ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

女子畑第二調整池

2022-06-13 16:00:00 | 大分県
2022年5月24日 女子畑第二調整池
 
女子畑(おなごはた)第二調整池は大分県日田市天瀬町女子畑にある九州電力(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
1911年(明治44年)に設立された九州水力電気(株)によって同社初の発電所として1913年(大正2年)に女子畑発電所が完成します。
同発電所は出力1万2000キロワットで稼働を始め、八幡製鉄所をはじめ北九州や福岡向けの送電が開始されましたが、電力需要の拡大を受け2度の出力強化により発電能力は2万9500キロワットまで増強されました。
女子畑第二調整池は発電所の出力増強に合わせ、出力調整に対するバッファとして1931年(昭和6年)に建設されました。
女子畑発電所関連施設は日本発送電及び九州配電の接収ののち、1951年(昭和26年)の電気事業再編政令で新たに誕生した九州電力(株)が事業を継承しています。
また女子畑第二調整池は戦前の貴重な土木遺産としてCランクの近代土木遺産に選ばれています。

残念ながら女子畑第二調整池がある一帯は九州電力の社有地として普段は一般開放されておらず、その姿は上流側からわずかに垣間見るのみです。
グーグルの空撮写真


調整池のある女子畑いこいの森の入口
徒歩での立ち入りは可能ですが、仮に先に進んでもダムの手前に厳重なフェンスがありダムの姿を目にすることはできません。




樹間からわずかに堤体を垣間見るのみ。



2020年(令和2年)に九州在住のダム友さんが、九州電力に申し込み見学会を実現させました。
前回はスケジュールが合いませんでしたが、次回その手のイベントが行われる際はぜひとも参加してみたいと思います。

2774 女子畑第二調整池
大分県日田市天瀬町女子畑
筑後川水系筑後川
34.3メートル
133メートル
392千㎥/113千㎥
九州電力(株)
1931年


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