ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

船津ダム

2019-08-04 21:48:06 | 長崎県
2019年7月15日 船津ダム
 
船津ダムは長崎県諫早市小長井町小川原浦の船津川水系船津川本流中流部にある長崎県土木部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
船津ダムは建設省(現国交省)の小規模ダム事業である生活貯水池事業の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、船津川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権としての灌漑用水への補給、諫早市小長井町の簡易水道への新規上水道用水の供給を目的として2001年(平成13年)に竣工しました。
 
非常用洪水吐として自由越流式クレストゲート4門、常用洪水吐として自然調節式オリフィスゲート1門、堤高30メートルの小ぶりなゲートレスダムです。
ダム直下に金属製の簡易水道貯水槽があります。
 
右岸ダムサイトにある竣工記念碑。
金箔仕様。
 
ダム建設に至る経緯や地権者への感謝の言葉が記されています。
 
ダムサイトには駐車場が整備され小公園のようになっています。
左手は管理事務所、天端は車両通行可能。
 
減勢工と副ダム
左手は利水放流設備と上水道貯水槽。
 
天端からは有明海を挟んで雲仙が見えるはずですが、ちょっと霞んでしまいました。
 
総貯水容量37万立米と溜池サイズのダム湖
ダム湖というよりは川が広くなっているというのが正しいかも?
 
天端と管理事務所。
 
波返しの付いたがっつり系の堤趾導流壁。
 
上流面をすっきりと見れる場所がありません。
これが精いっぱい。
 
(追記)
船津ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

3052 船津ダム(1505) 
長崎県諫早市小長井町小川原浦
船津川水系船津川
FNW
30メートル
155メートル
370千㎥/357千㎥
長崎県土木部
2000年
◎治水協定が締結されたダム

小ヶ倉ダム

2019-08-04 21:36:57 | 長崎県
2019年7月15日 小ヶ倉ダム
 
長崎県には小ヶ倉ダムが2基あり紛らわしいのですが、こちらの小ヶ倉ダムは長崎県諫早市小ヶ倉町の本明川水系小ヶ倉川にある灌漑及び上水道用水目的のアースフィルダムです。
農水省の補助を受け1970年(昭和45年)に着手された長崎県のかんがい排水事業に諫早市が水道事業者として事業参加し、1975年(昭和55年)に竣工しました。
運用開始後は小ヶ倉ため池土地改良区が受託管理を行い諫早市内の農地822.2ヘクタールに灌漑用水を供給するほか、諫早市水道局に日量最大5011立米の上水道用水を供給しています。
 
諫早市内から小ケ倉川沿いを南に進むと小ヶ倉ダムが見えてきます。
小ヶ倉ダムの下流面。
この時期のアースダムは草が伸びているのはやむをえません。
 
ダム右岸側丘陵地帯が宅地造成されており、天端はその住宅地への連絡道路となっています。
住宅地のそば、さらに上水用水源も兼ねていることから事故防止も含めて貯水池側は有刺鉄線付きフェンスが設置されています。
 
天端からの眺め
諫早市中心街までは約2キロほどの距離です。 
 
総貯水容量は220万立米
上水用水源になっていることもあり農業用アースフィルダムとしてはかなり大きな貯水池です。
 
右岸の管理事務所と斜樋。
 
洪水吐導流部。
 
横越流式洪水吐。
 
洪水吐と上流面。
 
上流面はロック材で護岸されています。
 
右岸にある立派な竣工記念碑。
 
長崎県には小ヶ倉ダムが2基あり、歴史や知名度は長崎市内の小ヶ倉ダムには及びませんが、貯水池の規模はこちらが凌駕しています。
 
2620 小ヶ倉ダム(1504) 
長崎県諫早市小ヶ倉町
本明川水系小ヶ倉川
AW
21.1メートル
156メートル
2200千㎥/2145千㎥
小ヶ倉ため池土地改良区
1975年

土師野尾ダム

2019-08-04 21:16:29 | 長崎県
2019年7月15日 土師野尾ダム
 
土師野尾ダムは長崎県諫早市貝津町の東大川左支流楠原川にある長崎県土木部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、東大川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権としての灌漑用水への補給、諫早市への上水道用水の供給を目的として1985年(昭和60年)に竣工しました。
 
県道41号の土師野尾ダム入口バス停を西に折れると左手に土師野尾ダムが見えてきます。
洪水吐は非常用・常用を兼ねた二段式の自由越流式クレストゲート1門というシンプルな構造。
ダム下に車のスクラップ工場があり廃車が積み上げられちょっと雑然とした雰囲気。
 
越流部は二段になっており、これで非常用、常用洪水吐を兼ねています。
 
左岸から
右岸側が少し屈曲。
 
昭和の長崎県営ダムではよく見られる銅版の諸元プレート。
 
天端から
左手のスクラップ工場がなければのんびりとした農村風景なのですが。
 
利水放流設備
ちょっと変わった形の放流口になっています。
 
 
ダム湖は総貯水容量109万立米。
釣りOKなのかどうかわかりませんが、入り江の各所で釣師がいました。
 
ちょっとわかりづらいですが左岸に艇庫とインクラインがあります。
 
天端は車両通行可能
右岸側が屈曲しているのがわかります。
 
 
小ぶりでかわいいダムですが、ダム下の自動車スクラップ工場がせっかくの雰囲気を台無しにしていますって、むこうも商売なのだから仕方ないんでしょうが・・・・。 
 
(追記)
土師野尾ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
2634 土師野尾ダム(1503) 
長崎県諫早市多貝津町
東大川水系楠原川
FNW
31.5メートル
160メートル
1090千㎥/1050千㎥
長崎県土木部
1986年
◎治水協定が締結されたダム