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国東半島両子寺・宇佐八幡宮から黒川温泉へ・・・九州冬の旅

2008-02-05 10:52:44 | Weblog
大分空港からレンタカーを借り出し、二泊三日の九州旅行を楽しみました。大分空港からのレンタカーの旅は2度目となりますが、前回訪れなかった名所旧跡を訪れるのが今回の旅の目的です。
 第一日目の報告です。

7:50 羽田発(ANA)9:30 大分空港着
9:30 大分空港着
10:00 レンタカーで空港出発。北上して、国東交差点を左折、豊後高田方面へ
10:40 両子寺(ふたごじ)到着。境内散策
11:40 両子寺出発。豊後高田を経て、宇佐へ。
12:30 宇佐神宮到着。昼食後、神宮境内散策。
14:00 宇佐神宮出発。387号線を小国まで。422号で黒川温泉へ。
16:30 黒川温泉着(宿泊)

大分空港から両子寺(ふたごじ)へ:

 国東半島には仏教文化が栄え、数多くの寺院や石仏があるという知識は持っていましたが、どのような分布で、どのくらいの密度で存在するのか漠然と地図を眺めているだけでは分かりません。そんな時両子寺のホームページを開き、その成り立ちが明快に説明され、ようやく全体図が見えてきました。
「国東半島のほぼ中央に聳える両子山(721m)から放射状にくにさきの谷々は海岸へと広がり、約28谷を六つの里に分け、六郷と称し、この地に開かれた天台宗寺院全体を総称しして六郷満山と呼び、奈良、平安・鎌倉の昔より、宇佐八幡〈全国八幡の総本社〉の庇護と影響の下に神仏習合の独特の寺院集団と信仰が形成され、往時には半島一帯に185の寺院、洞窟、僧坊、を含めて約八百の大小の堂、また、石仏・石塔が、点在し、ほとけの里といわれる六郷満山仏教文化圏が開かれてきました。」

 

 見所は無数にあると言ってよいでしょうが、六郷満山の総持院である両子寺、九州最古の和様建築物である国宝富貴寺、九体の平安時代の仏像を有する真木大堂、代表的な石仏の熊野磨崖仏などが多くの人が訪れるところです。これらを全て訪れるとすると1日は要します。今回の旅では、訪れたことがある富貴寺、真木大堂、熊野磨崖仏を外し、両子寺宇佐八幡宮を訪れることにしました。

 カーナビ画面に目的地「両子寺」を入れ、出発です。別府湾沿いの国道213号線を北上、国東で左折、集落を過ぎ、登りの山道に入ります。寺の名前の道路標識が多く見られ、「み仏の里」に入ったことが実感できます。冬ということで国東半島を走る車は少なく、快適なドライブです。常緑樹と竹林が多い山間は、冬景色という感じがしませんが、上り坂のカーブごとに置かれている滑り止めが入った砂袋が、凍結する道路の危険性を教えてくれます。

やがて「両子寺」の立派な標識・・・山道を登っていくと駐車場です。観光バスが数台
、乗用車が20台位駐車できるスペースです。本来なら駐車場下の、石像仁王二体が守る仁王門から石段を登り、山門を通り護摩堂に至るのが正式な参道でしょう。駐車場から上る階段脇の下段には蝋梅が黄色の花をつけています。受付で拝観料を支払い、書院・客殿がある広場に出ます。そんなに広くはありませんが鬱蒼と茂る杉山を背景に築山風によく手入れされた庭園は、冬の最中でも、魅力的な風景です。境内には桜の木、もみじ、石楠花など花木が多く春や秋の頃なら装いはまったく違うでしょう。
雪になっても不思議ではない小雨の降る気温5度の境内は閑散としています。右手にある護摩堂に参詣、誰一人いない講堂の中は、わずかな明かりの中、暖房もなく、祀られる不動尊と日夜対峙しての修行は並大抵なことではないでしょう。

 ここから奥の院へ山道を登ります。14世紀中ごろに造られたと言う国東塔は必見です。急坂の石段を登ると左手に10メートルはあろうかと思われる岩が立ち、その表面が磨崖碑となっています。奥の院はその奥まった一角にあり、岩山を背後に組みこんだ建物で、前面の谷は二抱えもある年輪を刻んだ杉の林です。奥の院の裏側の洞窟状になった空間に入りました。裸電球の明かりで薄暗い洞窟内も修行の痕が残され、岩山からしみ出る水を神水として溜める窪みが岩山に削ってありました。

両子寺から宇佐神宮へ:
 次の目的地は宇佐神宮です。両子寺から豊後高田へは道が下ります。直ぐに集落があり、前方に独特の形状の岩山が見えてきます(冒頭の写真)。国東周辺の山々は岩山が目立ち、猪群山の頂上にはストーンサークルがあり、古来から石材の入手は容易で、それが石仏、石塔、石板碑が多く作られた理由でしょう。カーナビの指示に従い、豊後高田市内に入らず国道10号線に出てしばらく走ると宇佐八幡宮(神宮)の標識が出てきます。広い有料駐車場があり、その南側に土産店が並んでいます。

