マキペディア(発行人・牧野紀之)

本当の百科事典を考える

原爆火傷の処置

2013年03月16日 | ヤ行
 NHKのラジオ深夜便では年に1回「こころのエッセー」というのをリスナーから募集しています。入選作が発表されます。雑誌『ラジオ深夜便』2012年3月号に発表された第6回のそれの入選作の中に「幻の老女」と題するエッセーがありました。実名も載っていますが、写す必要はないでしょう。

 80歳になっている男性のものです。広島で原爆にやられ、上半身大火傷をしたそうです。友人と二人で逃げて行く途中、或る峠の農家で助けを求めたら、老女が「少々やっかいだが、我慢できるか」と言って、準備をして油を塗ってくれたそうです。

 それは「洗面器大の器に食用油と食塩をまぜて、それを背中から次々に、手の平と指で塗りたくる」という処置だったそうです。

 その痛さたるや飛び上がるような激痛だったそうです。全身を震わせ、老女の傍らをのたうち廻り、声を殺して泣いたそうです。

 一時、気を失ったが、しばらく経った後に気を取り戻したらしく、友人と二人で礼を言って去ったそうです。

 火傷の痕は全然残っていないそうです。

 普通の火傷なら「氷を患部に付けている」とか、「水を流し続ける」といった方法が知られていると思います。しかし、原爆の火傷となると、これでは効かないでしょう。しかし、原爆の火傷にも効く処置があるわけです。

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