工場長の製作日誌

模型製作記録とか辺境の記録とか

ルーマニア鉄道(CFR)に乗る 乗りかた

2024-01-31 19:19:34 | 旅行


ルーマニアってそもそも何処?という方が多いような気がしますが、CFRは最高なので勝手に宣伝します。
ほとんどが客レだし、機関車もカッコいい(個人的感想)のでみんな乗った方が良い。
CFR(チェフレ)はルーマニア国鉄みたいなものだが98年に分割され会社化されたもの。
CFR Calatoriが旅客部門の会社だ。

列車に乗るにはヨーロッパの鉄道にありがちだが駅に改札はなく、車内で車掌さんが検札する方式。
乗った列車で地元のおばあちゃんが車掌さんと現金のやり取りをしていたので、車内で買えるのかもしれないが、予め買っておいた方が無難と思われる。というかルーマニア語堪能でない場合はEチケが無難。
もちろん駅の窓口でも購入できるが、並ぶし田舎の駅では英語が通じるか分からない。
※ルーマニア語は挨拶しか分からないが、旅行中は英語で特に問題なかった。



切符はCFRのHPで購入できる。
https://www.cfrcalatori.ro/en/
※internationalとdomestic(国内)でページが異なるので要注意
・・・ハードは古臭いがソフトは中々進んでいるw
会員登録するとクレカでEチケットを購入できる。
発駅と着駅、日付を入力すると列車一覧が出るので、選択して購入する。
・・・日本の時刻表の様なものはちょっと探したが見付からないのでその辺はやや不便カモ
列車の種別はR(regio:普通)、IR(inter regio:快速?)、IC(inter city:特急)などいくつかあるが、そんなに本数が無いので旅行者にとっては選択の余地はあまり無い。R以上は料金が高いが、全体に日本の鉄道に比べると非常に安い。

国内の列車はCFRのアプリで購入できる。(国際列車はHPで買えとリンクがある)
使い方はHPとほぼ同じだが、買った列車の発車前、到着前に通知が来るのでおススメである。
車内放送が無いので特に到着10分前などの通知は有能。
アプリで列車のdetailを見ると、各駅の到着・発車時刻が分かり、何分遅れで到着したかなどがほぼリアルタイムで見れるので鉄オタとしては非常に面白い。



・・・始発駅で15分遅れたり、5分早く着いたかと思えば5分遅れて発車したりもした。
そうは言っても私の乗った列車に関しては到着が10分以上遅れることはなかったので、結構正確に動いていると言えると思う。

EチケットにはQRコードが付いていて、車掌さんが端末で読み取っていた。
(ヨーロッパ共通の方式かもしれない)
ちなみにEチケットには一緒に身分証も持てと書かれているが、実際にパスポートを見せろと言われたのは1回だけだった。
・・・国内のローカル列車で提示する意味はよく分からない。



次回以降、旅行の記録。

ルーマニア アラドの路面電車 郊外電車 その3

2024-01-24 07:16:02 | 旅行


最後に車両編
(テキトーに撮影したのであまり見る価値ナシw)

見かけたのはデュワグ(新・旧)、エスリンゲン、タトラと、新型のインペリオである。
インペリオは緑の3連接車と赤の2連接車があり、休日で本数が少ないせいもあってか半分くらいがインペリオだった。
今後も増備されると思うので、旧型は今がチャンス?である





丸っこい方のデュワグカー
これに限らず落書きが激しいのはまぁ仕方ない。





こちらは2連接車✕2になっている。



角目に改造されている個体もある。
ここはシティーホールの前で撮影にはお勧め。
あとは教会の前の区間はほとんどの系統が集まってくるので効率よく撮影できると思われる。



新しめのデュワグカー
といっても70年代の車両である。非常に名鉄っぽい。



エスリンゲン
市街地を走る系統では思ったよりエスリンゲンが多く走っていた。



アラド駅前のタトラ。ボギー車はタトラだけかもしれない。



Uzina Electrica~Maxmilian間の陸橋上から、CFRの線路の横にトラムの留置線が見える。
今は使用されていないようでパンタの無いデュワグが1つ寂しく置かれているのみだった。



奥に車庫もあるが長い間使われていない模様。
・・・現地では気付かなかったが、車庫脇に有蓋車が2両ありますね。





個人的にここに置かれている有蓋貨車がイチオシ。
恐らく郊外電車のものと思われるが、何年放置されているのか?
トラムの車庫に鉄道線の貨車というのも曰くありげで素敵
横の立木など雰囲気十分でした。


次はCFR(ルーマニア鉄道)についての日記にしたいと思います。

ルーマニア アラドの路面電車 郊外電車 その2

2024-01-21 14:35:54 | 旅行


今回はGhioroc(宿の主人はギョーロックみたいな発音をしていた)の紹介



googlemapを少し加工
赤線が線路で、西から来た列車はいったん南側に入り、バックで駅へ入る構造になっている。
デルタ線の部分は町の中心部で、役場や教会(たぶん)、売店などが集まっている。
特に塔のある古びた協会の建物が3つもあるのがポイント。





