ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

大渡ダム

2018-04-16 13:05:28 | 高知県
2018年3月26日 大渡ダム 
 
大渡ダムは高知県吾川郡仁淀川町の左岸潰溜、右岸高瀬にある重力式コンクリートダムです。
国交省四国地方整備局が直轄管理する特定多目的ダムで、仁淀川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、高知市への上水道用水の供給、四国電力大渡発電所での最大出力3万キロワットのダム水路式発電を目的として1986年(昭和61年)に竣工しました。
 
国交省直轄ダムらしく周辺整備が進められ、ダム下や右岸高台が公園になっています。
まずはダム下流から、ちょうど周辺の桜が満開になっています。
非常用洪水吐としてクレストにラジアルゲート4門、常用洪水吐としてコンジットに高圧ラジアルゲート5門を装備。
エンドシルの下流にバッフルピアが並びます。
 
堤体直下まで車で入れます。
 
左岸のホロージェットバルブ。
 
右岸高台の大渡ダム公園から。
 
天端は車両通行可能
堤体は右岸側がわずかに湾曲しています。
 
天端中央にはガントリークレーン
補助ゲートの移動に使われます。
 
減勢工とダム下公園。
 
大渡ダムには取水設備が2基あります
手前は四国電力大渡発電所向け、奥はその他利水用。
 
上流から
4門のゲート右側に補助ゲートがあり、補助ゲートの移動にはガントリークレーンが使われます。
 
管理事務所と艇庫・インクライン。
 
仁淀川には大渡ダムをはじめとして多くのダムが建設されていますがその水質は日本有数で、清流として知られている四万十川を凌ぎます。
『四万十川はダムがないから清流』という論調が如何に根拠の薄いものか、大渡ダムがそれを示しています。
 
追記
大渡ダムには4900万立米の洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらに419万立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2323 大渡ダム(1314
左岸 高知県吾川郡仁淀川町潰溜
右岸 高知県吾川郡仁淀川町高瀬
仁淀川水系仁淀川
FNWP
96メートル
325メートル
66000千㎥/52000千㎥
国交省四国地方整備局
1986年
◎治水協定が締結されたダム


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