり
延々とエンドレス(笑)。
加えて言えば、嬉しいエンドレス。

読んでくださってありがとうございました。
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