すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【ウンザリな政界地図】なぜ自民は裏金問題を乗り切ったのか? 〜その洗脳の構図

2024-09-06 21:45:48 | 政治経済
都知事選と兵庫県知事のアレですっかり陰に隠れた自民の裏金問題だった

 裏金問題で致命的な傷を負ったかに見えた自民党は、都知事選と兵庫県知事の話題ですっかりカゲに隠れてしまった。というのもはるか昔にネット時代になった今の世の中の回転スピードはすごく速い。

 今日、ホットだったニュースも、もう明日になればすっかり腐る。

 古び、廃れて行く。そんなご時世だ。だから自民党も慣れたものである。

「頭を低くし、大人しくしてさえいれば、裏金問題なんて自然にそのうち通り過ぎて行くだろう。どうせマスコミはオレらを追及してくる気なんて毛頭ない。

 だいいち今どきの記者は単に『受け止めは?』などと、抽象的な質問の仕方しか知らない。具体的な突っ込み方をしない。あんな連中は楽勝だ」

 そんな感じだろう。

 基本的には体制側につく大手メディアも、盛んに兵庫県知事のアレばかり三面記事的におもしろおかしく煽るばかり。視聴率を稼いで満足している。

 で、ピンチの自民党に手を貸すいつものパターンだ。

え? 社会正義? はて何のことでしょうか?

 いまどきの大手メディアは「社会正義を追及しよう」なんて、ツユほども考えてない。広告主サマの逆鱗に触れない範囲で、無難に今日も仕事をこなして売り上げを上げようーー。

 そればかりだ。

 クライアント・タブーだけに気をつけ、営業成績が順調に上がりビジネスが成立しさえすればすべてOK、てな具合だ。

 しかし、それにしても本当に兵庫の一件にはまったくウンザリさせられる。あの知事の顔が目の前に出てくると、もう速攻でWebページを閉じてしまう。あるいはテレビならチャンネルを変える。(というか、テレビなんてもう滅多に観ないが)

 いかにも兵庫案件は、三面記事的なあざといネタばかり。「何をもらった」「何をお願いした」などと、庶民がいかにも食いつきそうなネタばかりが開陳されている。

 そんなオンパレードだ。

 もはや体制側の狙い通り。一般庶民は、それらのネタのあまりの下世話さに目を奪われている。政権サマの思惑にハマってる。

 体制側はマスコミにこの問題ばかりガンガン追及させ、目を逸らさせる気でいる。逆に「自分は責任を取りたくない」メディア側にとっても、責任など何ら発生しないこの兵庫県知事の三面記事ネタなら格好だ。

 視聴率さえ取れればいいのだから楽勝である。

 で、すっかり自民党の痛いところ、「肝心なポイント」から世間の目を逸らせる機能を彼らは果たしている。メディア自体が、である。これは仕掛けられた連携プレーなのか? それとも偶然なのか?

 まったく呆れてしまう。

 テレビのワイドショーでも連日この問題ばかり。もはや国民は、裏金問題なんてすっかり忘れつつある。

 やれやれだ。

そもそもテレビはわかりやすい洗脳装置だ

 それにしても、まさか今どきテレビなんて観てる人はいませんよね?

 だいたいテレビなんか見ていたら、洗脳されるだけだ。いきなりこんなことを言うと引かれそうだが……その根拠を今からちゃんと説明しよう。

 例えばつい先日、あの宮崎の地震に端を発した南海トラフ地震の時もそうだった。「1週間が目安だ」とばかり、テレビでは今にも地震が来るかのような脅迫的な報道が連日続いた。

 あのときはYouTubeを見ていて第一報を知り、さすがにびっくりした。で、大地震の話なので久しぶりにテレビをつけた。するともう報じ方がすごいのだ。

 ハンパない。まるで、せき立てるかのような感じだった。

 久しぶりにテレビを観て、とても驚いた。

 だが今となっては「あのヒステリックな地震報道は一体なんだったんだろう?」てな感じがする。なんだか意図的な印象を受けてしまう。

 あのときメディアはしきりに大げさな地震報道を繰り返し、「何かから国民の目を逸らそう」としていたのではないか?

