マキペディア(発行人・牧野紀之)

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私の自家感作性皮膚炎(活動報告に代えて)

2017年02月17日 | カ行

 1、病気になりました

 この正月以来、「自家感作性皮膚炎」とかいう初耳の名前を持った病気に罹っています。「帯状疱疹の再発かも」と思って1月6日に診療所に行きました。親しくしているK医師は「皮膚病は専門ではないので確言は出来ないけれど、多分、自家感作性皮膚炎でしょう。帯状疱疹でないことはたしかです。皮膚科で見てもらったらどうですか」と言ってくれました。

 私は病名を聞きたかったので、「しばらく自分でやらせてほしい」と言って帰宅しました。そして、その日から毛沢東ばりの持久戦を始めました。

 作戦としては、①ドクダミ茶を飲むことと②ドクダミ酒を患部に擦り込むこととの2つを採用しました。

 ドクダミ茶は、水600ccを沸かして、ドクダミの茶葉15グラムを入れて、水が半量(300cc)くらいに成るまで煎じて、それを飲むというものです。

 ドクダミ酒というのは皆さんも聞いたことがないでしょうが、手元にある果実酒の本にも載っていないものです。そのような物がこの世にあるのかも知りません。昨年の10月にふと、「ドクダミ酒でも造ってみようかな」と思い立って、仕込んであったものです。ドクダミの茶葉15グラムに35度の本格焼酎を600cc入れて作るものです。これだけです。砂糖などは入れません。

 このほかに少し試みてみたものを列挙しておきますと、以下の通りです。

 ③ 45度の本格焼酎を患部に塗る。これは農文協の『民間療法』に「かぶれ対策」として載っていたので、試みてみました。最初はかなり沁みましたが、続けませんでした。45度は高価ですし。残ったものはドクダミ酒に使いました。

 ④ 小豆湯を飲む。『ゼン・マクロビオティック』(桜沢如一著日本CI協会刊)には、「すべての湿疹は、病的な疲労した腎臓から来る」とあり、「腎臓疾患には小豆湯を飲むのがよい」とありましたので、試してみました。

 小豆湯というのは、「大さじ1杯の小豆を約2リットルの水で煮て、1リットルくらいまで煮詰めたものに、塩ひとつまみを入れたもの」と書いてあります。私は、これを半分で試してみました。つまり、小豆5~6gに水1リットルを加えて煎じて半量にし、塩1gを加えました。美味しいというものではありませんが、「不味い」という事もありませんでした。悪いとは思いませんでしたが、続けませんでした。

 その後の血液検査では、腎臓は「正常」とのことでした。

 ⑤ 耳の穴の入り口付近と孔の中の壁にケシの実ほどの小さな粒が出来ました。このときは、診療所でもらった「リンデロンソローVG」とか書いてある「軟膏」を綿棒に着けて塗りました。一応効きました。又、アエロの液を同じようにして塗ったこともあります。これも悪くはなかったようです。

 こういう作戦で戦ったのですが、1月末までの最初の1か月間は敵の猛攻にあって、ほぼ全身に発疹が出来てしまいました。しかし、1月末頃からは、こちらの作戦も効果を発揮し始めました。腕がすこし腫れたのですが、その腫れが引いて、正常な形に成ってきました。現在は脚の腫れの引くのを待っている所です。これはなかなか引いてくれませんが、全体としては敵の力は明らかに衰えてきています。

 残りは腹部と背中ですが、これも峠は越しましたので、時間はかかりそうですが、これまで通りの作戦を続ければ勝利するでしょう。

 昨年の帯状疱疹は「軽症」でしたが、今回の皮膚炎は「重症」でした。それなのに発熱がなく、だるさもないので、K医師も「これだけ全身に発疹が出ているのに熱が出ないなんて、不思議だ」と言っていました。私は、「初めての経験で勉強になるでしょう。」と言いました。今後も2週間に1度は報告と相談に出向くつもりです。

