2019年10月18日 川端ダム
川端ダムは左岸が北海道夕張郡由仁町川端、右岸が夕張郡栗山町字滝下の石狩川水系夕張川にある灌漑・上水・発電目的の重力式コンクリートダムで国交省北海道開発局農水部が管理を行っています。
1953年(昭和28年)に着手された農林省(現農水省)の国営大夕張土地改良事業により夕張川流域の灌漑用水源として1961年(昭和36年)に、取水用ダムとして川端ダムが1962年(昭和37年)に竣工しました。
川端ダムでは栗山幹線および由仁幹線を通じて栗山町および由仁町への灌漑用水の供給を行うほか、ダム直下に北海道企業局川端発電所が建設されました。
2014年(平成26年)の夕張シューパロダム完成に合わせて川端ダムでは道央注水工から千歳市、恵庭市、安平町への灌漑用水と上水道の配水機能が追加されました。
現在は夕張川流域の5市5町合わせて2万ヘクタールを超える農地への灌漑用水の供給、石狩東部広域水道企業団への上水道用水の供給、北海道企業局川端発電所での最大4200キロワットのダム式水力発電を目的としています。
夕張川にかかる国道274号線川端橋からJR石勝線と道東自動車道越しに川端ダムが見えます。
クレストに赤いローラーゲートが7門並んでいます。
実は道東自動車道西行き車線がダム下流からのベスト眺望ポイントになるのですが、対面通行の高速道路のためさすがにそれは・・・。
川端橋の先に川端ダムを示す案内板があり、それに従って南に折れると管理事務所のあるダム右岸に到着します。
ダム敷地は立ち入り禁止のため右岸から見学するのみですが、事前に管理事務所に予約を入れると中を案内してもらえるようです。
ただし今はゲートの改修工事中のため、見学ができるのは工事が終わる来春以降になるとのこと。
上流面
ずいぶん堆砂が進んでいますが(平成26年度のデータでは堆砂率56%)、取水ゲートが砂の上にあるので取水には問題はなさそう。
手前のゲートは栗山幹線取水口、堤体中央は川端発電所向け取水設備、対岸が由仁幹線および道央注水工向け取水口。
発電用取水設備をズームアップ。
左岸の取水口をズームアップ
従来の由仁幹線に加えて道央注水工向けが追加されたため、2014年(平成26年)に改修された取水口です。
大夕張土地改良事業の広域案内板。
利水目的が多いため水利使用標識も5枚並び立っています。
(追記)
川端ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
0060 川端ダム(1508)
左岸 北海道夕張郡由仁町川端
右岸 北海道夕張郡栗山町字滝下
石狩川水系夕張川
AWP
G
21.4メートル
280メートル
6479千㎥/1003千㎥
国交省北海道開発局
1962年
◎治水協定が締結されたダム
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