ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

黒木ダム

2017-04-20 16:03:51 | 岡山県
2017年4月12日 黒木ダム

黒木ダムは岡山県津山市の吉井川水系加茂川右支流倉見川にある岡山県農林水産部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
鳥取県境に源を発し津山市を南北に縦断して吉井川にそそぐ加茂川は河床勾配がきつく大雨の際には急激に水量が増加し流域に大きな洪水被害をもたらしました。
一方で少雨の際にはすかさず渇水となり干ばつ被害も頻発していました。
これらの諸課題に対処するため岡山県は加茂川総合開発事業を策定、1966年(昭和41年)に加茂川右支流に建設されたのが黒木ダムです。
黒木ダムは加茂川の洪水調節、加茂川流域の農耕地へのかんがい用水の供給、津山市への上水道用水の供給を目的とするほか4240メートルの導水路で岡山県企業局加茂発電所に送水され最大1万4000キロワットの発電を行っています。さらに1979年(昭和54年)には岡山県企業局黒木堰堤発電所が増設され河川維持放流を利用して最大100キロワットの小水力発電を行っています。
 
津山市加茂から倉見川沿いに県道を北上すると黒木ダムに到着します。
県道わきから堤体下流が見えますが立ち入り禁止のためせっかくの放流も見えそうで見えない状態です。
 
県道を進むとそのまま天端が県道になっています。
左岸の竣工記念碑。
 
1966年(昭和41年)竣工ということでコンクリートには時代感が溢れています。
 
親柱の黒木堰堤の銘板もシック。
 
天端は県道が走っています
右手は取水設備機械室。
 
 
減勢工
オリフィスゲートから放流しています。
 
 
右岸から
対岸に管理事務所と艇庫があります。
 
上流から
左手は取水設備
クレストにラジアルゲートが3門あります。
 
(追記)
黒木ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1876 黒木ダム(0952)
岡山県津山市加茂町黒木
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
吉井川水系倉見川
FAWP
53メートル
193メートル
千㎥/千㎥
岡山県農林水産部
1966年
◎治水協定が締結されたダム



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