新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

かんぽ生命保険の失態に思う

2019-07-14 10:59:53 | コラム
官業というか「お上」の意識が抜け切れていないのでは:

かんぽ生命保険の宜しくない営業の仕方が大きな非難を浴び、関連する会社の社長さんが2人(だったと思うが)記者会見をされて詫びておられた。だが、私にはお二方が自社の何処が間違っているのか、あるいは何処が悪かったのかがお解りでないように聞こえた。それは、問題は「お客様のことが解っていなかった為にあのようなことを起こして済みません」と言っておられた点だ。私はそうではないと思っている。私はこれまでに何度か民営化された嘗てのお役所の仕事を企業化した会社の第一線に立っている人たちの精神構造が誤っている例に悩まされたから言うのだ。

保険詐欺と疑われた:
先ずは最近の例では、かんぽ生命保険が我が家に派遣してきた「保険請求の内容の調査員」の非礼極まる傲慢な態度から。それは家内が永年かけてきた簡易保険(古いか?)を期限切れで終わりにしようとしたのに対して訪れてきた係員の執拗さに負けて継続した後で起こったこと。その契約後に「何ヶ月以内の求償は保険詐欺と疑え」という内規があったようで、社員ではない外注の明らかに定年後の調査員が明確に保険詐欺を疑って不愉快になるほど家内を攻め立ててきたのだ


家内はその契約の時点では、周囲からも多くの失敗例を聞かされたこともあって、未だ椎間板ヘルニア(すべり症)の手術に踏み切る決心が付いていない状態だった。だが、病院の部長先生に「未だ決心していないの」と勧告され、かんぽ生命の規定の「疑わしき範囲内の期間」で手術を受けたのだった。その点をいくら説明しても調査員は受け付けず、その非礼を指摘した私に向かって「非礼はどっちだ」とまで言うので、かんぽ生命の担当者の名前と電話番号を聞いてお帰り願った。

そして、私は担当者に電話して「勧誘したのは誰だったか。あの無礼千万の調査員を貴方たちは良いと思ってるのか。御社はお客を保険詐欺呼ばわりする非礼が解らないのか。仮令あの調査員が詫びを入れてきても今後はかかる無礼な会社とは二度と再契約はしないから、そう理解せよ」と告げた。調査員態度は明らかに「自分たちが上位にありお客は黙って言うことを聞き素直に罪を認めよ」という古き悪しき時代の役人のようだった。

数日してその調査員が再度やって来て詫びを入れ「良く解りました。大変勉強になりました」と言って、調査を打ち切って求償に応じますと述べて帰った。それくらいのことが解らない輩が運営しているのがかんぽ生命保険だと良く解った。実は、当初は当方からは銀行預金等の残高までを調査員に示して「これくらいの保険料を詐取しようとする夫婦に見えるか」とまで迫ったのだが、聞き入れなかったどころか、後で判明したのだが、手術をされた病院にまで調査に行き執刀医の先生がその質問の無礼さで激怒させていたのだった。これをお上意識と言わずに何を言うかだ。

日本郵便(Japan Post)のお上意識:
ユウパックである。不在票を入れていくのは仕方がないとして、そこにはこちらから電話して追跡番号だの何のと細かい情報を電話機で入力して再配達の時刻を指定してお願いする方式を採っている。年老いた家内などは未だにこの不在票のどれが何だか解らないのだ。こんな面倒なことをさせるのはここだけで、民営(と敢えて言うが)の宅配便会社は皆係員の携帯電話に電話して依頼すれば済むのだ。お上意識丸出しの不親切さだ。私は改革すべきだと思うが、社長さんたちは自宅で不在票を受けて処理されたことがないようだとしか思えない。知っていれば改善策を講ずべきだと解るだろう。

NTT(電話会社):
ここには公社意識丸出しの目に遭わされた。あれはマンション型の何だったかに変更して頂きたいとの説明にNTT東日本から何名かの営業担当者がこのアパートの集会所に来られた時のことだった。私が毎月の請求に一項目解らないことがあるので説明願いたいと言ったところ、その件は承知していないので、問い合わせはお客様が本部に直接電話願う決まりになっていると拒否した。こちらからは「それはないだろう。貴方は営業担当者である以上、私が在職中にしていたように、お客様の依頼を受けたら、その案件をその場で解決すするのが仕事ではないのか」と少し大きな声を出してみた。

その人物は何と一行の責任者で課長さんだったのだ。私が憤慨した様子に恐れをなしたのかどうか知らぬが、その場で本部に自分の携帯で電話して直ちに私の疑問を解決してくれた。だが、当方からは「御社の営業精神ではこの場で変更を受け付ける気にはなれないから、後日改めてお出で願いたい」と言って帰宅した。するとどうだろう、暫くしてどうやって知ったのか、13階まで上がってきた「先ほどは申し訳ありませんでした」と詫び、「今後こういうことがないように努力しますから是非ご変更の手続きを」と言ってきたのだった。そこで受け入れることにはした。

この件と言い、かんぽ生命保険の例と言い、民営化された元の官業の会社にはかなり細かい服務規程と営業成績の縛りがあるように思えてならない。しかもその内規には未だに「お上意識」から脱却出来ていない要素があると思うのは誤りか。もしもそうだったならば、一朝一夕には改善乃至は改革して、一般的な企業と同様な「お客様は神様」というような精神で運営出来るようになって行くか否かは難しいのではないかと懸念する。



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