すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

「クセをつけろ」があなたの人生を変える

2008-01-01 11:55:39 | エッセイ
 みなさん、明けましておめでとうございます。

 1年の計は元旦にアリ。

 てなわけで今朝は起きてすぐブログを書き始めた。RSSリーダーで読んでくれてる人には、年賀状代わりにもなるかと。まあ書き初めみたいなもんである。

 で、今回のお題はタイトル通り、「クセをつける」だ。

■クセにしちゃえば「苦」でなくなる

 人間てものはなかなか学ばないもので、私はこの年になりやっといくつか人生のコツを体得できた。そのひとつがポジティブな意味でクセをつければ、生きるのがラクになるってやつだ。

 代表例はブログの更新である。

 私は超ものぐさで、やる気にならなきゃホントにやらない。その悪いクセが如実に出るのがブログだった。

 私は2005年3月にブログを始めたが、今までに1、2度、リタイアの危機があった。1度なんかは10カ月も更新をサボり、自分にすっかり呆れてしまった。しかもgooブログの有料コースの料金を支払い続けていながら、である。

「ああ、そういやオレは夏休みが終わる直前になるまで、『夏休みの友』(宿題集)をやらない子供だったなあ」

 毎日毎日、少しづつコツコツ続ける──。

 子供の頃から、これができなかった。だからブログも書く気になると一時期にガーッと書いてはまたサボり、ってサイクルになりがちだった。

■毎日書くクセがつけば、書かなきゃ逆に落ち着かない

 そこで去年の12月の初めに、壮大な実験をやろうと考えた。

「試しにブログを無理にでも毎日書いたらどうなるか?」

 そんな人体実験である。

 書く時間もおよそ決めた。朝、起きて仕事を始める前に、1日1本。これが基本である。まあ食前にクスリを飲むようなもんだ。

 するとネタには割と困らず、1日が2日、2日が3日になって行った。で、月末までほぼ毎日(人並みにクリスマスと年末は除く)、記事を書き続けることができた。

 やってみて驚いたのは心理的な変化である。

 これだけ怠惰な性格の私なのに、いったん毎日書くクセがつくと、もうカラダが自動的に動いちゃうのだ。フトンの中で目覚めるとき、「ああ、あれをブログに書こう」などとネタを思いつきながら起き上がるのである。

 で、顔を洗い歯を磨くと同時に、書き始める。こんなふうに行動パターンをきっちり決めるのがコツだ。そして機械のように毎日同じ作業を続けて反復する

 すると5日~1週間ほど続けた頃に、ふと気づく。

「ああ、自分の行動は自動化されたな」と。

 脳がパターンを覚え、ちがうこと(書くのをサボること)をすると「おい、ちがうぞ。行動を修正しろ」って、ピピピーッと信号が出る。だから朝起きてブログを書かないまま時間がたつと、逆にすごく落ち着かない気分になるのだ。

 こうなったら勝ちである。

 あとは自動化されるがまま。自然にふるまえば、それがすなわち無意識のうちに「決めた行動パターン通りになっている」って状態が実現する。

■日常生活で身に付いた3つのクセ

 傍証のために、ブログを書くこと以外の例もあげよう。私は去年、実はわが人生において非常に重要な複数のクセをつけた。以下の3つだ。

1. メシを食ったらその場で食器を洗うこと。

2. 服を着替えたら、その場で畳むこと。

3. 限界までためず、こまめに洗濯すること。


 ちなみに1、2は「その場で」というのがポイントだ。

 1~3を見て、「なんだそんなことかよ」と言うなかれ。普通の人にとっちゃ普通のことだろうけど、私から見れば太陽が西から昇り、銀河系のあらゆる惑星が直列しちゃうような大変化なのだ。