 駐車場の東にある朱塗の宇佐鳥居を過ぎると、常緑高木のイチイガシが生い茂る参道は南に曲がり、宇佐神宮の北側を守るように流れる藻岩川を渡る朱色の神橋があります。そこから広い参道がまっすぐ伸びていますが、南端には行き止まりの森が見えるだけです。右手にある宝物館は火曜日であったため、休館でした。

 左手の池には鯉のえさの販売機があり、一組の夫婦が鯉に餌を与えています。隣に絵馬殿があり、明治・大正時代の額や絵馬が飾ってあります。参道に戻り、南端まで歩くとようやく左に上宮へ続く緩やかな階段状の参道になりますが、上宮は見えてきません。登りきると本殿の屋根が見えるだけで、右手斜めに進んで、ようやく上宮の横手にでます。ここで左を向いて始めて本殿に正対できるのです。一之御殿、二之御殿、三之御殿が並び、それぞれ御祭神に拝礼します。本殿の正面に勅使門があり、百段の石段がまっすぐ下っています。



 一般の参詣者には、あえて参道に幾つかの曲がり角をつけ、華麗な八幡造りの国宝本殿の姿を最後の最後まで目にすることが出来ない巧みなレイアウトが、宇佐神宮の特色のように思いました。これが宇佐神宮の懐深さ、奥行きの深さを感じさせてくれ、時々参詣する明治神宮との違いです。それもそのはずで、全国4万あまりの八幡宮の総本山であり、伊勢神宮に次ぐ我が国第二の総廟であり、天皇家の勅使が10年に一度参向するという格式を持った神宮であることをパンフレットから知りました。 

 本宮のお参りを済ませてから、参道を戻り、若宮神社で左手に下り、下宮に詣で、再び参道に戻ります。ここから表参道の神橋まで行かずに、神宮庁を左折、西参道の、鎌倉時代からの歴史がある神橋である屋根付の呉橋(くれはし)を見学します。現在は渡ることが禁止されており、並んで作られている歩道橋で寄藻川を渡ります。右に曲がれば、みやげ店前の駐車場はです。

宇佐神宮から黒川温泉へ:

 カーナビの推奨ルートは宇佐別府道路大分自動車道やまなみハイウエイ経由ですが、やまなみハイウエイは走ったことがあり、湯布院も今回の旅では寄らないこと、また、レンタカー借り出し時に黒川温泉付近の降雪・凍結情報を知らされていましたので、瀬の本峠から黒川温泉へ下るこのルートを避けることにしました。
 第二のルートは387号線院内玖珠九重を経て、熊本県小国に入り、そこで442号線黒川温泉に向かうルートです。一般道を走ることになりますから、昔ながらの町並みを楽しみながらドライブできるのでは・・・と思いながら設定しました。
  
 387号線を選んで正解でした。私の古い地図では、387号はカーブの多い道路となっていましたが、今では改修が進み、走りやすくなっています。平日でしたが、交通量は少なく、落ち着いた町を抜けていく予想通りのドライブです。

 玖珠町に近づくと正面に大きな山容の万年山(ハネヤマ)1,140m)が見えてきます。頂上部が平らなこの山はミヤマキリシマの群生地があり、五月末から六月初にかけて多くのハイカーが訪れます。387号はさらに万年山と九重山の間を走りますが、ここに天然洞窟温泉で知られる壁湯川田川沿い最大の宝泉寺温泉文字通り川底から温泉が湧く一軒宿の川底温泉と三つの魅力的な鄙びた温泉地を抜けていきます。いつの日か、ここの温泉に泊まり、万年山に登ろうと考えながらのドライブでした。
 川底温泉を過ぎると熊本県です。小国町に近づく辺りから、387号は、昔ながらの、すれちがいが出来ないような、細いカーブが連続する下り坂になります。しかしここもトンネルを新設中で、今年中には開通するようです。
 小国から442号に左折、阿蘇くじゅう国立公園に向かって上っていけば、30分で黒川温泉に到着です。ここまで、路面凍結の標識はありましたが、雪はまったく目にしませんでした。
 一日目は150キロのドライブでした。

九州・冬の旅2日目



九州の旅シリーズもお読みください。
竹田・佐伯・臼杵へ
臼杵・佐賀関・別府温泉
大分の郷土料理と臼杵のふぐ




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1 コメント

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参考になりました (naniwa0004)
2011-12-20 21:59:55
おっしゃる通り黒川温泉組合のサイトには冬の道路の記載が殆どありません。このブログが一番参考になりました。 有難うございました。
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