すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【カタールW杯】堅守速攻は「悪」か? ~ハリル時代に先祖帰りの森保ジャパン

2022-12-07 07:20:26 | サッカー日本代表
堅守速攻は弱小国が必ず通る道だ

 思えば堅守速攻を志向していたハリルジャパン時代、「主導権を握る戦いが必要ではないか?」とハリル政権に異議申し立てをする論議が盛んに行なわれた。

 かくてハリルは切られ、森保ジャパンが立ち上がったわけだが、結局やってることはほとんど同じだ。5-4-1の低いブロック守備で敵の攻撃をかわし、少ないチャンスに賭ける戦いで彼らはグループリーグを突破した。

 そしていま、またぞろ同じ「あの議論」が湧き起っている。

「森保ジャパンの堅守速攻では、日本の未来はないのではないか?」

 堂々巡りもいいところだ。

 日本のような弱小国が強豪国に立ち向かうとき、堅守速攻を武器にするのは当然の帰結なのだが。

目標設定がおかしい日本

 そしてSNSを見れば、また「メディアモンスター」の本田圭佑氏が「目標はベスト8じゃない。優勝をめざすんだ!」などとさかんに煽っている。

 日本は目標設定がおかしいのだ。

 日本人は主導権を握るサッカーを目指した、あのジーコジャパンとザックジャパンの大失敗を忘れたのだろうか?

 順番はそうじゃないだろう。

 まずは堅守速攻でW杯の決勝トーナメントの常連国になる。

 それが日本の第一目標のはずだ。何度も何度も毎回決勝トーナメントに出て、「日本のサッカー」を世界の目に焼き付ける。

 まずはそれが日本が登るべき「山の五合目」である。

 そしてラウンド16にすっかり定着したら、次は初めてベスト8、その次は優勝をめざす。

 それが順序というものだ。

現状分析がまちがっている日本。目標の再検討を

 ところが気の早い日本人は、決勝トーナメントにせいぜい数回ていど進出しただけで、「次は優勝だ! そのためにはポゼッション・スタイルで戦う必要がある!」

 などと騒ぎ始める。

 世界のサッカーを舐めているのも、いいところだ。

 もちろん長期的には、日本もクロアチアのように戦況に応じてポゼッションとカウンターを使い分け、長いW杯を抜け目なく戦い抜く必要があると考える。

 だが日本はもうすでに、歴史のあるクロアチアと肩を並べる強豪国なのだろうか?

 カン違いも甚だしい。

 日本人は目標の再設定と、その目標実現のためにはどう戦うのか? を、もう一度、ゼロから検討し直す必要がある。

 一足飛びに、ワールドカップが取れるはずもない。

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