凄くヨーロッパっぽくていい雰囲気だ。
模型にしたら面白そうなのだが、デルタ線って作るのも運転も大変そうなんだよね・・・w



デルタ線の真ん中には八角形の建物があり、たぶん鉄道施設だと思われるが壁に昔の写真が飾ってある。
俯瞰するとこんな感じらしい。
写っているのは昔の高床式の電車で、一部は後述の博物館に収蔵されているらしい。
90年前の写真だが街の雰囲気はほぼそのままのようだ。

ところで、郊外電車の開業は1906年、アラド市内の路面電車の開業は1946年。
路面電車はウクライナのオデーサから奪って(!)きた資機材で敷設したため1000mmになっているようだが、そうすると1906年に開業した郊外電車の軌間は元々1000mmだったのかどうなのか?よく分からない。







ここをトラムが走る写真が欲しいところだが、走っていたとしても本数が少ないので中々難しいかもしれない。



駅の奥(一番北側)に黄色いデュワグカーが留置されていた。
途中でオッサンが乗用車でやってきて乗り込んでパンタを上げ何かをして去っていったので、廃車されて放置されている訳ではないようだ。
駅にはgoogleストリートビューによると少し前までとても小さな愛らしい駅舎があったようだが、今は券売機があるのみ。
※券売機は使用停止だった。
横に天幕のマーケット?があり、訪問時はお婆さんが1人、ハチミツなどを売っていた。



アラドに繋がる西へ向かう部分は道路脇の専用軌道になっている。



線路状態はこんな感じで日本では到底なさそうな程度
乗り心地はどんな感じなのか、廃線寸前なのではなどと想像してしまう・・・
ルーマニア版「消えゆくローカル線」という感じ。



ルーマニアの町は新しい建物は少ないが、ゴミなど少なく綺麗で好ましい雰囲気でした。

西へ10分くらい歩くとCFR(ルーマニア鉄道)の線路を横断する陸橋があり、線路もこの橋を渡る。
この横に昔の車庫?があり、これが鉄道博物館になっている。



そこに置かれているティミス2
1980年代にルーマニア、ティミショアラで開発されたトラムだが、品質に問題があったらしく今では全都市で引退済。
ちょっと貴重らしい。
横の庫内には開業時の電車などが保管されているらしいが、訪問時は開いていなかった。



奥には未整備の高床式の車両群が放置されていた。
これらはなんと92年まで現役で使われていたらしい



手前には最近まで使われていたと思われるタトラ
アラドのはT4型というらしく、タトラの中でも珍しい模様。
顔が凹んでいるので事故って使用停止になったのだろうか、しかも脱線状態だった。

博物館はgoogleによると電話して管理人の都合がつけば入れてくれるらしい。
ルーマニア語が分かる方はぜひ挑戦してほしい。



橋を渡るとギオロク湖がある。
保養地になっていて夏はにぎわうらしい。



訪問時は釣り人?が2人いただけだったが、こんな感じに混雑するようだ。

ちなみにCFRにもギオロク駅があり、アラド~ギオロクで20分6レイで行ける。
郊外電車だと1時間超11レイなので全く勝ち目がない。そういう点でもこの路線が存続できるか心配ではある。
※ただしCFR駅は町中心まで歩いて15分くらいかかるし、前記事のとおりアラド市民は郊外電車は大体無料で乗れる模様。

(つづく)

ルーマニア アラドの路面電車 郊外電車 その1

2024-01-16 18:30:47 | 旅行
明けましておめでとうございます。
年末年始は初のヨーロッパ、ルーマニアを訪問しましたので、いくつかに分けて記事を上げたいと思います。



まずはArad(アラド)市のトラム
アラドはルーマニアの西の端の20万人ほどの地方都市
最近急速に近代化しているルーマニアのトラムの中で古いのがまだ多く活躍しているとして、奇特な日本人が注目しだしている所。
現地ではサブロク軌間だと思っていたのですが、1000mmゲージだそうです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%89%E5%B8%82%E9%9B%BB

ここの特徴は車両の他に、郊外区間を持っていること
アラドから東へ15km弱?のGhioroc(ギオロク)への区間がそれです。
古い路線で、東欧初のインターアーバンだそう。

