ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

上市川第2ダム

2016-09-29 10:25:01 | 富山県
2016年9月20日 上市川第2ダム
 
上市川第2ダムは富山県中新川郡上市町の上市川にある富山県営の多目的ロックフィルダムです。
北アルプス立山連峰前衛の大辻山と早乙女岳に源を発し上市町を北西に貫流して滑川市西端で日本海に注ぐ上市川は全長24.1キロの2級河川ですが、富山県の他の河川同様急流河川で戦後だけでも10回以上の洪水被害をもたらしてきました。
そこで富山県は1965年(昭和40年)に上市川ダムを建設しますが、1969年(昭和44年)の豪雨では上市川ダムの計画高水流量を越え浸水2000戸を超える大きな被害をもたらしました。
そこで富山県は上市川ダムの上流に新たなダムの建設を決定、1985年(昭和60年)に竣工したのが上市川第2ダムです。
上市川第2ダムは上市川ダムと連携した上市川の洪水調節、既得取水権の補給と河川流量の維持を目的とするほか富山県企業局が運営する上市川第二発電所で最大4300キロワットの発電を行っています。
 
北陸道立山インターから富山中部広域農道を東進、県道154号線を右折して上市川ダムの入口をやり過ごしさらに進むと上市川第2ダムを示す標識が現れます。
左岸から下流面。
 
ダムの石碑とダム湖(早乙女湖)の標柱。
 
天端は車両通行可能。
 
右岸の洪水吐。
独特のダム穴風洪水吐ですが、折からの秋雨で水位が上がり越流をしていました。
 
越流部の突起は石川県の子撫川ダムと同じで越流時の振動を抑えるスポイラーだと思います。
 
洪水吐と上流面。
 
ゲートビアは被覆されています。
 
導流部は見えません。
 
ダム湖(早乙女湖)と発電所の取水設備。
早乙女湖はカヌーの漕艇場として使用されるほかダム湖畔はふるさと剱親自然公園としてキャンプ場や野外ステージなどが整備されているそうです。
 
上流面は丸い石が積まれています。
 
下流側からの洪水吐。
 
結構な雨の中での見学となりましたが、ダム穴風洪水吐の越流を見れたのは幸運でした。
ダム湖上流も公園として整備されているようですが天気が悪いのでパス、下流にある上市川ダムへと向かいました。
 
0867 上市川第2ダム(0582)
富山県中新川郡上市町東種
上市川水系上市川
FNP
67メートル
205メートル
富山県
1985年


コメントを投稿