東京の桜、お勧めは新宿御苑です

日曜日、友人に誘われて新宿御苑に出かけました。途中、普段の日曜日は閑散としているはずの日比谷駅で、乗客の半数が降りてしまったのには驚きました。前日、皇居の桜を見ようと１０万人近い人々が押し寄せたとのことでしたから、皆さん花見に出かけたのでしょう。

新宿御苑は半世紀振りです。小学校の遠足で出かけたことがありますが、だだっ広い広場で遊んだ記憶しか残っていません。地下鉄新宿３丁目駅から歩行者天国の新宿通りに出て新宿御苑まで５分、チケット売り場前は混雑していましたがすぐ入場できました。
入り口で荷物検査があるのは意外でした。アルコール持込禁止の大きな看板がいくつもありましたから、その点検だったのでしょう。



ソメイヨシノは満開を過ぎていましたが、大木が多く、見事でした。新宿御苑には65種1300本があり、3月から4月下旬まで次々と開花し、目を楽しませてくれます。特にイチヨウという桜は4月中旬から下旬に咲き、新宿御苑が皇室庭園であった大正時代から春の観桜会で観賞された歴史ある桜だそうです。

もう一つの特徴は巨樹巨木が多いことです。180本はあるとホームページにありましたが、夏の盛りでも日差しを遮る木陰に集う来園者が多いのも納得できました。温室近くの芝生に一本だけ聳えるケヤキの巨木は見事に剪定され、巨大な盆栽仕立て風となっており一見の価値があります。



小雨がちらつく寒いあいにくの天気ということもあり、大温室は超満員でした。隙間なく植えられた熱帯植物の間を縫うように進む通路は密林の中を歩いているような感覚を与えます。小笠原諸島の植物を集めた一角に「ムニン」で始まる植物が多く、「無人（島）」に由来すると後で知りました。
それにしても新宿御苑は明治時代の温室から始まったと案内板にありましたが、この大温室は新宿御苑の必見の施設でした。

高層ビルの立ち並ぶ都心にいることを忘れさせてくれた2時間でした。