 今となっては、そんな感じもしている。

アメリカ繋がりの日本テレビが始めた「街頭テレビ」が最初だった

 そもそもテレビは、終戦後、日本国民を洗脳するために実質アメリカが持ち込んだものだ。いや正確には、テレビの導入にいちばん熱心だったのは、そのアメリカと関係が深い読売新聞だった。

 話はここで、いったん歴史をさかのぼる。かつて1924年2月、かの正力松太郎氏は読売新聞を買い受け、第7代社長に就任した。彼がかの大読売の「中興の祖」になったわけだ。その後、1941年に発行部数で朝日、毎日を抜き、東日本最大の新聞に育てた。

 ところが太平洋戦争の終戦とともに、1945年12月2日、連合国軍最高司令官・総司令部が日本政府に「正力を逮捕するよう」命令を出した。結果、彼はA級戦犯の容疑で巣鴨拘置所に勾留され、公職追放処分を受けた。

 おそらくこの頃に正力とアメリカとの接触があったのではないか? とも思われるが(前にも一度書いた通り)今から見れば、その正力は「PODAM」というコードネームをもつCIAのスパイだった。

 これはアメリカが保管しているこうした公文書で初めて明らかになったことだ。そのアメリカに長期間、協力していた正力は、読売新聞と同様に、日本テレビの社長でもあった。

 ちなみに日本でのテレビ放送は、正式には1953年2月1日にNHK東京が初めてスタートさせた。続く2番手は同年の日本テレビだった。

 だが当時のテレビはとんでもなく高価である。そこで日本テレビは、放送の一番手だったNHKのスタートと同じ年・8月の放送開始に先立ち、街角にテレビを設置して人々に観させる「街頭テレビ」を始めた。

 場所は、新橋駅西口広場、新宿駅、上野駅、日比谷公園、浅草観音、水天宮など、首都圏の55か所に計220台も設置した。

 当時、繰り返しになるが、白黒テレビは非常に高価だった。だから多くの人にとって、このときの街頭テレビが実質的な「テレビ初体験」になったと思われる。

 つまりこの街頭テレビは、アメリカが正力コネクションを使って日本テレビを通じ、日本人にテレビを普及させる狙いがあったと思われる。

 アメリカとしては、日本人をテレビ漬けにして一気に「消費」に目覚めさせ、二度とあんなバカなことを考えないよう去勢したわけだ。

 そして計画通り、テレビには企業が商品を宣伝するCMがガンガン流れ始め、彼らの狙い通り日本は商業主義という名のイデオロギーを身にまとうようになった。ちなみに今ではネットもまったくこれと同じ状態である。

 この辺のCMイデオロギーの事情は、かの有名なSF作家、フィリップ・K・ディック著の小説「ユービック」で描かれた歪んだ未来世界とそっくりの光景が今まさに展開している。

 例えば昭和の時代、親と家庭でテレビを毎日観る子供たちは、学校でもCMソングを元気に口づさんだ。そんなふうにして大人になれば、誰も「世界を征服しよう」なんて昔の日本のようなバカなことは二度と考えないようになるーー。

 そういう壮大な洗脳だ。

新次郎構文? 大人数で沸く自民党総裁選? そんなバカなネタばかりだ

 そしてこの現象は現に今も繰り返されている。今どきテレビのワイドショーばかり観ている人は、繰り返し兵庫県知事の下品な言動を垂れ流す映像にこぶしを振り上げ熱狂する。

 しかもそれは今やテレビだけじゃない。

 ネットの世界にも「それ」はビンビンと侵入してきている。

 例えば「新次郎構文」とか、「多人数戦略で沸く自民党総裁選」とか、ネットでもそういうしょうもないコンテンツにしか人々は興味を持たなくなる。

 マジメな政治番組なんて観る人は、もはやいない。

 誰かさんの思惑通りだ。これならいくらでも洗脳が効く。と、世の中はこんな仕組みになっているわけである。

 あなたも洗脳には、くれぐれも気をつけましょうね?

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