せっちゃんの毎日

せっちゃんの日々の記録

洋食

2007-07-21 13:37:59 | 昔話
雨降りで、家に居る事が多くなるこんな季節・・・

同郷のブロガーさんのスープカレーなる物の記事を見て、ふと、昔 主人の友人の事を思い出して、笑ってしまったのです・・・アハハハ


それは、主人も彼(友人)も同じ職場に勤めた同じ年の同僚です。


ある日、彼が「初給料貰ったら、何に使う・・・?」と聞くのだそうです。
主人が、何と答えたかは良いのですが・・・彼が言うには・・・

「仕事で、苫小牧などに行くけど、海の近くの洒落たホテルのラウンジで洋食を食べて見たいんだよ・・・どんな格好で、行ったらいいかなぁ~?」と聞くのだそうです。主人は「スーツで良いんじゃないか・・・」と答えてたそうです。


それから暫くして・・・
彼が言うのに主人は「笑わない。」と約束したのに我慢しきれず噴出したそうです

その話では・・・
云われたように一丁来のスーツを着て、さっそうとホテルの8階のラウンジに・・・
入り口で、蝶ネクタイをしたボーイさんに「ご予約は?」と聞かれ、彼「えっ?してないのですが…」と、すると「早い時間ですので、お一人様なら宜しいですよ」と海の見える窓際に案内されたのです・・・

間もなく、重そうな皮の表紙の付いたメニューを持って来られて、「お決まりでしたらお呼びください。」と言い置いて、下がってゆきました。

一人で、メニューを開いて「何にしょうか?」と見た彼は目が点になるほど驚いたのです・・・
何と何と中に書かれていたのは全て横文字?!だったのです。
勿論、読める訳も無く「どうしたものか?」と感慨あぐねていますと・・・一組か二組しか居ないお客さんに呼ばれて行くボーイさんに「あのぅ・・・」と声を掛けてしまったのです・・・
「お決まりですか?」と聞かれ(どうにでもなれ!)と彼は「カレーライス、有りますか?」と聞いたのです・・・洋食と云ったらそれしか思いつかなかったそうです。
「ございますが・・・お飲み物は・・・?」と聞かれ、これまた「ビール」と答えたそうです・・・

暫くして、真っ白に敷かれたテーブルクロスの上に細い華奢なビールのグラスが置かれ、スプンやナフキンがセットされて、いよいよライス皿と見た事のない「アラジンのランプ」のような入れ物が・・・??

彼は、どうしたものか?と暫し考えて、ライスのお皿を見ると干しぶどうが入っていますし・・・自分が生きて来て20年、こんな形になっているカレーライスを始めて見たのです・・・それに、このアラジンのランプは「いかがしたものか?」と眺めていますと・・・「俺が金を出して食べるんだ、どう食べようと俺のかってだ!」と半ば開き直ったそうです。

一応、スプンを持って「カレーて、ご飯に掛けるものだけど、こんな真っ白な皿に掛けたら汚くなるから、逆にランプに入れて食べるのだな・・・?」と徐にスプンでライスを救い、ランプの中に入れて、ランプに入ってきたスプンで食べだしたのです・・・ハハハ (外国の人は、食べずらい食べ方をするものだなぁ~?)と考えながら食べるものですから味など分かるはずもなかったそうです。

何とか、食べ終わって、最後のビールも飲み干して・・・伝票を持って出口の会計へと行ってお金を払おうとしたら、さっきのボーイさんが「お客様、化粧室はそちらになります・・・」と言うのだそうです。「えっ!?」と言われるままに行って鏡を見た彼は、鼻や頬にカレーだらけの自分を見て、絶句したそうです・・・アハハハ

それから、彼も主人もお互いに違う道を進んだそうですが・・・彼も仕事柄、ホテルの出入りがあるようで、きっと若い頃の事など何事も無かったようにラウンジにお客様をご案内している事だろうと思います・・・(笑)