新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

岸田文雄新内閣が誕生した

2021-10-05 08:39:56 | コラム
淡々とした所信の表明だった:

4日夜9時からの記者会見での岸田文雄新総理大臣は、総裁選挙の頃の精一杯無理をしておられるかのように見えた「力みと悲壮感」が消えて、あれ以前の淡々としたというか穏やかな語り口に戻っておられたとの印象だった。4項目だったかの重要項目を挙げておられたが、前任者の菅義偉氏のように(私が「ロールシャッハテストで最も簡単に見える図形を読む」と批評した携帯電話代金の引き下げのような)具体的なことではなく、就任当日の時点では観念的とか抽象的とでも野党に批判されそうな事柄だけを並べておられた地味なものと聞こえた。

また、私のように経済学などに暗い者は「成長と分配」と唱えられた新資本主義とは何だろうなと惑わされてしまう。折角最大限だろうと思わせられた程の力の入れられ方にも拘わらず、どうもピンとこなかったのは申し訳なかった。Prime Newsでは読売新聞の橋本五郎氏は、就任早々の時点では具体性が出ていないのは当たり前のことであり、殊更に何のかのと批判すべきではないだろうと言っておられた。また、同席の橋本徹氏は反町の質問に答えて「未だ新新本主義とは何かは解らなかった」と一言。それでは、私が解らなかったのも無理はないかと安心した。

言うなれば「菅義偉内閣では具体的な目標をいきなり掲げた帰納的な手法を採り、岸田文雄新内閣は新資本主義のような大きな前提を掲げてから演繹的に具体論に持って行こうとされているのかな」などと薄ボンヤリと考えながら聞いていた。

岸田新総理は終わりに近くなってから「岸田に任せても良いかと見て頂くために信を問う解散を早める」と思いきったことを言われたのが、些か意表を突かれた感があった。しかし、13人もの初入閣者を選んで「老壮青」の均衡を図られた内閣で、陳腐な表現を用いれば「未曾有の国難を抱えた時代」に立ち向かって行かれるのだから、安倍氏の影がどうのと(橋本五郎氏は「むしろ反対であり、精一杯安倍色を消そうとされた」と否定された)下らない事を言っていないで、民主主義政治の下で「我々が選んだ内閣を信じて付いて行けば良いのだ」と割り切ることだろう。



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