新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

「揚げ足取り」と批判されることを覚悟で

2024-05-27 08:02:15 | コラム
その気になって言ってみれば:

一寸ばかりイヤらしい言い方になるのだが、気になったことを取り上げていこう。

鈴木康友氏が静岡県知事選に勝利:
補欠選挙の不戦敗を含む三連敗の後だっただけに、自民党は頑張るかと思いきや、確か総理/総裁は応援には入らず、上川洋子外相が出向かれてその演説をマスコミの常套手段である「切り取り報道」をされた為に、何の助けにもならなかったようだ。自民党内部では「折り込み済み」という負け惜しみの声が上がっているとも報じられた。でも、何となく「岸田さんじゃ駄目だ」という声なき声が大音量で聞こえてくる気がする。マスコミはそう見ているのではないのか。そうだったのならば・・・。

大の里が7場所目で初優勝の偉業という新記録:
立派な優勝だったことは間違いないと思う。これについて、NHKも他のメディアも絶対に言わないだろうと思う事がある。それは「この場所には横綱・照ノ富士、大関・貴景勝と霧島が休場という、大の里に取っては良い条件が揃っていたこと」なのである。だが、昨日見ていたNHKでは解説者もアナウンサーも、この点には触れていなかった。何を怖れたのだろう。私は「仮に言ったとしても、事実を言っただけのことだ」と思うのだが。矢張り協会に気兼ねしているのかな。

それは、昔から「勝敗は時の運」と言われていたように「勝てる人には、そういう運の方から向かってきてくれるもの」なのである。私は長年「(運が)ついているのもいないのも腕のうち」と「ツキと運を腕で消すな」と言ってきた。大の里には運を掴むだけの腕(力)とツキがあったのだろう。

東京BLが優勝した:
昨日のラグビーのこと。BLが埼玉に24対20で勝った試合だ。ジャイアンツ対タイガースの野球と掛け持ちで見ていた。実に微妙な形でTMOだとかの判定で、最後の最後に埼玉のトライが取り消されたのだった。トライが認められれば、5点取れた時点で埼玉の勝利だった。微妙だという点は「幻となったトライを組み立てたパス回しの中に、この試合を最後に引退する堀江の『スローフォワード』があったと判定され、トライが取り消された。

実は、私の目には非常に有効だった堀江のパスは「スローフォワードだ」と見えたからだ。だが、ラグビーという競技の性質では時々「反則があった」と見える瞬間でも審判にも線審にも見えない場合はお咎め無しで進んでしまう。だが、TMO(ビデオ判定のことか)が導入されて以来、昨日のように埼玉が喜んでいる間中、無情にも審判はTMOと話し続け、遂に「トライ不成立」を宣告して試合が終わったのだった。

意図的な揚げ足はここから。東洋経済によると、箱田勝良というメンタルトレーナーの形が「(「スローフォワード」(=throw forward)だと英語では“前に向けて投げろ”という意味になってしまう。正しくは”forward pass”である)と指摘されていた。箱田氏は「ラグビーにも(筆者注:野球と同様に)和製英語が多い」とも指摘しておられた。私は文法的には“throwing forward“とすべきだと思っている。

箱田氏は更に「誠に尤もです」と同意したい別の指摘をされていた。それは下記に引用する「ノットリリースザボール」についてだ。

>引用開始
「Not release the ball!と言うと、Don’t release the ball(ボールを離してはいけません)みたいに聞こえなくもないですよね。先ほどのThrow forwardと同様に反対の意味になってしまいそうです。和製英語では、プレーヤーが行なっている行為を英語にしているのだと思われますが、これが命令形のように聞こえてしまうと「その反則をしなさい」という意味になってしまうのが厄介ですね。
<引用終わる

これらの他にも、私は既にアナウンサーたちが如何に「ラグビーが紳士的な競技であるか」を示している表現として使う「ノーサイド」という試合終了を意味する言い方を批判してあった。箱田氏も「これは古い言い方(古語)で、最早英連邦でも「試合が終了し、対戦した双方が分け隔てなくお互いの健闘を称え合う」という意味の言葉は遣われていない」事も挙げておられた。

放送局(乃至は報道機関)は動もすると大正時代(もしかすると明治時代か?)の先人が苦心して作り上げられた用語を墨守していると思わせてくれる用語が多い。野球でも戦後間もなく「左投げ」の投手を「『サウスポー』(=southpaw)と言って南部から出てきた投手に左利きが多い事から言われ始めた」と解説して使い始めて今に及んでいるし、左投げの代名詞の如きだ。

ところが、アメリカに行って仲間とMLBの野球を見に行って何気なくsouthpawといった途端に、彼等が「君は随分古い言葉を知っているな。今じゃー誰もそんな言葉は遣っていないよ」と笑われてしまった。決して豊富な英語の知識を褒められた訳ではなかったのが残念だった。言いたかった事は「揚げ足を取れば『古き良き習慣を守るのも時によっては考え物』だった」となるか。


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