自分が訪問を決めたのはギオロクの風景を一目見たいため
終点が町の中心でデルタ線になっているのです。
興味がある方はGoogleストリートビューで覗いてみてください。

https://www.urbanrail.net/eu/ro/arad/arad.htm

路線図は上リンクにある感じ。
訪問者の多くはGara CFR(CFR(ルーマニア鉄道)駅)から乗車すると思われる。



Gara CFRの時刻表
系統ごとに2つ表があり、上段が平日、下段が休日。
御覧の通り休日は本数が半分くらいになってしまうのでトラム鉄するなら平日がおすすめである。
ちなみに自分は休日に訪問・・・
ギオロク行きは11系統で本数が少ないので乗りたい場合は要確認である。

切符は電停に自販機があるが、無い電停や壊れている箇所があったので車内で買うのが確実。



こんな端末がありカードで決済できる。
・・・買いたい金額(区間)を選択して決済するシステム
アラド~ギオロクが11か12LEU、アラド市内は4LEUだったとおもう。
他にも選択できるが料金制度はよく分からない・・・w
ちなみにほとんどの乗客が金を払っているように見えないが、アラド市民の多くが無賃で乗れる対象らしい。


さて、訪問日は2024.1.2
宿の最寄りのMaxmilianから乗車



朝は霧に包まれていた・・・
四角いデュワグカーは赤くて名鉄みたい。郊外電車も美濃町線のような雰囲気があります。
冬のルーマニアは8時くらいでやっと明るくなります。



やってきたのは古い丸っこいデュワグカー
ギオロク行きは3連接車が使用されるらしい。
窓の落書きが目立つがいよいよ平原をブッ飛ばすトラム旅・・・と思いきや
Renasteriiに止まるとオジサンに何か言われ、運転手も何やらハンドルを握るジェスチャー・・・
なんとココからバス代行の模様。2つしか乗ってないのにww

車内から覗くにこの付近で線路脇に土が積まれていたりしたので、閑散期に工事の為運休という感じだと思います。
・・・廃止ではないことを祈るw
バスは線路脇の道(というか線路が道路脇をずっと走っている)をひたすら東へ



あっという間にギオロクに到着
土が積んである以外、特に工事をしている様子は無かった(線路が外されたりしている事もなかったが)。バスの方が速いと思われるし、自分が乗った便は乗客もバスで十分捌ける人数だった。

(つづく)

古い津川洋行の動力化

2023-11-15 19:36:43 | 今日の製作所


気づけば11月もなかば
もう冬がすぐそこです・・・

先回のレールバスに気を良くし、残る手持ちの津川製品2両にも動力を組み込みました。

まずはキハ07
これも当時は唯一(シバサキのキットはありましたが当時の自分は知らなかったし入手不能)の製品で一種憧れの製品でした。
動力化するにはGM動力やKATOのキハ20を使えばそれほど難しくは無いと思いますが、当時は菱枠台車が無かったので工夫が必要でした。
・・・GM旧型気動車動力を延長すれば良いのですが、これも入手困難だったと記憶しています。

今回使用したのが今は亡き三星商店の「自由自在動力ユニット」というもの



今年に入って中古店で見かけて珍しかったので購入したモノ。
説明書を読むとキハ07を動力化するのに使えると明記されており、津川キハ07と同年代くらいに発売されたものと思われます。
ワールドのテンダー動力を片台車駆動にしてそのまま延長した構造になっており、台車の首は振らずに車軸の遊びでカーブを曲がる仕様。なので急カーブは通過不能のようです。







さすがに2軸集電では悲しいので従台車からも集電出来るように加工しました。





床下機器は鉄コレやGMキハ04から適当にそれらしく並べています。

車体はとりあえずそのまま。
・・・加工しだすとキリがないし、そもそも精密なものを求めればマイクロの方が良いでしょうw


続いてはボンネットバス
こちらも津川の旧製品では有名かと思います。
色々ビミョーな所はありますが、Nサイズのボンネットバスとして珍重されていたものです。

これは大昔のNゲージマニュアル(多分)にあったリアル化の記事を真似てフロントガラス周りや通風器を加工しはじめたものの、そのままジャンク箱で十数年の眠りについていたものですw

最近の津川のTMC100用動力がL型の形状をしているのに目を付け、これを利用してお手軽に「レールバス」にしてみました。



動力周りにボンネットバスに合わせて床板を作った状態
モーター特性上スローは効きませんが、昔の完全自作動力よりはかなり快調なのでOKとします。



実のところWBが2mmくらい短いのですが、まぁこれもOK(汗



タイヤハウスはプラ板で塞ぎ、ヤスリ掛けに邪魔だった屋上のモールドは一部取り去ってしまいました。





フリーランスに面倒なバスの塗り分けはちょっと…というのと、少し異国風にしてみたかったので単色塗りに
きつめに汚しをしてボロい雰囲気にしています。



ということで手持ちの津川製品の動力化が完了。
たまには気軽に手持ちの製品を弄るのも良いですね。

というか、情景を作るようになって車両に求めるものがだいぶ変わってきた気がしています。
なんというかまぁ上手く言語化できないので今回はこの辺で・・・w