昨年の12月29日の本ブログで、この巨大防潮堤の完成が2年遅れることになったとの報道をお伝えしました。これをきっかけにしてか、はっきりした事は知りませんが、市民の側(主として縄文楽校)が行政側に質問状を送ったようです。
それに対する行政側の回答が本年1月13日、浜松市にある静岡県西部総合庁舎の702号室で、「話し合い」という形で行われました。縄文楽校の一員としてそれを知ったので、興味を持って同席してきました。出席者は、行政側が6名くらい、市民側が遅れてきた人を含めて8名くらいでした。
会は、市民の側の質問に対して行政側が逐条的に答えるという形で進みました。全体として問題なく進んだのですが、工事の実情を知らない私には正確な事は分らないのですが、どこかの堤で3メートルの幅のある個所に「1メートル幅だけ広葉樹を植えさせて欲しい」という市民の要望に対して、行政は「それは出来ない。ここはクロマツだけと既に決まっている」と回答しましたので、もめました。
長いやりとりになり、私と妻は途中で退席せざるをえなかったのですが、行政の答えに対して、日頃は温厚なSさんが条理を尽くして「広葉樹を植えた方が防潮という目的に適うし、広葉樹を植える事は可能だ」と主張して譲らなかった芯の強さに感心しました。
後で聞くと、結局、行政側は「持ち帰って再検討する」という事になったようです。この防潮堤事業は「市民と協力して進める」という事になっているために、無下に市民の主張を無視することはしにくいそうです。
そもそも縄文楽校が行政とこれほど連絡を取りながら進めているとは知りませんでした。私が入会したのは2014年の3月ですから、まだ2年も経っておらず、事情にうといのです。
「市民の意見を聞くようなそぶりをしながら、実際には無視する」という例は沢山経験していますが、この件は今後も注意して行く事にします。なにしろ「気付かない」川勝知事と、「気付かない」鈴木康友市長ですから、どうなることでしょうか。東北では「慌てて巨大防潮堤に賛成して失敗した」という反省が出てきているそうです。我が浜松市の防潮堤も既にかなり出来てきているのですが、我々の縄文楽校への賛同者も増えてきているようです。途中で踏みとどまる英断が下される事があるのでしょうか。