ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

三国川ダム

2016-05-18 17:00:00 | 新潟県
2016年5月15日 三国川ダム
 
三国川(さぐりがわ)ダムは左岸が新潟県南魚沼市舞台、右岸が同市清水瀬の信濃川水系魚野川右支流三国川にある多目的ロックフィルダムです。
1969年(昭和44年)の『昭和44年8月豪雨』での魚野川流域での甚大な洪水被害を受け建設省(現国交省)は『信濃川水系工事実施基本計画』を改訂し魚野川への多目的ダム建設が採択されます。
魚野川本流にはダム建設適地がなかったことから、主要右支流である三国川でのダム建設が進められ、1993年(平成5年)に竣工したのが三国川ダムです。
三国川ダムは国交省北陸地方整備局が直轄管理する特定多目的ダムで、三国川および魚野川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、下流3町への上水道用水の供給、東北電力五十沢第二発電所での最大9100キロワットのダム式発電、河川維持放流を利用した三国ダム管理用発電所での最大1200キロワットの小水力発電を目的としています。
 
六日町から県道233号を東に進むと正面に巨大なロックフィルダムが見えてきます。
堤体直下、ダムサイト両方に駐車場がありますがまずは下流から。
残念ながらクレスト放流は終わっていましたが、常用洪水吐からの放流は続いていました。
 
 
減勢工のブロック
右手は常用洪水吐からの流れ
 
天端直下も開放され堤体の階段を歩いて登ることもできますが・・・
今回は車で上がりました。
 
巨大なバスタブ型洪水吐
非常用洪水吐は自由越流式、
奥のスライドゲートは非洪水期(10月1日~5月31日)常用洪水吐。
 
洪水吐導流部
堤高119.5メートルの迫力満点。
 
洪水吐の右奥は洪水期常用洪水吐予備ゲート。
この水中に常用洪水吐があります。
右手は選択取水設備。
 
右岸展望台から
堤頂長419.5メートルの堤体を一望できます。
 
右岸から洪水吐ゲートと堤体上流面
タニウツギが満開。
 
常用洪水吐と選択取水設備
 
中ノ岳への登山口としてなじみのある三国川ダムですが、ダムとしては初めての訪問です。
直轄ダムらしくダム周辺の整備が行き届き開放度も満点。
休日も監査廊の見学ができたのですが、残念なことに時間の都合が合わずに断念。
初夏から紅葉にかけてのダム周辺の眺望も素晴らしいようなので、季節を変えて再訪したいと思います。
 
(追記)
三国川ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
0787 三国川ダム(0389)
左岸 新潟県南魚沼市舞台
右岸      同市清水瀬
信濃川水系三国川
FNWP
119.5メートル
419.5メートル
27500千㎥/19800千㎥
国交省北陸地方整備局
1993年
◎治水協定が締結されたダム


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