ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

一の沢ダム

2019-10-27 12:56:31 | 北海道
2019年10月18日 一の沢ダム
 
一の沢ダムは北海道岩見沢市栗沢町茂世丑の石狩川水系茂世丑川支流上幌一の沢川源流部にある灌漑目的のアースフィルダムです。
石狩平野東端にあたる岩見沢市の夕張山地西麓では古くから農地開発が進められ、沢ごとに多くの灌漑溜池が作られました。
一の沢ダムもそんな溜池の一つで、ダム便覧では北海道の事業で大正末期に着手され1927年(昭和2年)竣工と記されています。
現在は北海土地改良区が管理を行い、受益農地10.49ヘクタールに灌漑用水を供給しています。
岩見沢市の幌向川流域では1990年(平成2年)に北海道開発局農水部の事業で幌向ダムが竣工し大規模な灌漑用水路が整備されましたが、既存の溜池群も依然として貴重な灌漑用水源として重用されています。
 
一の沢ダム天端への道はは関係者以外立ち入り禁止となっていますが、今回は土地改良区の許可を得て見学しました。
道道30号の茂世丑郵便局の手前を東に折れ、一の沢川沿いのダートの隘路を辿ると一の沢ダムに到着します。 
下流面
草刈りが行われています。
 
水利使用標識。
 
上流面はコンクリートで護岸。
 
右岸の洪水吐導流部
堤体に沿ってカーブを描いています。このあたり近接する二の沢ダムとよく似た構造。
 
右岸の横越流式洪水吐。
 
アングルを変えて。
 
洪水吐の上流側にある多孔式斜樋。
 
天端は狭く車が通れる幅はありません。
 
天端からの眺め。
でもやっぱり草はところどころ伸びている。
 
総貯水容量16万8000立米の貯水池
満水、水は抜かれないのでしょうか?
 
底樋は確認しませんでした。
 
(追記)
一の沢ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。  
  
3356 一の沢ダム(1517) 
ため池コード
北海道岩見沢市栗沢町茂世丑
石狩川水系上幌一の沢川
17.4メートル
86メートル
168千㎥/140千㎥
北海土地改良区
1927年
◎治水協定が締結されたダム


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