 PS これを詳しく書いたのは同じ病気の方の参考になるかもしれないと思ったからです。逆に、同じ病気を經驗した方の好きアドヴァイスをいただければありがたいと思ったからです。

 2、運転免許証を返納しました

 1月27日に返納しました。昨年の秋に視力検査に通らないことがはっきりして以来、あきらめていましたが、最後の方は、運転中に眠くなることが頻繁に起きて、ややもすると眠ってしまうようなことが2度も起きました。事故を起こす前に返納に追い込まれてよかったと思っています。

 3、『小論理学』の再校

 そのようなわけで、病気にはなっているのですが、熱もなく、だるさもないし、身体の本体部分(?)は元気なので、仕事はこれまでどおりのペースで続けています。つまり、昨年末以来、『小論理学』(本体は1100頁前後になりそうです)の再校をしています。

 しかし、これがやってみたら、その「これまでどおりのペース」というのが、その成果から判断しますと、心づもりよりははるかに遅いペースになっています。いわゆる「校正」、つまり誤字誤植類の是正は問題ないのですが、「索引づくり」にものすごい手間がかかっています。

 『小論理学』は鶏鳴版を初版と考えれば、今回の未知谷版は再版に当たる訳です。今回は大いに「改良」しましたが、もう第3版を出す意志も余裕もありません。それに、この「小論理学」については、本書の中で「ヘーゲル研究は『小論理学』に始まって『小論理学』に終わる」と書いた程重要な作品です。焦って仕事をして悔いを残すのは愚の骨頂です。

 今回はその「索引」を丁寧に作っています。いわゆる「索引」の部分も該当頁にどういう事が書いてあるかを記したほかに、「箴言集」を作っています。他の本、例えば聖書から引いたものでも、ともかくこの本に出てくる「箴言みたいな言葉」はそれだけで集めて、整理してみました。

 いや、その後更に、「例解集」というのも「あった方が好いのではないか」と考えました。「ヘーゲルは抽象的で分からない」という悪評が確立していますが、きちんと読んでみれば、「日常生活の例で解説している所」も結構沢山あるのです。そこで、それらを「例解集」としてまとめて、わが師の汚名返上に一肌脱ごうかと考えた次第です。

 よって以て、これらの索引等が付くことで、本訳書はもともと付いている沢山の訳注や挿入が生きて、いわば「ヘーゲル哲学の小辞典」的なものに成ってきたと思っています。ですから、少し出版が遅れても充実したものにしたいと思っています。

 そんなこんなで前回の「活動報告」で「出版は3月くらいになりそう」と書きましたのは、実行できなくなりました。早くて4月下旬、多分、5月になると思います。6月に入るのは避けたいです。しかし、無理は絶対にしない方針で行きますので、どうなるかな。

 4、エンゲルスの評価

 前回の「活動報告」で、「最近、『フォイエルバッハ論』を訳し始めてみて、その『方法と体系の矛盾』説に疑問を持った」旨の事を書きました。その後、エンゲルスの全生涯を考えてみると、私の心の中での彼の評価は益々下がってきています。

 確かにエンゲルスは天才的な人でしたから、ヘーゲル解釈においてもいくつかの不朽の功績を残してくれました。その点については無条件に評価をし、感謝しています。しかし、例の「方法と体系の矛盾」の指摘はあまりにも軽率だったと思います。これは不勉強な自称マルクス主義者に「体系的な論文を書く努力」をサボル口実を与えてしまいました。これの及ぼした害悪の大きさは計り知れないと思います。つまり、エンゲルスのあの間違った指摘は彼の多大な功績全部を帳消しにしてしまうくらいのものだったと思うようになりました。

 私は『フォイエルバッハ論』の訳の中でこれを証明しようと思います。その後考えたことは、思想のスケールの大きさという点で、マルクスもエンゲルスもヘーゲルに及ばなかったのではないかということです。マルクスもエンゲルスもヘーゲルから学び足りなかったのではないかということです。

 『小論理学』の仕事が終わりましたら、この大問題と取り組むつもりです。

2017年2月17日、牧野紀之



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