 前述の通り、私はハンパじゃないものぐさだ。だから台所の流しには食器がたまり放題になるわ、服を脱いだらグチャグチャのまま放置して山になるわ。

 食事して満腹になるとダルくなり、ゴローンと横になって「洗い物はあとでいいや」。また面倒がりギリギリまで洗濯しないもんだから、洗濯物が大量になりすぎて複数回に分けなきゃ洗えない。だから洗うのがすごく大変だった。

■コツは「その場で」「その都度」やることだ

 で、「1」の食器洗いについては、とにかく食事が終われば反射的に立ち上がるクセをつけた。そして台所に直行して洗い物をする。いまでも自分が信じられないのだが、これが絵に描いたようにクセになった。

 なんと今や、ふと気が付くと無意識のうちに食器を洗っているのである。(大丈夫なのかこれ)

「2」の服を畳むクセも徹底した。服を脱いだり洗濯したりすると、すぐに服屋さんで売っていた通りの畳み方を再現するのだ。

 たとえばボタンダウンのシャツは、ボタンを上までキッチリ留め、正面真ん中の襟元が前から見えるようタテに3つにたたむ。この状態で置いておくと、なんだか新品を買ったみたいでえらく気分がいい。トクをした気持ちになれる。ひとつぶで二度おいしい。

 1~3はどれも、溜めれば溜めるほど追いつかなくなるものばかりだ。

 たまる→大変になる→面倒だ→だからやらない→さらにたまる。

 負のスパイラルである。
 
 逆にその場ですぐにやるようにすれば、作業はラクだし、なにより気分がいい。ポジティブがスパイラルしちゃう流れになる。(なんか日本語がおかしい)

 つまり「クセをつける」とは、自分にとってプラスになる行為を自動化し、反復することにより、正のスパイラルを呼び込むことにほかならない。

 そしてもちろんこの法則は、ブログを書くことや食器洗い以外のあらゆることに当てはまる。

■10年、20年たたないと説教の「正体」はわからない

 子供の頃、よく学校の先生に言われたものだ。

「○○するクセをつけろ!」って。

 しかし人間、このテの「説教」なるものはたいてい聞き流すのが普通だ。往々にして右から左にスルーしてしまう。その言葉に込められた深い意味なんて、よく考えようともしない。

 実はその説教は、先人が長い人生経験から導き出した実用的なマニュアルなのだ。にもかかわらず「ああ、またオッサンがなんか言ってるよ。ウザいなあ」で聞き流してしまう。

 で、私みたいなイイ年になってやっと気がつき、いきなり仏門に入ったりするのである。

 いったんまとめよう。


【本日の結論】

1. 実現したいことをイメージし、理想の行動パターンを具体的に決める。

2. その行動パターンを1週間はガマンして無理やり反復する。

3. 何でも溜め込まず、「その場」でやるのがコツ。

4. するとクセがつき、逆にやらなきゃ落ち着かない状態になる。

5. 人生のあらゆる局面で類似の現象が起き、あなたは人生の勝ち組に。


 私は精神医学も得意分野のひとつなのだが、今回書いた「クセをつける」は行動療法の原理に近いかもしれない。

 さて、じゃあ私の人生は変わったのか?

 いやまだ去年クセがついたばかりなんで、今年変わるんですッ。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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言う立場と言われる立場 (松岡美樹@管理人)
2008-01-12 09:13:40
こんにちは。
レスが遅くなってすみません。
(気づきませんでした(^^;

まさにおっしゃるとおりなんです。
私は自分が人に説教する年になったんで、
自分が今までされた説教の意味が初めてわかってきた、
みたいなところがあります。

で、「自分はされた説教を生かせなかったから、若い人には生かしてほしい」
なんて思って人に説教するわけですが……
やっぱり聞いてもらえなかったり(笑)

人間、その立場にならなきゃわからない、ってことですねえ。

それではまた。
返信する
Unknown (kabin)
2008-01-05 21:45:23
説教って自分も言ってる人の年になると自然にわかるようになるのでしょうね・・・
まだ
返信する

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