相手ボール時の「粘りの寄せ」が身についてきた
試合前の雨で水を含んだグラウンドは状態が悪く、立ち上がりのなでしこジャパンは足を取られてボールも走らずぎこちなかった。重馬場はグラウンダーのボールを転がすスタイルのなでしこに不利だ。で、立ち上がりはデンマークにポゼッションされていた。
だが徐々に重いグラウンドに慣れてゲームを作り、アタッキングサードでプレイする時間帯が長くなる。特にデンマークの足が止まった後半は、完全に試合を自分のものにした。後半37分にMF長谷川がゴール前のこぼれ球を泥臭くアクロバチックに決めて先制点。同48分にはFW岩渕がPKを決めて2-0で勝利した。終わってみれば完勝だった。
立ち上がりのなでしこはボールを奪っても、いったんスローダウンして必ず遅攻になってしまっていた。もっと状況判断をよくし、前に人数が少ないなら時間を作ってタメる、逆に相手の守備のバランスが崩れていればすぐ速攻をかける、と攻めにメリハリをつけたい。
またこの日のように湿気を含んだグラウンドでは、バックパスは厳禁だ。ボールが止まってしまい、かっさらわれる危険がある。こんなときにはセーフティファーストで、浮き球のミドル〜ロングボールをうまく使う必要がある。グラウンド状態に合わせた賢いプレイ選択をしたい。
守備は1対1の基本から見直せ
守備面の課題としては、特に前半の序盤は敵ボールホルダーに寄せる間合いがわかってないシーンが目立った。相手と距離を取ったまま、自由にやらせてしまうのだ。オランダ戦などはこの症状が特にひどく、1対1の基本からやり直す必要性を感じた。
「どこからプレスをかけるのか?」などという組織の問題ですらない。「個」の対応のまずさだ。ただしこの点は試合を追うごとに目覚ましく改善されており、この日のデンマーク戦では序盤を過ぎて以降は球際でよく競っていた。
選手別では、MF長谷川は前半の4-4-2の左SHから、後半に4-2-3-1のトップ下に入るといっそうイキイキ度が増した。ゴール前に詰め、倒れながらこぼれ球を詰めた1点目はさすがテクニシャンだ。
FW岩渕はコンスタントにチャンスを作りよくシュートを打った。前半、ポストを叩いた目の覚めるような一撃は惜しかった。何度見ても個の強さでは群を抜いている。ただしワンプレイ終わるとフッと気を抜くようなところがある。どこまで緊張感を持続できるかがテーマだろう。
MF中島はしっかりカラダを入れて競る「強さ」と運動量、左SB鮫島はタテへの攻め上がりがいつも通り効いていた。この2人はある程度計算できる選手だ。また熊谷と組んだCBの三宅は、ミドル〜ロングレンジのフィードが光っていた。
最後に後半頭から途中出場した右SBの清水は、相変わらず上がるタイミングが非常にいい。決断が速くプレイ選択に迷いがない。オーバーラップしアーリークロスで終わるスタイルが身上である。
さあ次は7日の順位決定戦だ。ぶちかまそう。
試合前の雨で水を含んだグラウンドは状態が悪く、立ち上がりのなでしこジャパンは足を取られてボールも走らずぎこちなかった。重馬場はグラウンダーのボールを転がすスタイルのなでしこに不利だ。で、立ち上がりはデンマークにポゼッションされていた。
だが徐々に重いグラウンドに慣れてゲームを作り、アタッキングサードでプレイする時間帯が長くなる。特にデンマークの足が止まった後半は、完全に試合を自分のものにした。後半37分にMF長谷川がゴール前のこぼれ球を泥臭くアクロバチックに決めて先制点。同48分にはFW岩渕がPKを決めて2-0で勝利した。終わってみれば完勝だった。
立ち上がりのなでしこはボールを奪っても、いったんスローダウンして必ず遅攻になってしまっていた。もっと状況判断をよくし、前に人数が少ないなら時間を作ってタメる、逆に相手の守備のバランスが崩れていればすぐ速攻をかける、と攻めにメリハリをつけたい。
またこの日のように湿気を含んだグラウンドでは、バックパスは厳禁だ。ボールが止まってしまい、かっさらわれる危険がある。こんなときにはセーフティファーストで、浮き球のミドル〜ロングボールをうまく使う必要がある。グラウンド状態に合わせた賢いプレイ選択をしたい。
守備は1対1の基本から見直せ
守備面の課題としては、特に前半の序盤は敵ボールホルダーに寄せる間合いがわかってないシーンが目立った。相手と距離を取ったまま、自由にやらせてしまうのだ。オランダ戦などはこの症状が特にひどく、1対1の基本からやり直す必要性を感じた。
「どこからプレスをかけるのか?」などという組織の問題ですらない。「個」の対応のまずさだ。ただしこの点は試合を追うごとに目覚ましく改善されており、この日のデンマーク戦では序盤を過ぎて以降は球際でよく競っていた。
選手別では、MF長谷川は前半の4-4-2の左SHから、後半に4-2-3-1のトップ下に入るといっそうイキイキ度が増した。ゴール前に詰め、倒れながらこぼれ球を詰めた1点目はさすがテクニシャンだ。
FW岩渕はコンスタントにチャンスを作りよくシュートを打った。前半、ポストを叩いた目の覚めるような一撃は惜しかった。何度見ても個の強さでは群を抜いている。ただしワンプレイ終わるとフッと気を抜くようなところがある。どこまで緊張感を持続できるかがテーマだろう。
MF中島はしっかりカラダを入れて競る「強さ」と運動量、左SB鮫島はタテへの攻め上がりがいつも通り効いていた。この2人はある程度計算できる選手だ。また熊谷と組んだCBの三宅は、ミドル〜ロングレンジのフィードが光っていた。
最後に後半頭から途中出場した右SBの清水は、相変わらず上がるタイミングが非常にいい。決断が速くプレイ選択に迷いがない。オーバーラップしアーリークロスで終わるスタイルが身上である。
さあ次は7日の順位決定戦だ。ぶちかまそう。