だがフレッシュな彼らは魅力的だった
勝てば決勝トーナメント進出が決まる一戦だった。日本はショートパスをつなぎ、多くのチャンスを作る。だが絶対的なシュートチャンスを何度も逸し、結局、引き分けてグループリーグ敗退した。ただ日本は急造チームながら試合を追うごとにコンビネーションが高まり、今後に期待できる内容をしっかり残した。
日本のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKが川島永嗣。最終ラインは右から岩田智輝、植田直通、冨安健洋、杉岡大暉。セントラルMFは柴崎岳と板倉滉。右SHは三好康児、左SHは中島翔哉。トップ下は久保建英、ワントップは岡崎慎司だ。
立ち上がり、日本はハイプレスで入ったが、逆にエクアドルにポゼッションされる。一方、日本の最終ラインからのビルドアップに対しては、エクアドルは前から激しくプレスをかけて圧迫してくる。このため日本はプッシュアップに苦しんだ。GK川島がリスキーなパスミスをし、「あわや」の瞬間もあった。
エクアドルはアバウトなロングボールを放り込んでくるが、バネの利いた身体能力を生かしてそれをチャンスに変える。フィジカルで劣る日本にとっては、ある意味やりにくい相手だった。
前半15分に中島が先制ゴール
だが、その劣勢を吹っ飛ばしたのが、前半15分の中島の先制ゴールだった。岡崎の裏抜けに反応しスルーパスが出て、敵GKがクリアしたボールを中島が拾って力強く決めた。しかし、それに対しエクアドルも前半35分、右サイドからのクロスをゴールにつなげて1-1と追いつく。
以降、ハイボールに勝てるエクアドルはロングボールに走り込んではチャンスを作り、かたや日本は持ち前のショートパスをつないで精密に組み立てる。まったくタイプのちがう対照的な両チームの攻防は、しかし奇妙に拮抗して一進一退になった。
柴崎は自陣ライン裏のカバーリングにまで顔を出し、ボールをキープしては前へつなぐ。獅子奮迅の働きだ。中島は得意のドリブルと、マーカーを引きつけてからパス出しする使い分けが巧妙だった。また久保はハイレベルで細かな技術を随所に見せ、決定的なラストパスを7本も出して見せた。
上田と前田が決定機を作るが……
後半に入り、森保監督は選手交代で均衡を破ろうと立て続けにカードを切る。後半21分に岡崎を下げて上田綺世を。後半37分には三好に代えて安部裕葵。後半43分には板倉に代えて前田大然と、次々に攻めゴマを投入する。
これで勢いづいた日本は上田が絶妙なオフ・ザ・ボールの動きから見事にチャンスを作るが、決め切れない。前田にも絶対的なシュートチャンスが1本あったが、シュートが相手GKの正面を突いた。結局、日本は16本のシュートを放ち、うち7本が枠に飛んだが1点しか取れなかった。
とはいえ、得たものは大きい。上田や前田が好機を潰すのがハデに目立つのは、それだけ決定的なチャンスを作り出せる事前の仕込みやスピードがあればこそだ。今後の成長に期待したい。
日本はコパ・アメリカという大舞台を若いチームで物おじせずに戦い抜き、爪痕を残した。フレッシュな彼らは、実に魅力的なチームだった。
勝てば決勝トーナメント進出が決まる一戦だった。日本はショートパスをつなぎ、多くのチャンスを作る。だが絶対的なシュートチャンスを何度も逸し、結局、引き分けてグループリーグ敗退した。ただ日本は急造チームながら試合を追うごとにコンビネーションが高まり、今後に期待できる内容をしっかり残した。
日本のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKが川島永嗣。最終ラインは右から岩田智輝、植田直通、冨安健洋、杉岡大暉。セントラルMFは柴崎岳と板倉滉。右SHは三好康児、左SHは中島翔哉。トップ下は久保建英、ワントップは岡崎慎司だ。
立ち上がり、日本はハイプレスで入ったが、逆にエクアドルにポゼッションされる。一方、日本の最終ラインからのビルドアップに対しては、エクアドルは前から激しくプレスをかけて圧迫してくる。このため日本はプッシュアップに苦しんだ。GK川島がリスキーなパスミスをし、「あわや」の瞬間もあった。
エクアドルはアバウトなロングボールを放り込んでくるが、バネの利いた身体能力を生かしてそれをチャンスに変える。フィジカルで劣る日本にとっては、ある意味やりにくい相手だった。
前半15分に中島が先制ゴール
だが、その劣勢を吹っ飛ばしたのが、前半15分の中島の先制ゴールだった。岡崎の裏抜けに反応しスルーパスが出て、敵GKがクリアしたボールを中島が拾って力強く決めた。しかし、それに対しエクアドルも前半35分、右サイドからのクロスをゴールにつなげて1-1と追いつく。
以降、ハイボールに勝てるエクアドルはロングボールに走り込んではチャンスを作り、かたや日本は持ち前のショートパスをつないで精密に組み立てる。まったくタイプのちがう対照的な両チームの攻防は、しかし奇妙に拮抗して一進一退になった。
柴崎は自陣ライン裏のカバーリングにまで顔を出し、ボールをキープしては前へつなぐ。獅子奮迅の働きだ。中島は得意のドリブルと、マーカーを引きつけてからパス出しする使い分けが巧妙だった。また久保はハイレベルで細かな技術を随所に見せ、決定的なラストパスを7本も出して見せた。
上田と前田が決定機を作るが……
後半に入り、森保監督は選手交代で均衡を破ろうと立て続けにカードを切る。後半21分に岡崎を下げて上田綺世を。後半37分には三好に代えて安部裕葵。後半43分には板倉に代えて前田大然と、次々に攻めゴマを投入する。
これで勢いづいた日本は上田が絶妙なオフ・ザ・ボールの動きから見事にチャンスを作るが、決め切れない。前田にも絶対的なシュートチャンスが1本あったが、シュートが相手GKの正面を突いた。結局、日本は16本のシュートを放ち、うち7本が枠に飛んだが1点しか取れなかった。
とはいえ、得たものは大きい。上田や前田が好機を潰すのがハデに目立つのは、それだけ決定的なチャンスを作り出せる事前の仕込みやスピードがあればこそだ。今後の成長に期待したい。
日本はコパ・アメリカという大舞台を若いチームで物おじせずに戦い抜き、爪痕を残した。フレッシュな彼らは、実に魅力的なチームだった。